最近の記事
漂うものたちにとっての棲みよい街(The one of the libable town for drifting fishes)
「この街のレストランのオープンテラスの席で 女性が自分の分の料理を テラスに集まって来た漂遊魚達に分け与えていた。 「魚はそう言うのは食べんだろう」 女性の連れの男性が渋そうな顔をして言った。 「別にいいじゃない。 このコ達だって美味しそうに食べてるんだし」 「あ、ウチらが食べるものだったらお気遣いなく。 ここのお店のメニューなら 普段からウチらも好んで食べてますし、 よくお店のマスターやお客さん達からも 良くして貰ったり ご馳走にもなってますし。 料理も全部美味しいし 今だ
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夢を見る世界と夢を食むモノの事情(What dreams will they be able to eat in this world from now on?)
(ある旅行者の手記より) 「何時からそうしているのかは 判らないのだが、 宙に浮かんで錨を 海に見立てた青い絨毯の上に 下ろしている舟は、 今日も自分が海に浮かんでいるものだと 信じて疑っていなかった。 「ここが海では無いだと? 魚は周りに沢山泳いでいるだろうが」- 彼は沖合に漁に出る為に その錨が引き上げられる日を 夢見ているのだろうか。 「元居た世界ではある日突然 夢を全く食べられなくなってしまいましてね。 あれだけ広い世界で ほんの少さな夢すら 食べる事も出来なくなる
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波乗り少年と街の清掃係(A Wizard Boy can't win the cleaner in this town)
「「ほら見てよ。 またあの子が道路の上に 波を起こして ヨットを乗り回して遊んでいるよ」 立ち話をしている2人組の 視線の先には 折り紙で出来たヨットを 乗り回す少年の姿があった。 その周りで起こっている波も どうやら魔法で起こしているもののようである。 近隣の人曰く、 その少年は高名な魔法使いの家庭の子女で、 幼い頃から 操縦が難しいと言われている魔法の絨毯を 軽々と操ってみせるだけの実力があると この近所でも評判だったのだそうだ。 現在、留学先の先進諸国の― 取り分け魔法
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