障害者の就職・転職業界のリーディングカンパニーを目指して。会員登録者数、目標120%超えの理由に迫る。/【事例】ゼネラルパートナーズ
2003年「社会問題をビジネスで解決する」という理念を掲げ設立された株式会社ゼネラルパートナーズ。
障害のある方の雇用の推進をはじめとして、「誰もが自分らしくワクワクする人生」を送れる社会づくりのために事業を広げてきました。
ソウルドアウトとは10年以上、一緒にデジタルマーケティングの取り組みを行なってきました。
noteでは、ゼネラルパートナーズ社のデジタルマーケティングを担当する深谷あゆみさんと中江 萌衣さんにインタビュー。ソウルドアウトからは、営業担当の秋野と広告運用担当の高橋、ゼネラルパートナーズ社が入社して初めて担当したお客さまだという前担当(現上長)の今井が参加しました。
社会問題をビジネスで解決するゼネラルパートナーズ
障害のある方の就職・転職におけるワンストップの支援が強み
─── まずゼネラルパートナーズさんについて教えてください。
深谷:私たちゼネラルパートナーズは、「社会問題をビジネスで解決する」という理念を掲げる、ソーシャルベンチャー出身の会社です。
大きく三つの事業を展開しています。一つ目は、障害のある方の就職・転職をサポートする「アットジーピー」。求職者と企業のベストなマッチングを行なうエージェント「atGPエージェント」「atGP就活エージェント」と、求人情報メディア「atGP転職」を運営しています。
二つ目は、就労移行支援事業です。「atGPジョブトレ」というサービスで、就職のためのスキルアップ研修や、就職活動のサポートを行なっています。就職はもちろん、就職後に長く働き続けることも見据えてサポートしています。
三つ目は、農業生産事業です。「アスタネ」というサービスで、障害がある方や難病の方が、働きながら一般企業への復職を実現することを目的に作られた事業所です。しいたけの生産・販売を行なう農業従事者として働きながら、経済的自立と安定した就業ができるようリハビリテーションしていきます。
障害のある方向けの就職・転職支援サービスや就労移行支援サービスは、市場にもいろいろありますが、私たちゼネラルパートナーズの強みは、すべてを一貫して支援できることだと思います。
─── ニーズに合わせてサポートできそうですね!では、お二人の職務内容を教えてください。
深谷:私たちはマーケティング室に所属しており、先ほどお伝えしたそれぞれのサービスの会員登録数や利用見学の問い合わせ数と、企業からの問い合わせ数の増加をミッションに活動しています。具体的には、SEO対策や広告、調査分析を中心に実施しています。
メインのKPIはあるものの、そこを達成して終わりではなく、その後の歩留まりの改善や、全体的なサービスの運用状況を可視化し、改善のためのPDCAを回していきます。
私はマーケティング室のマネージャーとして、全体管理を行なっています。
中江:私は主に、求職者のデータ分析やLINE公式アカウントの運用、「アットジーピー」の新卒向けサービスの広告を担当しています。LINE公式アカウントの運用では、会員登録はしていないけれど、今後会員になり得る「潜在層」ターゲットへのアプローチを目的としています。
市場の拡大に伴い、競合企業も増加
─── 2003 年の設立以来、市場の変化は感じられていますか?
深谷:そうですね。市場はすごく変わってきている感覚があります。
障害者手帳を持っている方の人口は、ここまでの10 年で100 万人単位で増えていますね。
また、創業当初の2003年頃は、障害者というと身体障害を思い浮かべる企業担当者の方も多い状況にありました。しかし、今では精神障害者の人口が増加傾向にあり、障害の構成比も変わってきています。
─── 障害のある方の就職・転職支援を行なう企業も増えてきているのでしょうか?
深谷:そうですね。就職・転職支援のエージェントはかなり増えていますし、就労移行支援を行なう企業もここ10年で1,000 件ほど増えています。
データ分析をもとに、取るべき一手の優先順位をつける
─── デジタルマーケティングの取り組みを教えてください。また、社内ではどのような立ち位置なのでしょうか?
深谷:私たちの活動は求職者と企業をつなぐ役割を担っており、サービスの会員登録数や問い合わせ数に加え、企業からの問い合わせ数の増加もKPIとして掲げています。
また、データ分析も重要な業務で、会員登録された方と企業の求人データを紐付け、アクセスログから課題を見つけ施策の実行に活かします。問題点をデータ分析によって可視化し、優先的に実行すべき施策から順番に手を打っていくことが大切だと思っています。
社内には求職者さまや企業さまと直接のやり取りがある部署と、そうでない部署がありますが、私たちマーケティング室は直接のやり取りをしない分、第三者的な視点が求められていると認識しています。
中江:事業柄、情熱的な社員が多いので、「こういうことをやりたいです」という声はたくさんもらいます。だからこそ、分析をもとに出した優先順位を事業部と調整し、施策を実行するのは私たちの大切な役目ですね。
ソウルドアウトとの10年以上の取り組み
想いに共感して取り組みがスタート
─── ソウルドアウトとも10年以上お取り組みさせていただいていますよね。どのようなきっかけだったのでしょうか?
