女性防災リーダーの重要性

今後、防災面で瀬戸内市が取り組んでいかなければならないことの一つに、「女性防災リーダーの育成」があります。



大規模災害が発生した場合、避難所では、様々な背景・立場を持った方々が共同生活を送ることになります。

特に発災直後の時期は、行政も被災しており、人員・物資の確保もままならず、大変混乱した状態になることが予想されます。



1/21(土)に開催した「瀬戸内市防災対策セミナー」では、消防庁が東日本大震災で災害対応にあった経験のある方を市町村に講師として派遣する「災害伝承10年プロジェクト 語り部派遣事業」を活用し、仙台市七郷地区防災アドバイザーの菊池 健一さんにご講演いただきました。

実体験に基づき、写真や動画、具体的な困難事例などを交えながら分かりやすく伝えてくださったのですが、中でも「女性防災リーダーの重要性」を語っておられたのが印象的でした。

菊池さんは、「避難所では『声の大きい人』が主導権を握ってしまう。女性や子ども、高齢者、障害者など、弱い立場の人たちの存在に気づくことが大切」とおっしゃっていました。

もしかしたら、『声の大きい人』の中には、避難所の環境を良くするために、「良かれと思って」現場の指揮を取ろうとしている人もいるのかも知れません。

それ自体はとっても良いことなのですが、過去に被災経験があったり、普段から「弱い立場の人」のことを意識して生活を送っている人でないと、なかなか全体のバランスを考えて指揮を取ることは難しいと思います。

なので、いち早く避難所運営本部を立ち上げ、「女性防災リーダー」を配置し、住民や行政、ボランティアなどが一緒に避難所内のルールなどを決めていく際に、多様な意見が反映されるようにしなければなりません。



瀬戸内市では、毎年「せとうち防災リーダー養成講座」を開催し、これまでに述べ700名以上の方が参加してくださっています。

ただ、「女性防災リーダー」の割合は、まだまだ低いので、今後は意識的に「女性防災リーダーの育成」に取り組んでいきたいです。

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