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聖書エッセイ

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聖書からインスピレーションを得て書いたエッセイ集。
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記事一覧

ぶどうの木

ぶどうの木

「わたしにつながっていなさい。わたしもあなたがたにつながっている。ぶどうの枝が、木につながっていなければ、自分では実を結ぶことができないように、あなたがたも、わたしにつながっていなければ、実を結ぶことができない。

ヨハネによる福音書 15:4 新共同訳

ぶどうの実が結ばれるのは、ぶどうの枝が木につながっているから。

ぶどうの枝が木から切り離されてしまえば、
その枝は実を結ぶことができない。

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自分の思いを高く超えて

自分の思いを高く超えて

わたしの思いは、あなたたちの思いと異なり わたしの道はあなたたちの道と異なると 主は言われる。 天が地を高く超えているように わたしの道は、あなたたちの道を わたしの思いは あなたたちの思いを、高く超えている。
‭‭イザヤ書‬ ‭55:8-9‬ ‭新共同訳‬‬

私たちは日々、人生という道を歩みながら、色んなことを思い、考える。

今日のこと、明日のこと。
自分の身の回りのこと。
進学や就職、恋愛

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鷲のように

鷲のように

「主に望みをおく人は新たな力を得 鷲のように翼を張って上る。 走っても弱ることなく、歩いても疲れない」イザヤ書‬ ‭40:31‬ ‭‬‬

疲れて弱った時。

ノックダウンして、立ち上がれなくなった時。

もうだめだ、もうこれ以上は走れないと思った時。

目を上げると、私を見つめる目と出会う。

「恐るな。わたしが共にいる」

そう語りかける声に、勇気を得て、もう一度立ち上がる。

新しい力で、立

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ともしび

ともしび

あなたの御言葉は、わたしの道の光
わたしの歩みを照らす灯。

詩篇119:105

夕闇が迫り、暗くなってきた。

誰もいない、真っ暗な闇の中で、
これから先、どうしたらいいのか途方に暮れた。

ため息をつき、ふと、足元に目を落とすと、
仄かな光が私の足元を照らしていた。

恐る恐る、右足を一歩、踏み出す。
すると光は、一緒に動いて、
私の歩みを導くように一歩先を照らしてくれた。

そうやって、

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涸れない泉

涸れない泉

主は常にあなたを導き 焼けつく地であなたの渇きをいやし 骨に力を与えてくださる。 あなたは潤された園、水の涸れない泉となる。
‭‭イザヤ書‬ ‭58:11

強い日差しが照りつける

何もない荒野で

からからに、空っぽになった

私の渇いた心。

満たしてくれるオアシスを探し求めて

歩き続けた。

あなたは、いつも私を導いて、満たしてくれる。

私の心が折れないように、諦めてしまわないように。

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99匹と1匹の羊

99匹と1匹の羊

あなたがたの中に、百匹の羊を持っている人がいて、その一匹を見失ったとすれば、九十九匹を野原に残して、見失った一匹を見つけ出すまで捜し回らないだろうか。 そして、見つけたら、喜んでその羊を担いで、 家に帰り、友達や近所の人々を呼び集めて、『見失った羊を見つけたので、一緒に喜んでください』と言うであろう。(ルカによる福音書‬ ‭15:4-6)‬

100匹の羊がいた。青々とした草原と綺麗な水辺があり、

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鏡の前に

鏡の前に

*聖書エッセイ*

私たちはみな、覆いを取り除かれた顔に、鏡のように主の栄光を映しつつ、栄光から栄光へと、主と同じかたちに姿を変えられていきます。これはまさに、御霊なる主の働きによるのです。      [コリント人への手紙 第二 3:18]

鏡の前に立った自分。
あんまり好きじゃないところ、他より劣っているところばかりが気になってしまう

髪型を変えたり、ファッションを変えたりして、イメージチェ

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すべてを信じる愛

すべてを信じる愛

「‬ すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。」

‭‭コリントの信徒への手紙一‬ ‭13:7‬ ‭‬

真実の愛とは、すべてを忍ぶこと。
すべてを信じること。
すべてを望み、すべてに耐えること。

そんな不可能に思える愛を、イエス・キリストは、十字架によって成し遂げた。

仲間から裏切られて、銀貨30枚で売られても。
自分にずっと親しんでついてきた一番弟子に否定されても。

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心の荷物

心の荷物

「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。」
‭‭マタイによる福音書‬ ‭11:28‬ ‭新共同訳‬‬

ずいぶん遠くまで来たようだ。
歩いてきた道を振り返る。
背負った荷物が肩に食い込む。
道はまだまだ続く。
足取りが重くなる。

腰を下ろして、道端にへたり込む。
日は天に高くまで昇り、暑さを凌げる場所もない。
先に進みたくても、もう、そんな力は残されていない

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