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【北海道/食品EC】LINE・SNSアカウントの活用でEC売上高が6.7倍に急伸!成功プロセスを聞いてみた。

こんにちは🦀ソウルドアウト公式noteの編集長みやたけ(@udon_miyatake)です!

「北海道産地直送センター」

かなり魅力的なお名前が社内で飛び交っていたので担当者に何があったのかと聞いたところ、LINEやSNSアカウント運用での好事例があるとのこと。

早速、担当の山口、木村とともに北海道産地直送センターのご担当者の方に突撃インタビューしてきました!
*オンラインインタビュー

株式会社 北海道産地直送センター
創業:2000年10月1日
本社:北海道札幌市
日本全国の産地から、本物の「旬」をお届けしたい。
食の宝庫である北海道から季節ごとの採れたての産物を、全国のお客様にお届けしております。
https://www.h-scc.jp/

Web施策はほとんどゼロからのスタート

─── ではまずはじめに、今回ソウルドアウトとの取り組みが始まった経緯を教えてください!

坂牧氏:もともと、北海道産地直送センターは、電話でのアプローチ(アウトバウンドコール)で販売していく方法がメインでした。コロナ禍で、会社は一度休業のような形になってしまっていたんです。ですがどうにかして売上を立てることができないかと考えた結果、ECでの販売に力を入れていくことになりました。

ECサイト自体は以前からあったのですが、全く運用できていない状況で、2020年4月頃から本格的にスタートしました。楽天市場でも販売していて、別の担当者が管理しています。

*ECサイト
https://shop.h-scc.jp/
*楽天市場
https://www.rakuten.ne.jp/gold/jussyuutou/

─── ECサイトの運用が本格的に始まった頃は、どのような販促施策を行なわれていたのでしょうか?

坂牧氏:主な販促ツールとしては、メルマガしかやっていませんでしたね。ただ、2020年12月頃からやっていたのですが、ほかに何かできないかと模索していました。

そんなとき、山口さんから、LINEやSNSまわりのご提案をいただいたんです。ECサイトに来てくれたお客様にアプローチできそうな施策だと期待感をもちましたね。翌年3月頃から、ソウルドアウトさんとの取り組みが始まりました。

─── そこから、LINEやTwitter、Instagramなどの活用を始めたんですね!

坂牧氏:そうですね。アカウント自体はあったのですが、ほとんど稼働できていませんでした。EC事業は、私を含め2名で担当していたのですが、日々の業務で手が回っていなかったんですよね。

インタビュー当日は、坂牧さんに北海道から福岡にお越しいただきました!坂牧さん、山口さんは福岡営業所で、木村さんは東京から、宮武は大阪からのオンライン取材です!*写真撮影時のみマスクを外しています。

「SOヨビコミ for LINE」の導入でLINE友だち5,000人超。売上にも大きく貢献

─── では、Web施策についてお伺いしていきます。LINE公式アカウントでは、ソウルドアウトが提供する「SOヨビコミ for LINE」を導入いただいたんですよね。まず、サービス内容について詳しく教えてください!

木村:「SOヨビコミ for LINE」は、ECサイトに訪問したユーザーに対して、回遊中、または離脱しようとしたタイミングでポップアップを表示し、LINE公式アカウントへの友だち追加を促していきます。友だち追加いただいたあとは、自動のチャットボットで接客したり、セグメントごとにメッセージ配信を行なったりして購入へと促していきます。

工夫した点は二つです。一つ目は、ポップアップバナーのデザインです。ポップアップバナーは、通常のバナーと比較して、表示された瞬間に閉じるボタンを押してしまう方がほとんどなんですよね。なので、じっくり見てもらえないことを前提にして修正を重ねました。

ポップアップバナーのデザイン変更点
・LINEカラーをベースにすることで、LINEの友だち追加画面に遷移することを想起させる。
・情報に強弱をつけることで、ユーザーにとって有益な情報であることをひと目で分かりやすくする。

木村:二つ目は、会員登録完了後の購入までの導線をつくることです。ユーザーの商品購入へのモチベーションは日を追うごとに低下するものですから、1週間以内でのクロージングを目指しました。具体的には1週間の内に3通のステップ配信(※1)を実行しました。LINE経由の購入は、このステップ配信からの流入ユーザーがほとんどでしたね。次いで、トーク画面下のリッチメニュー(※2)からの会員登録や購入も多く見られたので、リッチメニューの改善にも力を入れています。

※1 ステップ配信:事前に設定しておいたシナリオにそって、決められたタイミングでメッセージを自動配信できる機能。

*参考:ステップ配信とは? LINE公式アカウントで利用する3つの方法(LISKUL)

