sora

26歳。主に備忘録。

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コミュニケーション

言葉は頼りない。言葉で人の芯に辿り着けはしないと思う。でも、その人を覆う空気や人生なんかに、言葉投げかけたら響いてくれるんじゃないかと思って、言葉でのコミュニケーションを怠りはしない。 昔、「人生で後悔したことは一度もない」という友人に、心底尊敬した。 そう言える自信にだ。え、わたし後悔ばかりなんですが? 友人は、戻りたいと思う過去はないのだといった。 だけどね。今思えばよ? その時わたしが思い浮かべていた、山ほどの後悔というのはさ。 小学校のときテストで消しゴムを忘

    • 披露宴

      昨日の天気は最悪だった。小降りな雨に、方向の定まらない強風。傘を裏返す人を何人も見た。湿度…。水分量が多くないか?ここはお水の国ですか?昨日の私は、誰かがわざとめちゃくちゃな天気にしているかのように、誰かに腹を立てた。 今月、披露宴の仕事をして丁度2年になる。 「美しく晴れると書いて、美晴。美晴は数年前に他界し、今日。息子の結婚式の為天国から応援してくれたんだと思います。」 今日初めて会った新郎新婦、その親族と友人。知らない2人の人生、平凡な日常の中で特に多くの人の心に

      • 黄色の反発

        感情を抑えたいとき、敬語で話したくなります。今がそれです。 それはピアノの演奏にも表れます。 自分を律しようと、制御しようとする結果、こじんまりとした演奏になるのです。私が人前で奏でる音楽は「敬語だなあ」と、よく思います。 体育の日は晴れが多い。以前、そう聞きました。そう聞いたのが確か2年前。聞いたその年は晴天でした。夜空が、少し冷たい空気に澄んで月がとても大きかった。金木犀の香りもしていた気がする。 次の年も、晴天とは言えずとも天気が良かったように思います。とてもい

        • 雨ふる日の猫は

          雨が降る東京。一人には広過ぎるワンルームに、一人横たわる私。 夕方、気持ちが沈み何もかもが悲しみの色に染まっていた。自分の理想をかき集めた部屋は、カーテンの隙間から差し込む夕日に照らされても心ときめかせる色を失っていた。自分から助けを求めていないのに、お母さんが突然やってきて、私の心の内を汲み取ったかのようにして世間話を始めた。徐々に視界が暖色に変わり、TVをようやく付けると、外からの情報をゆっくり咀嚼しながら世間の一部に戻っていく自分を感じ、まどろみの中で新しく希望の光が

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        コミュニケーション

          人生の正しさへと導くマップアプリを開発してください。

          結局のところ、じぶんの欲望に従い生きるしかないのでは? この場所にいるじぶんが好き。これをしてるじぶんが好き。この人といるじぶんが好き。 じぶんに迷い、じぶんを疑う。世間の感覚とズレている気がして焦る。見えない将来に経験からなる不安を重ね見て、なにを信じればいいのか分からなくなる。正解があってくれよ、と思う。誰か導いてよ、と思う。 欲望が満たされない。それって、自分らしさとはかけ離れた違和感が不安な気持ちにさせているんだと思う。自分を満たすことが出来ない行動や選択をとっ

          人生の正しさへと導くマップアプリを開発してください。

          若手の性

          プライドが高いのだろう。私とはちがう。そう思えば気楽だ。 「いやあね、急に伴奏者連れて来いって言われちゃってさあ。そんなすぐにったって見つかるもんじゃないし、て思ってたら、soraさんがいたと思ってね! すぐに頼めて、楽譜も渡しやすい!てなったらiさんしか居ないと思ってね。助かったよ〜。」 突然、伴奏の依頼がきた。彼の伴奏は2回目。歳はおそらく、5つか6つ上。この方はフッ軽と楽譜の手渡し易さで伴奏者を選んでいるのか。 楽譜は郵送で、と遠回しにお願いしたつもりだったが、手

          若手の性

          ミニスカートで過ごす休日

          公共の場所で読書は向いていない。 周りの女性たちの会話が面白くて、読書でひとりの世界に籠るのは勿体無い。 ストーカーに悩む女性。花柄ワンピにGジャン。白のパンプスに膝にはスカーフが丁寧に置かれている。髪の毛は綺麗にまとめあげられ、相手の話に共感するたびに耳元のキラキラが揺れる。話題の中心であるストーカーは、彼女の上司。1日に何本もの不在着信。食事に誘われいくと必ず奢ってくれるからいく。「え〜行ってあげてるの!」と向かいに座る同僚女性。被害者は満更でもなさそうだ。 ワーク

          ミニスカートで過ごす休日

          消防車になりたい

          3歳の男の子が言った。消防士と間違えているのだと思ったが手には車のおもちゃ。その子の夢は、紛れもなく「消防車になること」だった。 私の夢は、なんだったかな。 2020年春に都内の音楽大学を卒業。なんて言うのはこんなにも簡潔且つ淡々としている。18歳で上京し音大生になった。それまでの人生で最も大きな目標は「音大に入学すること」。入学してからは目前の人生をこなすのに必死だったが、常に心の片隅で「夢」を探していた。夢は叶えるものではなく、見つけるものよ。そんなセリフを何かの映画

          消防車になりたい