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親近感を感じる

『眼球堂の殺人』を読んだ。

作風に意図を感じた。

まず、著者が国立大の建築学部の出身ということで、なにかと理系単語が多い。比喩として理系単語が用いられている。別に意味が分からなくても問題ない。だが、少しその手の知識をかじっていると読んでいてニヤッとしてしまう。

次に好きな作家として、綾辻行人、森博嗣を挙げている。綾辻行人は館シリーズが有名。森博嗣は様々なシリーズを手掛けているが、この中でもS&Mシリーズが好きと答えている。

私は館シリーズは全巻、S&Mシリーズも第一作の『すべてがFになる』を読んだことがある。

文体からは綾辻行人を、ストーリー性としては、犯人とずーっと戦っていくんだなと思わせる点で森博嗣を感じた。

調べてみると、ナンバリングも「堂シリーズ」と呼ばれていることから、綾辻行人の「館シリーズ」をなぞらえたものなのだろう。

リスペクトしている作家を取り込んで、自分の作品に落とし込む。同じ作者を尊敬している読者からしたらありがたい。

図書館でたまたま手にとった本だったが、続編も読んでいきたい。

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