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再び、クラ吹きに

始まりは小学校の部活。

任意だったけどなんでか、当然入る気満々だった。
合奏部、合唱部、ミニバスから選択し、家の人の判子をもらい先生に提出すると入部できるシステム。

音楽が好きなのに、祖父の大反対(←音楽の先生になるつもりがないなら不要!という理由…)でピアノを習わせてもらえなかったので、合奏かなと思いつつ、入るとみんな持久走が異様に早くなるミニバスも捨てがたかった。

運動イマイチな私もミニバスに入ったら体育で活躍できるんじゃ?的な期待があったのだけれど、祖母の猛反対を受け(=合奏か合唱なら判子押すけどミニバスはダメ!)、最初の第一候補だった合奏部へ。

ちなみに当時のうちの小学校のミニバスは、全国大会に行くこともあるような強豪で、毎日練習は夜の7時まで。
祖母は、勉強以外も何でも頑張っての方針だけれど、小学校のうちから7時まで練習な生活は私には厳しいと思ったのだろう。

合奏部には確か3年の3学期に入った。3学期はお試し的意味合いもあり、4月4年生からが正式な部員の扱いだったと思う。

当時は器楽合奏と吹奏楽とブラバンとが入り交じる最後の世代。

スタート時は器楽合奏のテナーアコーディオンに。

みんな楽譜が読める人がほとんど。私は楽譜をもらったらまずドレミを書いて何度も練習した。

上級生に椅子や譜面台を隠される軽いいじめもあったけど、とにかくみんなで音楽を作ることが好きだったから、自分からその上級生にも先生にも「なんでそんなことをするんですか」「困ってます」と訴えて解決した(今思うとすごいパワー…)。

顧問は最初中堅所の先生と新卒の先生の2人体制だったが、中堅の先生が転勤。

そこで新卒の先生は思いきって吹奏楽に形態を変えると発表した。

なんでかクラリネットに

なんだかよくわからないけれど、楽器が変わるらしい、くらいのつもりでいたら、ある日パート分けが決まり、クラリネットに。

クラリネット吹きあるあるかもしれないが、事前の第一希望は華やかでカッコいいトランペット(より吹きやすいコルネットだったかも)にしたはずが、黒く分解された笛っぽいのに決まってしまった。

そこから別の部活に入りあまり吹いてない中学時代をのぞき、社会人数年目くらいまでクラリネット吹きだった。

再びクラを吹く理由は

…と前置きが長くなったが、クラ吹きに再びなったー!
でもどこかへ所属などではなく、時々吹くだけ(^^;

クラリネットを吹いていた期間は、若かったこともあるけれど、たくさん呼吸するおかげかかなり健康で。

楽器を吹くことは私の体にも心にも必要なことだろうなとずっと思いながらも、「下手っぴで練習時間が取れないと曲が仕上がらないおばちゃんが何を目指すのか?」「子育ての中、仕事も始めて、さらに音楽って贅沢過ぎないか?」と踏み切れなかった。

でも、楽器屋さんに足を踏み入れた途端のワクワク感、懐かしさ、これは命が踊ってる感じとでも言えばいいのか、これを封印するのはホント精神的によろしくないと。


私なんか…と封印

そう、私なんかが楽器を再び吹く資格はないと思っていたところがあった。

大学3年まではかなり全力で、不器用だけどなんとか頑張って吹いてきた。
でも3年終わりからはおざなりになってしまって。
就活、祖父の体調不良、更年期や祖父との別れが近いことから母も元気がない。
自立した、しっかりした大人にならなくてはならないプレッシャーに押し潰されそうになってたのに、就活終わるまで定期演奏会に出ずに休むとか、そういう決断すらできずにだらだらと続けてしまった。

社会人になって少しして、やっぱり楽器が吹きたいと社会人オケに入ったものの、大学で所属していたオケとの雰囲気の違いや練習時間が取れずできないままの自分で合奏にのぞむ苦しさ、知識や経験だけは頭でっかちにあって頼られる苦しさ。

そのオケにいる時に一度だけ、人が足りずに高校の先輩を呼んで助けてもらったことがあり。
そこで感じた圧倒的な安心感(昔みっちり隣で吹いてたし、めちゃくちゃ上手い!し、くれたアドバイスが的確)から、このオケにいるのは苦しいと改めて感じた。
オケに合ってなかったのだと思う。みんないい人だったのだけど、居場所感は得られなくて。

だから2年くらいで逃げた。

もう15年近く前だけれど、思い出すと苦しい感覚がよみがる…。

他にも自分の中で罪悪感や、ストップをかける気持ちの素がたくさんあって。

もう楽しむことくらい、許してもいいんじゃない?

でももう楽器吹くくらい、許してもいいんじゃない?

下手でも、かつて申し訳なかったとしても、音楽を楽しんでもいいんじゃない?

最近少しそう思えたので、再びクラ吹きになりました。

これを吹けるようになる!という目標はあるので地道にゆっくり頑張ります!



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