※2 リッチメニュー:トーク画面の下部に画像で表示されるメニューのこと。クーポンやショップカードの遷移先へ誘導するなど、複数の導線を作れる機能。

*参考:LINE公式アカウントのリッチメニューとは?設定方法や活用法を解説(LISKUL)

木村:8月から9月末までは「お刺身用ホタテ1kg3,500円(税込)」という破格のセールを実施していらっしゃいました。9月29日に、LINEで【まもなく終了】というメッセージを配信したところ、29、30日の2日間で79件の購入に繋がりました。9月は、LINE経由の売上がEC全体の20%弱を占めるほどです。

─── すばらしい数値ですね!Facebook・Instagram広告出稿による相乗効果もあったと聞いておりますが、いかがですか?

坂牧氏:そうですね。ホタテのセールとあわせてインパクトの強い広告を配信していて、ECサイトへの流入が増えました。そこで購入に至らなかったユーザーに対しては「SOヨビコミ for LINE」のおかげでその後のアプローチをしっかり行なえましたね。お得なセット商品や旬の食材などをお知らせできたことで、一度離脱してしまったとしても、別の商品の購入に繋がっていったと思っています。

「SOヨビコミ for LINE」の導入前には、ECの年間目標売上に対しての進捗状況が良くありませんでしたが、導入後は売上も大幅に上がり、年間売上目標を達成しました。取り組みを始めて7か月で、EC売上はおよそ6.7倍になりました。

また、今ではLINEの有効友だち数は5,100人を超えています。(*2021年10月24日時点)LINEがなければ、今後の年末商戦でアプローチできる方法がメルマガしかないと考えると、とてもありがたいです。

─── 「SOヨビコミ for LINE」の運用では、どういった難しさがありますか?

木村:ポップアップバナーは、表示回数が増えない限り、どうしても検証や改善のサイクルが回せないのが一番の弱みだと感じています。ですが今回、Facebook・Instagram広告のおかげで、新たな来訪ユーザーが増え、LINEに遷移させることができました。そこからアンケートの配信などで、潜在層だったユーザーをグッと顕在層に引き上げることができたと思います。

友だち登録後にアンケート回答で500円割引クーポンをプレゼント

SNSアカウントの運用でファン獲得。社内での意識変化も

─── TwitterやInstagramの運用支援もしていましたよね。詳しく教えてください!

山口:SNSアカウントではまず、何を発信していくべきか?SNS上ではどういったコミュニケーションを取っていくべきか?といった点をお伝えしていくところから始まりました。

食品ECでは、食べたことのないものを買うお客様が一番気にされるのは、口コミだと思うんです。なので、コミュニケーションが活発で、口コミが投稿されやすい雰囲気をつくることを心掛けてアドバイスをさせていただきました。

─── 食品ECならではの特徴を押さえて、アドバイスをしていったんですね!

山口:Twitterではまず、しっかりアカウントを動かしていくこと。そしてTwitterの特性上、担当者の人格を出すことで親しまれやすい傾向があります。なので、商品情報だけではなく、日常の出来事をツイートして、人格が感じられるようなアカウント形成を目指しました。

Instagramでは、口コミを拾って、その口コミをアカウントでしっかり発信していくこと。ユーザーは、企業の公式アカウントから投稿の紹介がされると、インセンティブになります。そして、アカウントを見にきた別のユーザーは「私も発信してみよう」という気持ちになりますよね。コミュニケーションの取り方をかなり意識しています。

▼Twitterアカウント(@h_scc

 【ツイート】
「コミュニケーションを取るツイート」と「売りに特化した商品紹介ツイート」を実施。
*フォロワーの反応率(いいねやリツイート)を見て量を調整。
*「コミュニケーションを取るツイート」の目的は、口コミの醸成および興味をもってもらってECサイトに誘導させること。

【アクション】
自発的にいいね・フォローのアクションを実施。
*お金を使わずアカウントを露出させるためには、ある程度人力が必要。
*「北海道食材」や「アスパラレシピ」といった検索で、興味をもってもらえそうなユーザーに対してアクションをする。

▼Instagramアカウント(@sanchokucenter

【手法】
・フィード投稿(新規&既存フォロワー施策)
・リール投稿(新規フォロワー施策)
・ストーリーズ(既存フォロワー施策)
*ストーリーズは、現フォロワーの属性分析に活用。インタラクション数やリーチアカウント数を指標に、ストーリーズのクリエイティブ検証を実施。

 ─── SNSは、売上最大化を目的に運用していても、数値では分かりづらいと思います。どのような効果を感じられましたか?