秋野:たしか、ゼネラルパートナーズさんに北川(現 当社取締役)が電話をかけて、そこから始まったと聞いています。
深谷:はい。代表の進藤に、北川さんが「ぜひ支援したい」と熱い想いを伝えてくださったと聞いています。ちょうどそのときに、社内のデジタルマーケティングの担当者が退職する話があがり、ソウルドアウトさんには常駐いただくなど、かなり入り込んで取り組みを推進していただいたようです。
目標120%達成の理由はスピーディーな“PDCAサイクル”と
”情報共有”
─── では、現在の取り組み内容について教えてください。
秋野:現在はYahoo!やGoogleの検索広告、Facebook広告などに取り組んでいます。GA4(Google Analytics 4)でもご支援させていただいています。
深谷さんとは毎週お話させていただいています。質問をたくさんいただくのですが、あまりのキレの良さにヒヤヒヤするくらいです(笑)。私たちの提案に対しても、すごく親身になって相談に乗ってくださいます。
─── 登録者数の推移はいかがでしょうか?成果状況を教えてください。
深谷:私たちは持続的な成長を志す企業ですから、当然、年々目標値は上がっています。現時点ではありがたいことに、難しい目標に対しても、常にその上を超えていくことができています。
今年の3月はギネス記録を達成しましたし、四半期の結果は目標の120%達成を実現しました。
中江:先日社内会議でも取り上げられ、皆に喜んでもらえましたね!
─── 120%ですか!素晴らしいですね。継続的な成長を実現する理由を教えてください。
深谷:PDCAサイクルのスピードの速さだと思います。
広告を配信したあと、結果をみて良し悪しの原因を分析し、仮説検証までしっかり行なってくださいます。打ち合わせの際には、優先度高く取り組むべき部分を掴み、その施策まで必ずセットで考えてきてくださるんですよね。
スピーディーにPDCAサイクルを回してくださるので、失敗したとしても、軌道修正のスピードが速いです。ソウルドアウトさんの会社の文化として根付いているのかな、と感じます。
中江:単に数値を報告して終わり、ということは絶対にありません。
ソウルドアウトさんなりに仮説を用意してくださっていて、それがすごくいいですね。私たちからの質問への回答内容で、すごく伝わってきます。私も見習いたい部分です。
─── ありがとうございます!スピーディーな対応は社員全員が心がけている点だと思います。
深谷:また、社内での情報共有もしっかりされていると感じます。
例えば、似たような業種業界の企業で、成果の良いクリエイティブの傾向を共有していただいたり、新しい技術に対してわからない部分を質問すると「ちょっと聞いてきます!」と、とてもフットワーク軽く言っていただいたりします。
何事も、解決までのスピードが速いんです。一つひとつの積み重ねで、ソウルドアウトさんの動きは素晴らしいですし、とても頼りにしています。
秋野:ありがとうございます!
最近ChatGPTが話題ですが、私たちにとってもかなり衝撃的な出来事でした。新しい技術は日々生まれていて、私たちソウルドアウトが取り組んでいるデータ分析に対して、ダイレクトに影響してくるような世界になってきたことを実感しています。
常に新しい情報をインプットしていかなければお客さまが困ってしまう。しっかり勉強しなければ、という自覚がありますね。
また、深谷さんも中江さんも、かなり広くアンテナを張ってらっしゃいます。私たちから有益な情報を提供しなければ、といつも刺激になっています。
─── とてもよい関係を築けているんですね。普段はどのような形、頻度でコミュニケーションをとられているのでしょうか?
秋野:普段はチャットツールを使って簡単なやり取りをしており、毎週オンラインで打ち合わせを行なっています。毎週の楽しみです。
深谷:すぐに連絡をとれる環境をつくっていただいているのは、とてもありがたいです。
大好きなお客さまと一緒に成長
─── では、ソウルドアウトの印象を伺いたいです。どのような点を評価していただいているのでしょうか?
深谷:秋野さんは、とにかくフットワークが軽いですね。いろいろな情報を集めて提供してくださいますし、社内の顔も広いのではないでしょうか。窓口の営業担当としては非常にやりやすく、助かっています。
高橋さんは、安定した運用をしてくださっています。常に成果状況を把握し、良い悪いの原因についての考えを必ずもっていて、まずは運用者としての経験や感覚を伝えてくださった上で、適宜持ち帰り調査をしてくださいます。スピード感を保ってくださっているのも、高橋さんのおかげだと思っています。
高橋:嬉しいです。ありがとうございます!
