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ショートショート

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#SF

『秘境』ショートショート

『秘境』ショートショート

私は秘境にやってきた。

なんでもそこには、外の世界とは完全に遮断されている原住民が暮らしているらしい。

どれどれ、いたいた。

彼らはなんとも不思議な様相だ。

言語も違うので、意思疎通は図れない。

彼らは独自の文化を形成している様だ。

何やら鉄の箱で運ばれるている。

そして、小さな箱に向かって何か手を動かしている。

そんな事を8時間あるいはそれ以上やっている。

しかも、彼らは週に5

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『例え話』ショートショート

『例え話』ショートショート

地球に一機の宇宙船が降り立った。
人々は恐怖心と共に、それ以上の好奇心を持ちながら、宇宙船から出てくるであろう生物を今か今かと待っていた。

宇宙船の扉が上へと開き、見るからに宇宙人といった形状の生き物が二人出てきた。
地球人を代表して、大学で宇宙学を研究する教授が接触を試みた。

「どうも、遠路はるばるご足労いただきましてご苦労様です、私たちはあなた方を歓迎いたします」
何を考えているか分からな

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『何年後?』ショートショート

『何年後?』ショートショート

「きゃー!」
女性の叫び声が聞こえ、A男は直ぐに聞こえた方を振り返った。

女性の前には露出した男が立っているではないか。
A男は露出魔に駆け寄り、すぐさま取り押さえた。

2年前から習っている護身術の成果が発揮できて、内心嬉しかった。
「お前、なにやってんだ!警察呼ぶからな!」
A男は押さえながら露出魔に言った。
露出魔は何も言わず、A男の力に抵抗した。

「すいません、そこの貴方」
A男は通り

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『バランス』ショートショート

『バランス』ショートショート

私は常にバランスを保っている。

手提げかばんを右手で持ち、10分歩いたら、左手でも10分持ちながら歩く。
出勤にバスを使ったら、帰りは歩いて帰る。

足の右小指をタンスにぶつけたら、左小指もぶつける。
変わっているが、こうしないと気が済まない。

今日はバランスを保つために、自殺する。

逆上して妻を殺してしまった。

園ひさや

『違法の冷蔵庫』ショートショート

『違法の冷蔵庫』ショートショート

「この冷蔵庫は絶対にお売りする事はできません」
そう言われたら、理由を知りたくなるのが当たり前だ。

しかし、店員は一向に理由を教えてくれない。

「どうしてだ?」
僕は少し怒った声で聞いた。

すると店員は
「お教えする事はできません、しかしこの冷蔵庫を使ってみたら理由はご理解できると思います」
と言った。

そこから、店員はこの冷蔵庫を家で使ってみてくださいと1日だけウチに冷蔵庫を貸してくれる

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『空飛ぶストレート』ショートショート

『空飛ぶストレート』ショートショート

僕の家の近くには、飛行場がある。
そのせいで、毎日飛行機が空の中をまっすぐ飛んでいる。

ある日、飛行機が誰かの家に落ちたんだ。

人が死んだって、ママが言ってた。

その次の日から落ちたはずの飛行機が空をまっすぐに飛んでいるのを沢山の人が見たって噂になってる。

僕もその飛行機を見かけるから、いつも手を合わせてる。

今日も空を飛んでいるのを見た。
だけど、何故か自分も空にいたんだ。

びっくり

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『バナナに教えられたこと』ショートショート

『バナナに教えられたこと』ショートショート

「テレビを見た」
Bは興奮しながら言った。
「何言ってるんだ?テレビはもう違法になっただろ」
「A、本当なんだよ、そこのカフェにあったんだよ」

現実と幻想を混沌させるとして、テレビを見ることを禁じられてから20年。
テレビが世に出回る事はなくなり、放送局も解体した。

「じゃあ、どんな番組がやっていたんだよ」
「料理番組だ、それも古いやつだ」
「録画していたものか?」
「多分、そうだ」

話を聞

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『君に贈る火星の』ショートショート

『君に贈る火星の』ショートショート

道端に一冊のノートが落ちていた。
S子はそのノートを拾い、なんとなくページをめくった。

真ん中辺りのページに
”君に贈る火星の”
と書かれていて、その後が黒く塗り潰されていた。

(火星の何?)
それが気になって仕方がない。
他のページを見てみるが、何も書かれていない。

(君に贈る火星の…石とか?それとも大気?)
色々と考えたが答えは分からない。

(あぁ!気になって気になって眠れない!)
S

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『失恋ATM』ショートショート

『失恋ATM』ショートショート

藍色の通帳を手にATMへ向かった。
”御用件を選択してください”
預ける
”失恋の日にちを入力してください”
2021/11/3
”ご利用ありがとうございました”
(意外と簡単なんだな)

ATMを離れてから、気づいた。
「あれ、心が晴れている感じがする」
傷心が失くなっている。

これがこのATMのサービスだった。

あれから一年が経った。
私のもとにATMの会社から封筒が届いた。
中には書類が

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『お盆のお客さん』ショートショート

『お盆のお客さん』ショートショート

老いた男性が葬儀屋にやってきた。
「ご要件はなんでしょうか?」
制服を着た若い女性が対応した。
「新盆の手配を頼みたいんだが」
「かしこまりました、ただ、今日からお盆に入っておりますので、準備させて頂く者が出払っておりまして、明日の手配になりますがよろしいでしょうか?」
男性は一瞬、曇った表情になったが、小声で仕方ないかと呟き、了承した。
「では、こちらの書類に必要事項のご記入をお願いいたします」

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『偉大な発明品』ショートショート

『偉大な発明品』ショートショート

ある機械が開発された。
その機械はどんな質問にも”答え”を導いてくれる画期的な物だった。
その機械を商品化したところ、たちまちヒットし、世界中で使われるようになった。
「今日のお昼はどこで食べたらいい?」
「この映画は面白い?」
などの日常的な質問から
「彼女の好きな男性のタイプは?」
「私の起業は上手くいく?」
などの個人的な質問まで何でも答えてくれた。
ある日、機械のサーバーの不具合により、全

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