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飛び降り自殺未遂レポ

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2020年8月17日、13階建ての建物の屋上から飛び降り自殺を図るものの、助かっちゃった人の入院日記。
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2020年12月の記事一覧

栗日記 リハビリ編21

栗日記 リハビリ編21

個人的なイメージかもしれないけど、悪役「ジョーカー」は更生の可能性とか同情の余地とかを完全に切り捨てたキャラだと思ってて、そこが気持ちいい。

映画ジョーカーでは、たいしたこともしていないのに(キレ散らかしたりしたけど)混乱のシンボルに祭り上げられた。その道化っぷりも魅力。

お絵かきソフト「clip studio」を前に扱いがまるでわからず右往左往している。

2021年の目標は

①左腕の機能

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栗日記 リハビリ編21

栗日記 リハビリ編21

海外コメディは日本人の肌には合わないと感じることが多い。
見ていて面白いんだけど、心から笑えるシーンは来ないと言う感覚。

もちろん見る作品によりけりだけども、あんまり品のない下ネタで攻めてくると、私がうまく受け身が取れない。

その上で「荒野はつらいよ」は面白い映画だった。
あれぐらい軽率なノリで人が死ぬと気持ちがいい。
特に氷塊でおっさんがぺたんこになるシーンは最高。
2人で記念写真を撮ろうと

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栗日記 リハビリ編20

栗日記 リハビリ編20

最近は、「人生をやり直すならどの時点からか」という妄想をよくしている。
くだらないけど気づいたら全力で没頭している。

今の記憶を持ったまま赤ちゃんになれたら?
高校の時あのクラスにならなかったら?
もっと勉強してたら?
もし女性に生まれていたら?
あの日飛び降りないためにはどうすればよかった??

毎回、「考えても無駄」という結論に落ち着く。

人にはあまり言わないが、強運は私の数少ない取り柄の

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栗日記 リハビリ編19

栗日記 リハビリ編19

右手に比べて左手がカラカラに乾いて白くなっていたが、ハンドクリームを塗ってもらったら血色が良くなった。

当たり前だけど、人体は派手に回復したりしない。
地道な作業やリハビリをコツコツ重ねていくしかない。

「ファーゴ」を観た。
自分とは世代が違う映画がマイブームかもしれない。
心の弱い人ほど異常な行動を取りやすいとジョジョでも言ってた。

「シカゴ」のようなミュージカル映画が本当に好き。
前も悪

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栗日記 リハビリ編18

栗日記 リハビリ編18

今年の春ごろの日記を見返したら、アル中になりかけだった頃の記録が出てきた。

隠れてみりんや料理酒を飲んでいたが、「これぐらい大丈夫、これぐらい普通」と自分を納得させていた。
危ないラインだったと思う。

この1年でやはりいろいろあった。

しかし物の考え方は簡単には変わらない。

「今の自分が最底辺だ」
「もうダメだ人生終わった」
今年の春ごろから、私の思考はこの一点張りだ。

下へ下へと降って

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栗日記 リハビリ編17

栗日記 リハビリ編17

改めて羽生結弦君の怪物っぷりを見た。
個人的なハイライトは高すぎる4回転ジャンプと、プーさんに「痛かったかー?おまえ😄」と話しかけてるところ。
ご馳走様であります。

今日はマッサージに行った。
両腕は痛いので避けてもらい、それ以外の部位を45分間。
数ヶ月ぶりにうつぶせになった。
肩がすごく凝っていると言われた。特に左腕は、重い腕がぶら下がっている分とても凝りやすい。
行ってよかった。

昨晩

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栗日記 リハビリ編16

栗日記 リハビリ編16

ノートや日記を毎日書こうと思っていたが、どうもできない。
めんどくさいや。

面白い漫画を読んで思ったことだけど、面白いコンテンツを提供し続けるって本当に凄い。

今日はリハビリで、1人で服の着脱ができるように練習した。
孫の手を使ったり右手を駆使して、どうにか1人で服を来たり脱いだりできる。
まだ時間がかかるので、これについては練習あるのみ。