深谷:あとは、担当者が変わる中でも、ずっと今井さんが見守ってくださっている安心感がありますね。
今井:ありがとうございます。実は、ゼネラルパートナーズさんは、私が入社して一番最初に担当したお客さまなんです。
ゼネラルパートナーズさんのサービスがすごく素敵ですし、ビジョンに掲げている「誰もが自分らしくワクワクする人生」という言葉もとても好きで、ずっとご支援させていただきたいと思っています。
また、皆さんと話していると、本当に事業を良くしていきたいという思いが伝わりますし、お客さまである障害をもっている方のことを考えて、お仕事をされていることを感じます。一緒に働いていて、とても楽しく、やりがいを感じるんです。
年々高くなっていく目標を、私たちも一緒にクリアしていくのは、勝手ながら、一緒に成長できている感覚があります。
─── 思い入れの強いお客さまなんですね。当初から気を付けていることはありますか?
今井:ずっと意識しているのは、目の前の数字だけではなく、登録する方が何を考えているのか、という視点をもつことですね。
深谷:その結果が数字に表れていると思います!
未来のために定例会のやりかたを変える
─── 中江さんはいかがでしょうか。何か印象に残っていることはありますか?
中江:私は1年ほど前から広告に携わっています。当初は会議に同席しても、わからない単語が飛び交うばかりで。本で勉強もしていたのですが、経験がないため戸惑うことが多かったですし、初歩的な質問や提案はしづらく、質問や「こうすればよくなるのでは?」という考えがあっても積極的には発言できていませんでした。
そんなときに、秋野さんから「質問の時間を設けるためにも、定例会の構成を変えませんか」というご提案をいただいたんです。それにすごくハッとさせられたというか、ソウルドアウトさんが私たちに真剣に向き合ってくださっているという姿勢を感じました。
それからは、事前に勉強して浮かんだ疑問やリクエストを積極的に発言できるようになりました。あのときの提案は、どうしていただけたのでしょうか。
秋野:今井と高橋といろいろと話をする中で、定例会で自分たちが話す時間が長くなってしまっていることを問題視していたんです。お二人の考えや実情を聞かないまま施策を行なっても、いい成果にはつながりません。
一度構成を変えてみて、どのようなやり方がお二人にとって気持ちのいい定例会になるのか。結果の振り返りよりも、未来の話をする時間を多く設けなければ、これから先、行き詰まってしまうと思ったんです。
それで率直に、深谷さんに「今の定例会をどう思いますか」とはっきりお伺いして。ご希望も踏まえて、ご提案させていただきました。
─── そんな出来事があったんですね。
中江:もう一つ、感謝したいことがあります。ソウルドアウトさんと一緒に取り組んでいる目標は広告経由の会員登録数ですが、その数値だけではなく、私たちの追いかけている目標や社内の事情まで気にしてくださるんです。
広告の目標は達成できていたとしても、それ以外の目標で達成できていなければ、そこに力を入れていきましょう、といったお話もしてくださいます。
今後の展望
新たな施策にも挑戦し、数にも質にもこだわる
─── これからソウルドアウトと一緒に挑戦したいことを教えてください!
深谷:会員登録数はおかげさまで順調に伸ばせていますので、これからはその先の就職や転職につなげていく部分を見据え、登録後の意欲を図る分析と、それに合わせた媒体精査をスピーディに行なっていくことに挑戦したいです。
市場が拡大するほど、「なんとなく転職したいけれど今じゃなくていい」と考える層の割合も増えてきています。転職に対して熱が高まったときに、私たちがタイムリーかつ適切なご案内をして、転職にしっかりつなげていくことが重要だと思っています。
数と質の両方にこだわり、一緒に分析をしながら最適な運用を突き詰めていきたいです。あわよくば、メンバーは変わらずがいいですね(笑)。
秋野:ありがとうございます!
今は検索広告がメインなので、就職や転職を考えている「顕在層」にアプローチしています。ですが、このままだとどこかで頭打ちが来てしまうと思います。
広告配信の効率化にも取り組みつつ、まだ就職や転職を考えていない「潜在層」にアプローチして市場を広げていくような動きをしていきたいです。
私たちソウルドアウトは、2022年4月より博報堂DYグループへ参画し、今ではデジタルに留まらない統合マーケティングのご支援ができる体制が整いました。グループアセットを適宜活用しながら、新たな施策を積極的にご提案していきたいと考えています!
─── では、ソウルドアウトチームの皆さんが取り組んでいきたいことを教えてください!
高橋:毎月の目標達成はもちろんですが、先ほどおっしゃっていただいた質の部分にもこだわっていきたいです。これからもいろいろとご提案させていただき、一緒に伴走していきます!
秋野:ゼネラルパートナーズさんは大好きな会社なので、これからもずっと長くお付き合いさせていただきたいです。事業がもっともっと拡大して、皆さんがよりハッピーになれるような成果が出せるよう、ご支援していきます!
今井:障害者の就職・転職市場がどんどん広くなっている今、ゼネラルパートナーズさんの名前が一番に想起されるような「リーディングカンパニー」になるまで、一緒に取り組んでいきます!これからもよろしくお願いします!
編集後記
チームメンバーの事業やサービスへの熱意や愛を感じました。お互いが刺激を与えあい、とてもいいチームができあがっており、これからの進化が楽しみになったインタビューでした^^
【インタビュー・執筆・編集:みやたけ(@udon_miyatake)】
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