エッセイ【モノマネ番組の審査員】

先日モノマネのNo.1を決める番組がやっていた。年間予選があって決勝進出者から優勝者を決定する。商品や副賞の有無までは番組内で触れられていなかったが、番組自体に違和感を感じたのでnoteにわざわざ書いている。
というのも、他のお笑い賞レースとの熱量が違うからだ。優勝したからといってテレビ番組の出演オファーが増えるわけでもなければ、SNSでトレンド入りさえしない。審査員の半分以上は女優さんや歌手であり、正統派のモノマネ芸人さんは関根勤さんくらいであった。もし僕がその年のNo.1を決める大会の審査を、番宣で来ているだけの女優やアイドルに決められたら、たまったもんじゃない。こっちは人生かけてやってんだぞ!モノマネレジェンドとかに審査されるなら分かるが、何故モノマネ素人に審査されなきゃならんのだ!と金髪で髪の毛を逆立て、ベジータのスカウターを破壊していただろう。
SNSで取り上げられることもないので、「何故審査員にモノマネ玄人を置かないんだ!」という意見も見かけない。
一方、キングオブコント然り、M-1グランプリには自称審査員を名乗るお笑い通までうじゃうじゃ発生する。この熱量の差はなんなのか。僕なりに仮説を立てるとするならば、ハードルの違いだ。
モノマネは漫才やコントよりもハードルが低いと思う。ワンフレーズ、なんなら顔だけ似てるとかでも似てれば披露できる。カラオケで本家の真似して歌った経験は誰にでもあると思う。モノマネ自体はそれくらいの低いハードルなのだ。しかし、ただ似てるだけでは勝てないのが先日の番組なのである。
素人参加の顔だけそっくりさんに出ているような人(ワンコーナー扱い)は本戦すら出られない。顔が似ているだけはネタではないからだ。あのテレビ番組は【モノマネした上でネタが面白い人が勝つ】トーナメントだからだ。(実際HPにも面白いモノマネネタのNo.1を決めると書いてあった)
だったら尚更、モノマネ“ネタ”に詳しい人が審査員になるべきではないだろうか?モノマネに精通していない芸能人が何十点も点数を持っている仕組みに疑問を抱く。審査基準を知りたい。
モノマネ“ネタ”というのは、似ている上で人を笑わせる技量がある人が勝者なの?
似てるだけで得点が高い、似てないけど面白い、これを別基準にしてない?
モノマネネタは2つで一つだよね?まさか直感で決めてないよな?

こんなことを思ってしまうと僕はモノマネ芸人じゃなくて良かったなぁとつくづく思う。素人目から見て、「なんでこの人が審査員?」と思うような賞レースが数少ないゴールデン番組だなんて、と悲観的になってしまう。

モノマネ四天王とかいるんだから、その人らが審査員やっちゃダメなのかなぁ。

お笑い芸人が審査する漫才、コントの賞レース。
モノマネ素人が審査するモノマネ王決定戦。
やっぱりしっくり来ない。

僕らは誰かの評価を気にせずにいられないし、たとえ自分に対しての評価じゃなくても誰かと同じなのかな?と考えてしまうことさえある。期待しないくらいがちょうど良いのかもしれない。(期待については後日また書こうと思う)

まぁ、ツラツラと有りもしないような事を書いている自分のような人間こそ1番やかましい事はもう分かっている。
なんならこれはエッセイでもなく、これに関してはただのボヤキである。順序立てて話しているわけでもないし寄り道も多い。

最後になったが、誰かを傷つけようと思ってないし、あんな番組やめろ!というつもりも毛頭ない。なんだかボヤっとしてるな〜、それだけのことなのです。

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