黒歴史のラノベエッセイ 縮まらない距離、放した手
彼女と付き合いだした。うきうきとワクワクで、僕はこれから始まろうとしている恋人生活に胸を膨らませていた。でも、そう易々とうまくはいかなかった。彼女はいわゆるヤンキーや不良と呼ばれる人で、いつもその取り巻きの渦中にいるような子だった。それはまるで壁となるかのように僕に立ちふさがった。僕はそうした人たちとはあまり関わりを持ちたいとは思わなかったから、なおさら学校で話をすることは難しい。不良同士の付き合いもあるのだろう。下校の時間になるとその人たちと一緒に帰っていくことがほとんど