今の生活がいつまでも続くわけじゃない。
両親がいつ

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栗日記 リハビリ編15

栗日記 リハビリ編15

ただ楽しいだけの映画を見るのも好きだ。
ナイトミュージアムは見ると本当に元気が出る。
なんやかんや細部の作り込みが本当に凄い。
無名時代のラミマレックが端役でいるのもいいよね。

この年で親にクリスマスプレゼントをもらった。
しかもiPad。すごいや。

なんだか今日は朝から寝てばっかりいた。

寝ながら昔のことを思い出して、あれも恥ずかしかったこれも恥ずかしかったと悶える。

外界とのつながりを

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栗日記 リハビリ編13

栗日記 リハビリ編13

入院中、今よりももっと体が動かなかった時は、かえって心配などしてなかったように思う。
当時は右手も全く動かなかったが、それにいちいち絶望してるような余裕もなかった。
両足も全く動かなかったが、それでものすごく病んだりはしなかった。

今思うと不思議だ。
ただ耐えるしかない時期だった。

そういう時は脳みそが、余計な事は考えないように作用するのかもしれない。

辛くて痛くて苦しい事ばかりの入院生活だ

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栗日記 リハビリ編12

栗日記 リハビリ編12

退院して家に帰ってきて以降、だんだんと昼寝の時間が長くなってきている。

食べては寝るを繰り返している以上、体が鈍っていく一方だ。

リハビリになるかと思って再開した絵日記も、「疲れる」という理由で最近途切れ途切れだ。

リハビリの成果だって、その日その日で出るわけじゃない。
積み重ねが大切なのに頑張れない。

ボストンストロングの序盤で、主人公の傷口を処置するシーンは、自分にとっては直近の出来事

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栗日記 リハビリ編11

栗日記 リハビリ編11

映画を見ている時間は、最初から最後までじっとしていられるわけではなく、ウロウロしたり体操したりしながら見ている。

「永遠に僕のもの」と言う映画の主人公は、生まれつき普通の人と同じようには生きられなかった。
実在の殺人鬼が主人公の映画はいくつか見たけれど、この映画の主人公は比類のない「無計画さ」があった。そして作品全体に漂う官能的な雰囲気。酔いしれることができる作品だったと思う。

「ドッグヴィル

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栗日記 リハビリ編⑩

栗日記 リハビリ編⑩

太ももの傷口が化膿しなくなってきた。もう少しで治る。

最近は文章が読めない。活字を前にして、集中力が全く続かない。

今日は整形外科。
病院は家からかなり離れている。
帰りにハンバーグを食べた。
やっぱりおいしいご飯は心を元気にしてくれる。

体に元気がないと何をするにも活力がわかない。

打ち込んでいても疲れない、脱力しながら取り込める何かが欲しい。
身を削らなくても没頭できる、幸せな気分にな

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栗日記 リハビリ編⑨

栗日記 リハビリ編⑨

座っていると背骨が曲がっていく。
形状記憶しないように背筋を伸ばすようにする。

「ボストン・ストロング」を観ている。
ジェフは両足を失った。
しかし強く生きて前進した。

私の左腕は今後絶対動かないとも限らない。

失ってもまた歩き出せる。

映画を観る時はいつも、主人公や登場人物の面構えの変化を見るのが楽しみだ。
表情一つでいろんな演出ができるのだと驚かされる。

過去は変容する。
生きてさえ

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栗日記 リハビリ編⑧

栗日記 リハビリ編⑧

自殺未遂を経験して、その後、後遺症が抱えた者が考える事は「時間を巻き戻したい」という事。
なかったことにできたらこんなにいい事はないね。

最近はお昼寝をしている時間が一番幸せだと感じる。満たされている。

この時間が続けばいいと思うし、このまま心臓が止まってしまえばいいと思う。
眠るように楽に死ねたらそれがいい。
そんなことをぼんやり考える位には、今は幸せだ。

本当に追い詰められているときには

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