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実録!田舎の街コンの実態【中編】

※このnoteは実体験をもとに、限りなくノンフィクションに、忠実に事実を再現していますが、特定を避けるため所々をぼかしたり、フェイクを入れているかもしれませんし、そうでないかもしれません。

前編はこちらから

・ ・ ・ ・ ・

はじめに

登場人物:眠れるジャーナリズムを爆発させた僕
応募した街コンが、提示している情報を偽って参加者を騙しているのではないかと勘繰り、その実態を暴いてやろうと奮起する男(アラサー)。
その姿はさながら復讐鬼のようで、出会いを求めていたかつての面影はもうない…


今、戦いのゴングが鳴る

選手入場、そして…

今回行く街コンの詳細には「会場はおしゃれなカフェですよ~🎵」とかいう情報が記載されていたが、現場に着いて現れたのは行ったことのある喫茶チェーンだった。
まあ、詳細には店名も載ってたから最初から分かってたけどさ。そこについては文句はない。お店もきれいだからね。

受付開始時刻の10分ほど前に会場に到着し、駐車場に車を止め中から様子を伺っていると、何人か車内で待機している姿が見られた。ちなみにこの日の天気は雨だったのだ。なるほど、こいつらが今回の戦友、もといなわけだな。

僕はこういう受付があるイベントだと、なるべく早く入場したいタイプなので、受付開始時刻5分前だが喫茶店に入った。

「いらっしゃいませ。一名様ですか?」
アノ…コノイベントデキタンデスケド…(スマホの画面提示)
陰キャあるある。心は強気だけど、言動がついてこない。
恋活・婚活とかの表示を見せるのは、やはりちょっぴりの恥ずかしさが勝る。

まぁ、恥ずかしいのは最初だけだから。
と思っていたのか?

「?」
店員さん、なぜか状況を理解していない模様。

「店長~」という感じで、カウンターの少し後ろへ移動するアルバイト。
「うん?どうした?」
「よくわからんけど、あのジャップがイベントがどうとか言ってんすよ」
※会話の内容は聞き取れなかったので、超憶測で書いてます

すると、
「はい婚活イベント参加のお客様ですねー。あちらが担当者になりますので、向こうのお席へどうぞ」
店長らしき人から案内を受ける僕。
ちょっと、そんなに大きな声で婚活とか言わないでくれ。恥ずかしいだろう?

担当者のところへ行く時も「婚活(笑)」みたいなバイトの嘲笑が聞こえた気がした(たぶん幻聴です)。
うるせえ!お前もアラサーで独りぼっちだったら同じ苦しみを味わうんだぞ!
アラサー笑うな行く道だ。全国の若者はアラサーにもっと優しくするべき。
というか、田舎だとアラサーも十分若手という事実。

奴の名は佐々木

そんなこんなで担当者のところへと来た僕。
「すいません、イベント参加者の◯◯です」
と、告げると
「はーい、ご参加ありがとうございまーす」
顔も声も笑ってない、超事務的な返事。
雲行きの怪しさが高まってきやがったぜぇ…!

ここに名前書いてください、と渡された受付名簿に必要事項を記入する。
事前に送られてきたメールに『筆記用具を忘れないでくださいね🎵』とあったのだが、実は会場到着10分前くらいに忘れたのに気づいたので、急いで隣にあるコンビニで買ってきたのだ。

記入の必要があるのは、名前と電話番号だけでいいようだ。この情報どこかに売るんじゃねぇだろうな…? もはや全てに疑いの目が向くようになってきた。

さあ次はよくある『プロフィール用紙』の記入かな? 趣味や好きな食べ物、音楽まで準備はバッチリだ。これで話を膨らませていくんだろうなぁ…

しかし、すぐに別の座席に案内された。
あのー、プロフィール用紙の記入とかは…?

ファミマで買ったボールペン:享年15分
これくらいしか使わんのならテメェで用意しとけや!
僕は心の中で盛大にシャウトして指定の座席に向かった。
その際にチラッと、担当者の首にかかっているネームプレートを見る。

◯◯コーポレーション:佐々木
(※会社も名前も仮のものです)

佐々木ぃ…
貴様の会社と名前、末代まで忘れはせんぞぉ…

おかしいなぁ、出会いを求めてきたのになんかしらんけど魔王になりかけているんだが?

いや、でも前々日までは
出会い:調査の割合が10:0だったのが
ここに来るまでに3:8くらいにはなってるから、問題はないのだが。


YOUは何しに街コンへ?

これ定員に達してましたよね?

そんなこんなで、次々と参加者が座席に案内されてきた。
「はい、では全員揃いましたので始めたいと思います」

いやちょっと待ってよ?
7人しかいないんだけど?
前編を読んでいただいた方はご存知だと思うのだが、この街コン、参加者が15人以上います!みたいな情報を開催前日の時点で表示していたのだ。
しかし、実際に来たのは男4人、女3人の7人。

残り8人どこ行ったん?

当日に8人もキャンセルしたってこと?
いや、女の子だったら料金も安いし痛くも痒くもないだろうけど、男だったら結構な金額よ?
(男は5000円ほど参加費が必要だった)

これ、サイトだと『女性の参加者多数!男性急募!』っていう案内が掲載されてたんだよね。
つまり、あたかも女の子たくさん来ますよ、みたいな文面で釣って、男側からお金巻き上げるという意図があったんじゃないかと邪推しちゃうよね。

サイト側か主催者側かは分からないけど、人数なんて簡単に弄れるだろうし。
まあ僕はわざと釣られてやったんですけど?(強がり)

犠牲者を増やさないため、声を大にして言いたい。
街コンサイトの情報はだいぶ盛られているぞ!
「男性急募」や「女性キャンセル待ち」の表記には特に気をつけろ!
おじさんとの約束だ!


君なんか写真と違わない?

問題はまだある(絶望)。

このイベント、スイーツビュッフェ形式を謳っているのだ。サイトの写真にも、配膳台に美味しそうな色とりどりのケーキが並んでおり、コーヒーや紅茶といったドリンクと一緒に、楽しそうに会話しているのが確認できた。

実際に出てきたもの↓
・チーズケーキ(不味そう)
・ココアガレット(不味そう)
・ロールケーキ(不味そう)
・パンケーキの生クリーム添え(たぶんこれだけ店の正規メニュー)
これのうちどれか一つを、一人ひとつずつ。

馬鹿にしてんのか?
ビュッフェの意味くらい調べてから開催しろカス
(※実際はここまでキレてないです)

「異議あり!」CV:成歩堂龍一
僕は異議を申し立てた。
あの、写真と全然違うのですが…
景品表示法違反(合ってるのか?)では…?

「異議あり!」CV:御剣怜侍
佐々木が反論してきた。
サイトにも、写真はイメージですって表記があると思うのですが。

それを言われたら、何も言い返せねぇよ。
俺の負けや…
弱者男性僕、佐々木の前に完全敗北寸前。

そして、いよいよイベントが始まる…!
既にメンタルが死にかけている僕は、果たして参加者たちと仲良くなれるのか…!?

長くなりましたが、次回やっと本題に入って完結します。

後編はこちらから