一日一冊、そんそん文庫から書籍をとりあげ、その中の印象的な言葉を紹介します。哲学、社会学、文学、物理学、美学・詩学、さまざまなジャンルの本をとりあげます。
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飢餓への権原(entitlement)アプローチと貧困の潜在能力(capability)概念——セン『貧困と飢饉』を読む
1998年のノーベル経済学賞受賞者アマルティア・センの古典的著作『貧困と飢饉』(1981年)からの引用である。アマルティア・セン(Amartya Sen, 1933 - )は、インドの経済学者、哲学者。アジア初のノーベル経済学賞受賞者であり、政治学、倫理学、社会学にも影響を与えている。無神論者である。 『貧困と飢饉』は、1970年代にセンが発表した論文や報告書のアイデアと事例研究を集成したもので、その主目的は、飢饉と貧困を理解するための分析枠組みとして権原アプローチを提示す