シェア
イラスト素材を加工、編集しデザインを制作するのが得意です。ご要望に合ったあなただけのヘッ…
道に咲く花のように 凛と立っている 雨の日も風の日も 真っ直ぐ前を向いて 一羽のツバメが …
オーケストラの仕事は紛れもなく流れ作業だ。毎日毎日リハーサルに行くと、譜面台の上には望む…
ユリウス ひどく落ち込んでいる時にわざとあれこれと予定を入れ、心身が麻痺するまで動き続け…
オーボエ奏者のステファノが死んだと私達が知らされたのは、風が少しだけ夏の匂いを含んだ5月…
上記リンクで公開している昨年制作した絵本(詩集)、『紅』を自費で制作しました。『楽園』と…
横断歩道を渡る。 『林檎が好きな果実か分からない。けれど味わってみたいんだ。』 心に隠された声を聴いた。 少しの沈黙のあと、その林檎は謂(い)った。 「好物になってから……手にとって。」、と。 その林檎は泣いていた。心で泣いていた。カッコウも鳴いていた。 彼の瞳には果物。灰色と桃色がマーブルになってに円を描いた。 気まぐれな衝動じゃない、一時逃れの愛着に似た安らぎを求めていた訳でもない、ただ、あの時の気持ちを取り戻したいだけなのだと、その林檎は分かっていた。 ヘ
シリウスの宇宙船が迫って来た深夜2時、地上では草木は眠り空気が凍てついていた。 眠らない…
その指輪は重荷ですか? サイモンは、ゼラニウムの植木鉢に水を注ぐ手を止めると、胸まで伸び…
夏は賑やかで儚い。のに、全てヴィヴィッドにクレジットする。 突き抜ける "かき氷" 追いか…
★2話に進む → ----------------------------- ●スミカマレ/不妊治療4コマ漫画 「しあわ…
(ある旅行者の手記より) 「瓶詰の書斎の中に居を構える 意思ある羽ペンの作家は 今度出版す…
暑い日が続いていた そんな中、黄色い尖り屋根のその病院は、 細々と診療を続けていた 中年の婦人ミスブラウンが、 診察に来た。 「初めてだね。今日はどうしました」 医師は聞いた。 ミスブラウンの瞳には涙が薄っすらと浮かんでいた。 「あの、出て行ってしまったのです。」 「あ、家出か、誰じゃ」 「くもこです」 「珍しい名前じゃな、お嬢さんかな」 「はあ、いえ」 「ほう、親戚の方かなんかの?」 「あの、昨日までは壁にいて話かけると親身に私の話を聞いてくれて