Yahoo!検索連動型ショッピング広告(SSA)の運用ポイントを解説。導入事例からわかってきた特徴や改善方法は?
ECサイトの広告運用に携わっている方にとって、お馴染みのショッピング広告。今まではGoogle・Microsoftのみで配信できましたが、2024年1月からYahoo!広告でも同様のサービスが開始されました!
検索連動型ショッピング広告(以下、「SSA」)です。
ショッピング広告は画像や価格など商品に関する詳細な情報を広告で表現できるため、ECサイトとの親和性が高い広告表現です。新規集客や商品購入を促すには、一番効果的な広告配信といっても過言ではありません。
今回は話題のSSAについて、弊社の配信事例を交え、詳しくご紹介します!
検索連動型ショッピング広告(SSA)とは?
検索キーワードに対して商品画像、商品名、価格、配送情報といった詳細が表示される広告。
Yahoo! JAPANでは、今までも検索結果に合わせ商品情報が表示されており、遷移先は全てYahoo!ショッピングのページでした。しかし、SSAでは自社サイトへの誘導が可能。これはSSAの大きなメリットです。
概要
💡前提として、SSAを配信する場合には「Yahoo! JAPAN 商品情報掲載(以下、「商品情報掲載」)」の配信が必須になります。
掲載イメージ
検索結果ページで3~4スクロールほど下にいくと出てきます。
SSAは商品情報の左上に「スポンサー」と表記され、商品掲載情報はSSAの下に表示されます。この点はGoogleショッピング広告の有料・無料面と似たような仕組みですね。
配信の仕組み
配信には、Yahoo!広告の広告管理ツールと、商品管理システムである「LINE Merchant System」の2つの管理画面から設定する必要があります。
広告管理・運用 → Yahoo!広告の広告管理ツール
商品情報の登録 → LINE Merchant System
Google ショッピング広告でも、広告内容を管理画面で入稿し商品登録をGoogle Merchant Center 上で設定するので、同じような仕組みになっています。
📝詳しくは、Yahoo!広告【設定手順書】検索連動型ショッピング広告を参考にしてみてください!
💡導入にあたっての注意
導入検討段階でGoogle Analyticsなどの計測ツールを使って、Yahoo! JAPANからのWebサイトへの流入数を確認しましょう!
そもそもYahoo! JAPANからの流入が少ない場合、SSAの配信ボリュームが出ない・獲得(コンバージョン)が少ない、といった可能性があります。
Googleショッピング広告・Microsoftショッピング広告との違い
「Googleショッピングと同じ要領で準備すれば大丈夫」と思っているあなた。
私もGoogle・Microsoftのショッピング広告の配信準備をしたことありますが、SSAでは、ほかのショッピング広告とは仕様が異なる点が多いです!
ここでは、ポイントを大きく3つに絞って解説します。
① データフィードの仕様
商品名、価格、説明文などフィードに記載する項目は、Googleショッピング広告のフィードと大きく変わりません。
しかし、今までのデータフィードになかったような細かなルールがいくつかあります。
「ファイル形式」はcsv・tsvではなくjson
「データファイル」を日次で新たに生成する
「ファイル名」に命名規則がある
など……詳細はこちら。
▾イメージ
ソウルドアウトで開発したデータフィードマネジメントツール「SOリストカ」は、Criteo・Google・Metaなどのデータフィードをはじめ、SSA用のデータフィード生成も可能です✨
② CVタグで追加パラメータを設定
Yahoo!広告のCVタグに、赤枠で囲ったパラメータを追記する必要があります。
yahoo_ssa_merchant_id:ショップID
yahoo_ssa_order_id:注文番号
yahoo_ssa_items:購入した商品情報
▾CVタグの例
通常の検索・ディスプレイ広告の場合、管理画面から発行したCVタグをそのまま実装する形でも計測できました。
しかし、SSAの場合は「注文番号」や「購入した商品情報」など動的な情報をタグに返す必要があるため、タグマネージャーや簡単なプログラミングの知識が必要です。
③ 配信制限がある商材・サービス
▾販売制限リスト
上図の販売制限リストを見てもわかるとおり、商品情報掲載とSSAで掲載できるラインナップは異なります。
「中古商品」「アルコール飲料」など、Googleショッピング広告では掲載可能な商材でも、SSAでは配信できないようなケースもありますので、導入検討時には必ず販売制限リストのチェックをしましょう!
また、今回記載した制限リストは2024年6月時点の内容であり、今後配信できる可能性もあります。ですので、情報のキャッチアップをしておきましょう!
導入事例
① 新規導入でも獲得率・クリック率は好調
▍案件概要
日用品のECサイト
コンバージョン地点:新規会員登録
検証内容:2媒体のショッピング広告と「獲得率」「クリック率」を比較
検証期間:1か月
2媒体のショッピング広告の成果がよかったため、Yahoo!広告でもSSAを開始しました。SSAは獲得率・クリック率ともに3媒体中2番目に高かったです。
② 他媒体と比較して購入単価が5倍
案件概要
アパレル用品のECサイト
コンバージョン地点:商品購入
検証内容:他媒体と「購入単価」「ROAS」を比較
検証期間:1か月
SSAの購入単価は、他媒体と比較して5倍という驚くべき結果でした。しかしROASでは他媒体のほうが高く、SSAは費用対効果がいい、とは一様には言えません。
③ カテゴリ別の入札調整で獲得単価が25%改善
案件概要
日用品のECサイト
コンバージョン地点:新規会員登録
検証内容:「カテゴリ別の入札調整」を導入した前後の「獲得単価」を比較
検証期間:1か月
商品フィードに入っている「カテゴリ」のデータを入札調整に利用しました。カテゴリとは、例えばアパレル系のサイトにおけるボトム、シャツ、アウターなどのジャンル分けを指します。
獲得率が高い「カテゴリ」の「上限クリック単価」を上げたことで、購入されている商品群の配信ボリュームが増加しました。
結果、全体の獲得率が上昇して、獲得単価は25%改善しました。
🌟商品フィードのオススメ追加項目
上記の事例で紹介した「カテゴリ」はフィードの記載が必須ですが、ほかにも媒体推奨の設定項目は多数あります。
「配信しているけど成果が良くならない……」という場合は、まず下記の情報をフィードに追加して数値の変動を観察してみてください。
さいごに
ここまで読んでいただきありがとうございました!
既にGoogle・Microsoftでショッピング広告を実施しているお客さまでも、Yahoo! JAPANは日本での知名度が高く、Google・Microsoftとは異なるユーザー層にアプローチができるので、新たなユーザーの獲得につながるでしょう。
まだショッピング広告を配信したことのないお客さまにとっても、売上拡大のチャンスです。
これを機にぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。お気軽にご相談ください!
再掲ですが……
ソウルドアウトで開発したデータフィードマネジメントツール「SOリストカ」は、SSA用のデータフィードを生成可能です!SSAをはじめようと考えている方はぜひお問い合わせください。
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