編纂記 #5 言語と語彙数
もし、ひとつの名詞とひとつの動詞しか存在しなかったら。
...そういう話です。
今まで書いてきた内容と少し話が変わりますね。今日はあまり時間がないので手短に切実な問題を話していきましょうか。
■数の問題
最近、日本語って語彙数多いよなって思ったんです。
実際、一番多いのはたぶん英語だがそれに比べてフランス語なんかはかなり語彙数が少ないような印象を持てる。そこで一つ挙がった疑問が"なぜ日本語は語彙数が多いのか"、ということだ。考えてみれば日本語3種類の文字体系を持っているから必然的に同義語が増えていったのではないかという予想はついた。中国語が漢字しかもっていないから新たな単語(漢字もなくはない)が増えていくというシステムと少し似ているような気がする。単語数が少ない程細かい情報は再現できなくなるが逆に少ない単語数でも深読みできるくらいシンプルで多くの情報を詰め込むことができたらそれは最早美しい。難しい言い回しをしていなくとも、寧ろその方が美しい文は書ける。だから最近の世の中ではよく中学英語でも英語が喋れる!みたいなことをいっているのを見かけるがそんなわけがない。そもそも、日本の英語教育で教えられたフレーズが必ずしも自然で適当とは限らない、事も多々ある。そして、それ以上に問題なのが、中学英語で喋れるというのを鵜呑みにしてこれだけしか使おうとしない人。他者の発言(特に文章やドラマ)がそんなにも少ない単語で構成されていると思ったら大間違えだ。但し、文の軸はそのくらい簡単。これはどういうことかというと、"語彙力はあればあるほどよいがその多くは見て分かればいいだけ"ただそれだけである。(この中で、ひとつの単語に関して丁寧に用法を覚えるのも大切なことかもしれない。)今まで日本語を使っていても言い方だけでどれだけ印象が変わるかというのはもう知っている。
■意訳
前述の通りの日本の英語教育では直訳が必ずしも良いとされている。だが生徒が各自意訳で考えるのもそこまで簡単なことではないし、そうされても教師が単語やら文法やらを説明する必要はなくなってくる。そう、その「意訳」である。多くの世の中の人間は勘違いをしているように思えるが「こんにちは」、この単語は存在しない。ほぼ全言語でこの言葉は意訳である(根拠はない)。
■鍛錬、積も
別に無理やり一文で作れとは言わない。細かい単語の使い分けなんてしなくても一般語でいい。そして、語順の意味を理解すること。英語ならSVO即ち結論を先に伝えたい言語、とか。
【客観的視点を要する説明】
(1)視覚情報からシマウマを説明しよう
(2)ピーマンの肉詰めをどんな料理か説明しよう。
【自分の意見を交えるもの】
(3)鉛筆とシャーペン、どっちが良いか
(4)ソファーを持つ必要はあるか
・ご説明します。
*あくまで一例(参考:Wikipedia)
(1)視覚情報からシマウマを説明しよう
①シマウマの視覚情報を整理する必要がある。
・馬のような形をしている(実際はロバに近いとされている)
・黒と白の縦縞模様がある
・耳が大きい
・先端が房状の尾を持っている
②これを訳す
【解答例】
The animal is horse shape
and has black and white vertical stripes.
It also has large ears and tail with hair gathered together
房状を"毛が集まった"と表現する荒業。
相手がそれを知っているならば何を言っているのか理解できないことはほぼないだろう。(それにそこはそんなに重要じゃない)
こうやってやっていく。
意外と?いや、かなり簡単。たったこれだけ。
馬鹿らしいけどわりと練習になる(主観)。
(2)ピーマンの肉詰めをどんな料理か説明しよう。
①情報整理
・日本でも家庭料理として親しまれている
・世界各地にある
・縦半分に切ったピーマンにハンバーグのタネを詰めて焼いたもの
【(2)解答例】
This dish uses green peppers.
And it is found all over the world
But is also popular in Japan as home-style cooking
It is made by grilling hamburger paty in green peppers cut in half lengthwise.
(It is made by stuffing a green pepper cut in half lengthwise with hamburger patty and grilling)
いろんな書き方がある、ということ。
自分の意見を交えて書く、については説明が長くなりそうな予感がしたので次回。今回は一旦終了!
ということで、気になった方はこのシリーズを読み漁りましょうね。
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最後まで読んでくれてありがとうございました!
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