 坂牧氏:タグづけやメンションをして投稿してくれたり、投稿に対するコメントをしてくれたりといった回数が増えたと感じています。実際にどういった商品が届くのか、リアルな声で分かると安心感が生まれ、それが徐々に売上に反映されていったと感じています。広告以外にSNSアカウントを運用していなければ、ここまでの成果は出せませんでしたね。

また、売上が伸びてきたことでグループ会社の方たちにもSNSの取り組みが注目されるようになり、北海道産地直送センターを盛り上げていこうというプロジェクトが立ち上がりました。SNS運用に協力者が増えましたね。

─── 社内でプロジェクトが立ち上がるまでに盛り上がっていったんですね!成果が出るまで継続することはなかなか難しいように感じます。

山口:そうですね。SNS運用をしている方は、孤独になりがちだと思います。SNSのために毎日時間を割いたからといって、売上がすぐに上がることは考えにくいからです。なので、その方たちのモチベーションを下げないように工夫しました。

投稿のあとにはフィードバックをしたり、電話でフォローをしたり、個別でチャットを送ったりしました。SNSは続けていくことが本当に大事だと思うので。

─── 一緒に伴走していく中で、何か変化は感じられましたか?

山口:最初は、考えてもらった発信内容すべてに私がフィードバックする、というやり取りをしていました。しかし今では、SNSのコミュニケーションは私よりも上手いのではないかと思うくらいです(笑)。なので完全にお任せしています。炎上の可能性がないか、誰かを傷つけないか、といった点だけ、随時確認していますね。

坂牧氏:社内でのSNSの考え方が変わりましたね。先月決算だったんですが、おかげさまで1年の売上目標を達成できました。それで社外からSNS運用方法を聞いてくる方も増えています。

取り組みを始めるまでは、ほとんど新聞やテレビなどマス媒体しか取り組んでおらず、デジタルにはあまり力を入れられていなかったんです。今後、デジタルマーケティングにどんどん力を入れていきたいと考えています。

協力関係を強め、デジタルマーケティングで売上最大化を目指す

─── デジタルマーケティングでは、どんなことをしていきたいと考えていますか?

坂牧氏:北海道産地直送センターは、農家さんと直接繋がっています。様々な素材を発信できる環境にあるので、食材のおいしさやこだわりを今以上に発信していきたいです。

私自身、農家さんを直接尋ねる機会があり、こだわりや苦労をよく聞くんですよね。なので、そういった農家さんの思いをたくさんの人に知ってほしいですし、商品がもっと売れる仕組みをつくっていきたいです。

山口:Instagramのライブ配信やのリール、TikTokなど配信手法にもこだわり、商品や農家の方たちの魅力を発信していきたいです。そして、SNS経由での売上の最大化のためには、SNSアカウント間の連携が重要なポイントになってくると思っています。

─── ありがとうございます!LINE公式アカウントでは5,000人を超える友だちにアプローチしていくことが肝になりそうですね。

木村:そうですね。LINE経由での購入数をもっと増やしていきたいです。

坂牧氏:年末商戦に向けて、より購入に繋がりやすくなる方法を模索していきたいです。LINEの配信で、友だちと一緒に買ったら安くなる、といった施策も挑戦してみたいと考えています。

─── どういった手法でのアプローチを考えていますか?

山口:現在は、500円クーポンをオファーにしてLINEの友だち追加を促していますが、これからはもっと強いオファーや、北海道産地直送センターさんとソウルドアウトと両社にメリットがあるようなオファーにできないか協議しています。今後、商品の仕入れ値や販管費などの情報を開示していただけるとのことなので、より密に連携を取りながら進めていきたいですね。

「SOヨビコミ」を利用したLINE経由での売上最大化、SNS経由での売上最大化、Web広告で売上最大化を目指しながら、年間売上目標を目指して、伴走者として一緒に走っていきたいです!

*ありがとうございました!


【編集後記】「何がおすすめですか?」と尋ねたところ、「全部おいしいですよ(笑)まずは北海道バラエティーセットはどうですか?」と坂牧さん。白いトウモロコシ農家さんを探して北海道をあちこち駆け回ったお話も伺いました。農家さんが汗を流して作った農作物を、私たちは受け取り、伝えて買ってもらうことに力を尽くしたいと思いました!🦀LINE登録済ませたので早速コロッケ買います!(コロッケが好き)

【話し手:坂牧 一静さん(営業部・仕入れ卸部)、山口 歩、木村 景佳/取材・執筆:宮武 由佳(@udon_miyatake)】

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