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絵馬語

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それぞれの人、それぞれの物語をハッピーエンドへと導かれるよう「絵馬」として書かれた話。
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#梅雨

「ジウ」 第1滴

「ジウ」 第1滴

小さい頃、眠る前にかあ様が読んでくれた絵本。

物語の中には女の子がいて、男の子がいて、花も咲いていて、美味しそうな食事があって。

それから.............。

『かあ様、お空から地面に落ちてるこれってなあに?』

『それはねヒナタ、"雨"というのよ。』

『あめ?お空からキャンディが落ちてくるの?』

『ちがうわ。飴玉じゃなくて雨よ、空から雫が降ってくるの。それもたくさ

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「ジウ」 第2滴

「ジウ」 第2滴

もう私はあと1ヶ月で18歳になる。
十分大人と言っていい歳だし、いつまでもかあ様ととと様がいないと1人じゃ何も出来ないままはイヤ。
だから、誕生日プレゼントの前借ということにして私は人生で初めての試みをやってのけた。

『 かあ様、とと様へ

雨を見にほんの少しだけ離れた町へ出掛けます。
2,3日で戻るから心配しないでください。

ヒナタより。』

2人がぐ

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「ジウ」 第3滴

「ジウ」 第3滴

どうやら話を聞いていると、メグミは故郷に帰る途中で歩き疲れてちょうど見つけたオアシスで休憩中のところだったらしい。

「ヒナタ......はどこに行きたいの?」

「私は雨の降る町に行きたいの。聞いた話だとこの辺にあるみたいで、どうしても見てみたいから1人で旅してる。」

「そっか。..........たぶんそれ僕の住んでた町のことだと思う。よかったら一緒に行く?」

「え!いいの!?」

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