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『サピエンス全史』 ユヴァル・ノア・ハラリ



自分の興味関心のある分野について20分間自由にプレゼンをしていいというゼミで、人間の起源や幸福論について調べたかったので、ユヴァル・ノア・ハラリさんが書いた『サピエンス全史』についてのプレゼンをしました。

自分の解釈なので間違えている部分などございましたらご指摘お願いいたしますmm


①導入

スライド01

スライド02

これはなんの数字でしょう?

スライド03

世界人口です。このスライドは世界人口の推移、伸びすごくないですか?!
一番左の部分に注目してください。人類が誕生した時です。

スライド04

生態系ピラミッドの図を貼りました。
当時の人間の祖先となった生物は、この生態系ピラミッドで言ったら、どの辺りに位置するでしょうか?答えは、だいたい真ん中らへん。
当時の我々の祖先は、生物の中で取るに足りない普通の動物でしかない。

スライド05

しかし、現在の生態系ピラミッドはこうです。
そして今日のプレゼンのテーマはここにあります。
昔は取るに足らない存在で、生態系ピラミッドの中でも真ん中にいた人類が、なぜ現在70億人もいて、ピラミッドの頂点に立っているのか?
これが本日のメインテーマです。そして最初に結論を言ってしまいます。

スライド06

人類はこの三つの革命、
認知革命、農業革命、科学革命
によって発展してきました。


スライド07

今日のプレゼンのゴールはこれです。
一つ目は、人類をここまで発展させた、先ほど挙げた三つの革命を理解する。そして最後に人類の未来について少し考えてみる。

スライド08

アジェンダはこんな感じです。
認知革命、農業革命、科学革命は時系列に進んだものなので、順番づつ説明していきます。ただ、全部話していたら時間がなくなってしまうので、一番重要な認知革命について詳しく話します。

②認知革命

スライド09

最初に認知革命です。
人ってどのような進化を経て発展してきたと思いますか??

スライド10

恐らくこの図が思い浮かぶと思います。
それぞれなにかわかる?
アウストラロピテクス、ホモエレクトス、ネアンデルタール人とかを経て、ホモ・サピエンスになりましたって図です。
中学校の教科書とかでよく見るやつ。
ホモ・サピエンスが今のヒト。これだけ見るとこの順で進化した感じがする。しかしこれは間違っているんです。

スライド11

これは同時期に生まれていたもの。
ホモっていうのはヒト科って意味。
具体例でいうと、ライオンとジャガーの違いと同じイメージ。馬とかロバとかも一緒。ライオンもジャガーもネコ科ヒョウ属って部類に入ってるけど違う。
じゃあ、なぜエレクトスとネアンデルタールが今現在、いないかというと?

スライド12

サピエンスが他の部族を絶滅させたからです。
じゃあ、どうやって、どんな能力があったからサピエンスはこいつらを倒せたと思いますか??

スライド13

そしたら、サピエンスが他の部族を絶滅させることができた、決定的な能力ってなんなんでしょう?
これが実は今回のプレゼンのメッセージです。一番大事。これだけ聞けば、もう僕のプレゼンは終了です。

スライド14

火を使えたことでしょうか?違います。実は他の種族も火は使えたんですよ。脳が発達してたことでしょうか?違います。サピエンスよりも大きな脳を持った種族がいることが最近発見されました。言語を扱えたことでしょうか。違います。

スライド15

答えは虚構です。

スライド16

虚構というのはウソをつきウソを信じる力です。
これによって、サピエンスは他のホモ属を始め、他の生物を駆逐し食物連鎖の頂点にたち世界を支配することになりました。

ウソをつき、ウソを信じる力が、なぜこんなにもサピエンスを最強に足らしめたんでしょうか?

スライド17

認知革命によって、他の生物とサピエンスで思考の変化が起きました。
他の生物は、客観的な事柄つまり自然や他の生物の行動など現実世界だけで動いていたの対し、
サピエンスは客観的な事実に加えて、虚構つまり主観も含めて思考できるようになりました。

抽象度が高いので具体例を含めながら説明します。

スライド18

サバンナモンキーは二つの言語を持っています。
「気をつけろライオンだ」「気をつけろワシだ」という言語。
「気をつけろワシだ」というサバンナモンキーの声を録音して、野生のサバンナモンキーに聞かせると、全員が上を向く。
「気をつけろライオンだ」という声を聞かせると、全員が木の上に登る。
ウソや虚構がなく現実世界でしか生きていないからこそ、このような一様な行動をとるんです。

