鈴木邦弘

イラストレーター、絵本作家、介護福祉士。東京新聞『見えない放射能を描く』→http:/…

鈴木邦弘

イラストレーター、絵本作家、介護福祉士。東京新聞『見えない放射能を描く』→http://genpatsu.tokyo-np.co.jp/keyword/634 絵本『いぬとふるさと』→https://www.junposha.com/book/b557170.html

マガジン

  • 福島のいま

    『福島のいま』として、これまで双葉郡を取材して撮影した写真を公開していきます。 公の報道では、「こんなところが復興しました」というニュースが中心で、未だ復興できていない場所は完全に後回しです。震災から13年を経て、東京五輪も終わりコロナ禍も明け(本当は明けてない)、「福島はもう復興したんでしょ?」と話す人もいます。政治家は時と場合によって「復興した」「復興半ば」と使い分けます。現地に足を運ぶジャーナリスト、アーティストは今や希少な存在となっています。 現地を480km歩いたおそらく日本唯一の絵描きとして、拙い写真ではありますが、僕なりの目線で見たものをこちらにまとめていこうと思います。 カンパ、サポート大歓迎です。

  • 絵本

    これまでに制作した絵本です

  • イラストレーション

    これまでに制作した作品です。

  • こまち写真集

    愛犬こまちの写真集 こまちプロフィール https://note.mu/niq/n/nd305ca4d61f1 #柴犬

  • カツヲ写真集

    2ヶ月の男の子を保護しました。里親さんはもう決まってますが、それまでの僅かな間をたくさん収めたいと思います。

最近の記事

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ワールドメディアフェスティバル ドキュメンタリー<社会問題部門>で銀賞

 今朝、チェコに住むウクライナ人の友人、Mariko Gelmanさんからニュースが届きました。  2022年に僕が出展した展覧会『もやい.next』を特集した関西テレビのドキュメンタリー『もやい 福島に吹く風』が、ハンブルグで行われたワールドメディアフェスティバルのドキュメンタリー<社会問題部門>で銀賞を受賞したというのです。  この作品は、2022年のギャラクシー賞奨励賞を受賞していました。震災から10年に合わせて制作された福島中央テレビのドキュメンタリーのように、通

    • 『境界にて』

      • 【2023年10月17日に双葉町で採取した海水、湧水および骨などの測定結果】

        「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 <続き>  2023年10月17日に双葉町細谷海岸にて採取した海水と湧水の測定結果について、12月4日東京新聞紙面にて報じられました。  記事掲載時点では、 海水(単位:Bq/L) ・セシウム137  0.02(たらちね) 0.05(小豆川研究室) ・トリチウム  1.01(たらちね) 1.03(小豆川研究室) 湧水(地下水)(単位:

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        • 『私の大地』

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        • 2020年8月双葉町取材
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          【2023年10月17日、福島取材その4 水の採取を終えて】

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 <続き>  牛舎でいくつか牛の骨や蹄を拾ってから、次はたらちねの水藤さんが「柿を調べたい」というので、柿の木のある場所まで鵜沼さんに案内してもらう。鵜沼さんの家の前の道路を隔てて東側の土地で、僕は5回目の訪問にして、そこまで入るのは初めてだった。  柿は結局、あまりにも高い位置に生っていたため採取することは出来なかったが、アケビなどが落ちて

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          【2023年10月17日、福島取材その4 水の採取を終えて】

          【2023年10月17日、福島取材その3 福島第一原発沿岸の海水および地下水、骨のサンプルの採取】

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 <続き>  双葉町郡山大原山に位置する細谷海岸には、2017年の11月に初めて訪れた。この時は双葉町の大沼勇治さんに同行する形で入域した。そのころはカメラも安物のRICOHのコンデジしか所持しておらず、今見てもとても粗い写真だ。  それから約2年半後、2020年6月に再び大沼勇治さんと共に入域。その時に大沼さんに撮影してもらった写真は、絵本

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          【2023年10月17日、福島取材その3 福島第一原発沿岸の海…

          『積み重なる想い』

          『積み重なる想い』

          『FUKUSHIMA Memory and Records 20230610/11.』

           2023年6月10、11日の大熊、双葉の記録。10日は、大野駅西口を出て双葉病院入口を通り、六国を経由して双葉駅まで歩きました。帰還困難区域である大熊町の中央台交差点では、5.5μSv/hまで達しました。11日は、雨が降った影響もあって、双葉町の限定的な場所しか周ってません。寺内前阿弥陀堂が解体されたことを知ったのはこのときでした。  原発事故被災地の実際の空気というものは、復興情報は溢れても、そうでない場所の情報というのはどうしても限定的なものになります。しかし現実は、