スライド19

一方でサピエンスは、
彼はライオンを倒したらしい(噂話)
ライオンは我が部族の守護神だ(虚構)
などにも影響を受けます。

スライド20

これによって可能になることは、他の生物がダンバー数(=哺乳類が群れを成せるMaxの数)で行動するのに対し、

スライド21

サピエンスだけが虚構を用いて
ダンバー数を超える群れを作ることが可能になります。

スライド22

虚構を用いて協働することが可能になって、
人数が多くなり他の種を絶滅させることができました。

絶滅させたサピエンスは、群れを作って定住を開始します。
そこで起こったのが、農業革命でした。

③農業革命

スライド23

農業革命によって、人類は統一の方向に進んでいきます。
どうやって統一の方向に進んでいったのかを説明して行きます。

スライド24

農業革命によってサピエンスが作り上げてきた三つの虚構がこれです。
政治的な帝国という虚構。
経済的な貨幣という虚構。
超人物的な宗教という虚構。

今の人間の生活にも結びついていますが、これは全部客観的には存在しない虚構です。貨幣なんて、みんなが認めなければただの紙切れだからね。

スライド25

三つの虚構によって、サピエンスの誰もが統一文化の内部に入る可能性が出きた。それによって歴史は人類の統一の方向に向かって進むようになります。

スライド26

例えば宗教。
狩猟採集時代は、自然、動物、魚、昆虫、人間、万物には魂が宿っていて、全て神と捉えられていました。これをアニミズムと言います。

スライド27

一方で農耕時代は、多くの人々をまとめる必要性があったため、神を権威としておく必要がありました。ここからヒエラルキーが生まれ、神の下には聖職者などの特権階級、その次に人。そして人間が家畜を支配するおいう構造が生まれました。これが、有神論宗教主義です。
最初の方のスライドで見せて、生態系ピラミッドのてっぺんに人間が近づいていった感じです。

④科学革命

スライド28

有神論宗教主義が、人間至上主義に発展していきます。
人間至上主義は科学の力によって、新たな発見をしていこうよという考え方。科学革命によって、自然法則を打ち破り、人類そのものを発展させる力を得ました。

スライド29

科学革命のきっかけになったのは、無知の自覚です。
科学革命以前は、先ほども説明した有神論宗教主義によるものでした。
前提にあるのは、神によって、既に真理が知っているというところです。聖書を読めば全部わかるし、乗っていないところは聖職者の人が教えてくれる。結果的に、それに従っていればいいので、社会変化が穏やか。
一方で、科学革命は、神を取っ払って、「我々は何もしらない」という無知が前提にあります。知らないものを科学、テクノロジーの力を使ってどんどん解明していこうよというのが、進歩思想です。
これによって、社会変化が急加速しました。そしてイデオロギーが発展していきます。

スライド30

領土的な部分に関しては帝国主義。
新しい領土に拡大していこうという、西欧の考えからによって、大航海時代が時始まり、植民地政策などが始まりました。

スライド31

もう一つは資本主義。
パイの拡大の可能性に投資することで富をどんどん増やしていきました。

⑤最後に

スライド32

最後にここまで資本主義や帝国主義が生まれたところまでの、人類の発展を見てきましたが、一つ問題提起してみなさんにそれぞれ考えてもらって終わろうと思います。

スライド33

本当に世界は幸せになっているんですかね?
ここまで認知革命、農業革命、科学革命を経て、サピエンスは発展してきて、食物連鎖のトップに君臨したことを伝えてきました。

だた、この問いに関して、どう思いますか?

スライド34

今、出ている動物たちって知っていますか?
上はマンモスで、右下はオオカミの仲間、左はわからない。笑 この3匹の動物に共通していることはなんだと思いますか?
全部絶滅しているんですよねー。
環境問題も進んでいます。産業革命後から、化石燃料を大量に燃やし始めて、地球の温度がめちゃめちゃ上がってきています。
それによって、南極や北極の氷がとけ海水面が上昇しています。
大量のゴミや大気汚染によって、生息地を奪われてきている動物もいます。

これって果たして、生物全体の視点や、動物の視点から見て、幸せになってるんでしょうか?

スライド35

また、個々の人類も幸せになってるんでしょうか?

スライド36

不老不死になる可能性もあるし、サイボーグになる可能性もある。
生物学的に見たら幸せって感じる時はセロトニンが分泌される時です。
ピラミッドを作り終わった人と、東京タワーを作った人、セロトニンの分泌量って同じじゃないですか?
また、科学技術の発達によって、人間はさらに進化し、不老不死やサイボーグに近いていきます。
それって本当に私たち自身が求めているところなんでしょうか?
科学の発展は不可避です。その時に考えねばならないのが、

スライド37

自分たちサピエンスはこれからどんな未来を望むか。

スライド38

まとめ
・生態系ピラミッドの真ん中にいた人間は、「認知革命」「農業革命」「科学革命」によって発展し、生態系ピラミッドのトップに立った。
・認知革命は、人間のみが持つ「虚構」を信じる力によってもたらされた。
・ただ、本当に「マクロな世界」と「ミクロな個人」が、幸せになっているかは議論の余地がある。
・「我々サピエンスがどんな未来を望むか」を考える必要がある。


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