          『FUKUSHIMA Memory and Records 20230610/11.』

          【2023年10月17日、福島取材その2 中間貯蔵施設エリアの海岸へ】

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 <続き>  出発予定の朝8時半、鵜沼さんにダイニング大川原が閉店していたことを伝えると、ショックを受けていた。「双葉町で居酒屋でもはじめようか」と話していた鵜沼さんにとって、東電社員と帰還者を合わせて1600人はいる大熊町でも3年持たなかったというのは、かなりショックだったようだ。  鵜沼さんの運転で双葉町役場へ。9時前には到着し、そこで入

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          【2023年10月17日、福島取材その2 中間貯蔵施設エリアの…

          『遠きふるさと』

          『遠きふるさと』

          【2023年10月17日、福島取材その1 大熊町大川原地区散策】

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 <続き>  10月17日の朝は6時に起きた。福島にいるときはいつも朝5時には起きるが、昨夜少し飲みすぎたこともあって、この日は6時まで寝ていた。僕はホテルではほとんど熟睡出来ないのだが、この日は朝まで目が覚めることはなかった。酒のせいなのか、定宿があるいわきと違って静かだからなのかはわからない。  30分ほどで支度をして、朝の散歩に出る。大

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          【2023年10月16日、福島取材その3 葛尾村〜大熊町へ】

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 <続き>  津島の各小中高校を見た後、葛尾村の鵜沼さんの実家跡を目指した。何度かFacebookの投稿で見ていたため、僕も一度行ってみたいと思っていた場所だった。国道399を走り抜け、脇の林道へ。林道といっても、どこの道路も広くて綺麗だ。中間貯蔵施設への汚染土の運搬のため、ほとんどがダンプでも走れるように整備されている。  2023年3月に

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          【2023年10月16日、福島取材その3 葛尾村〜大熊町へ】

          絵本『ずっとここにいた』24ページ暫定版

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 ずっとここにいた 絵・文 鈴木邦弘 人がいなくなって 見た目は 自然の楽園となったまち 今 また 人が帰り 思いでもろとも 建てものを解体し 木を伐採し 草を刈り取り 土をひっくり返し 生きものを殺し それを「復興」と呼ぶ モノいわぬものたちは    ずっとみつめている ずっと 私たちをみつめている すごい緑に おおわれている  いっぱ

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          絵本『ずっとここにいた』24ページ暫定版

          【2023年10月16日、福島取材その2 浪江町津島へ】

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜 <続き>  10月16日は、本来は鵜沼久江さんが双葉町の農業委員会に参加するはずだった。しかし議題がないということで、この日の会議は中止となった。特に予定もないのに双葉町の方である鵜沼さんに頼んで浪江町津島を巡るというのは、実は少し後ろめたいところもあった。しかし、震災直後に津島にも一時避難したことがあったと聞き、それなりに意味はあったのだと

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          【2023年10月16日、福島取材その2 浪江町津島へ】

          今後のnoteへの投稿について 2024/4/15

           上記投稿にて、noteへの投稿を自粛する旨を述べましたが、再開することにしました。自分自身に降りかかる様々な不利益に対して、守りの姿勢ではなく、積極的な発信によって抗っていこうという考えに基づくものです。  早速、下記投稿にて、昨年10月に中間貯蔵施設エリア内に入域した際のエピソードを公開しました。何回かに分け、発信したいと思います。よろしくお願いします。

          今後のnoteへの投稿について 2024/4/15

          【2023年10月16日、福島取材その1 浪江町津島へ】

          「有料」とありますが、基本的に全て無料で読めます。今後の取材、制作活動のために、カンパできる方はよろしくお願いします。 〜〜〜〜〜  2023年9月5日に、双葉町の細谷海岸(中間貯蔵施設エリア)へ行った。1Fがとても大きく見えるこの場所に来るのは、この時が4回目だった。3年近く前の訪問の時と違い、新しくテトラポッドを置くためにダンプ用の道が作られ、岸壁は大きく削られ、今までよりも1Fの近くによることが出来るようになっていた。そしてその岸壁からは、どこを流れてきたのかわからな

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          【2023年10月16日、福島取材その1 浪江町津島へ】