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「仙台人」気質(1)とどめをさされた

ローカルニュースに疎い私なので、この記事は今、まさに今、知りました!

衝撃的でした。読んで愕然がくぜんとするほどセンセーショナルな記事。特に、仙台市民読本(1935(昭和10)年、仙台市教育会が高等小学校の児童向けに編さんした副読本)の箇条書き。明らかに現代に継承されています(涙)

[「仙台市民読本」第12課「仙台人」より]
一、仙台人は質実剛健で勇敢ではあるが、礼儀に欠け、一般公衆に対する公徳心は甚だ幼稚で他人の迷惑を考えず約束を守らない欠点がある。
二、教育程度は一般に進んでいる。ことに女子の裁縫の進んでいるのは他県人の驚くところであるが、ややもすると勤労を好まず、他人を支配しようとする風がある
三、親類故旧に対して情宜厚く、他人に対しても知人と否とに関わらず、親切を尽くすが、共同団結の心が薄く、郷党相寄り相助けて共存共栄の実をあげることに乏しく、成功者をねたみ、これを中傷する風がある。また後進者を指導啓発して向上させてやろうという気風に欠けている。
四、物事は控えめで伝統や古い慣習になずみがちで、排他的思想強く、自分から積極的に物事をやろうという進取的の気性に欠けている
五、寡黙で謹直で義理堅いところはあるが、愛想がなく社交性に乏しい。その結果、商売が下手なことは仙台で成功した商人の多くが他県人であるのを見てもうなずかれる。
六、沈着でのんびりしているのは美点であるが、その反面、物事に無頓着で時間の観念がなく、諸人から時間を守らないことを仙台時間と称されている。
七、言葉が悪く、昔から東北地方の言葉を仙台弁、または東北のズーズーべんといわれ、方言が多く、誤った言葉遣いや不正音が多分に用いられている。

「仙台市民読本」第12課「仙台人」より

あれもこれも「それは全部「仙台人気質」が理由です」と明かされた気分。

「NPOなんだから公益的な意識を持とう」とか
「就労支援施設なんだから働き方のプロになろう」とか
「既成概念に囚われず、進取の気性で挑戦しよう」とか
「時間は最大のコスト。一分一秒でも価値を高めよう」とか
「One For All, All For One」とか
「オープンでフラットな社会を作ろう」とか、

これ全部、この土地に馴染まない思想だったのかー。(全俺が泣いた)

自分の家族は全員北海道生まれで、自分が園児の頃に仙台に移住した。それから就職上京するまで仙台で過ごしたので「故郷」だと思っていたけど、どうも自分には「仙台人気質が足りない」な。そりゃ噛み合わないや。

支援員には「俺は(利用者様に提供する)織りをやりたいだけなんだ」と発言した方、公共的な話に「自分はそこまで考えたことがない」という方、公私の区別がつかない方、「働かなくて住むと思って結婚した」という方などなど、どうして働くことに本気じゃない人ばかりに囲まれるのか不思議だったけど、これで謎が溶けた。”勤労を好まない”県民性なら仕方ない(号泣)

もう一つ

 「プライドが高い」も定番の評価だ。東北最大の100万都市を築いていることだけではなく、江戸時代に62万石を有する東北の雄藩として栄え、明治以降は旧制二高や旧陸軍第2師団が置かれたことも一因とされる。「東北他県に対して優越感を抱く半面、東京へのコンプレックスがある」とする説がしばしば見られるという。

出典:河北新報記事より

これもそう。小さな失敗でも素直に謝れないし、わからないことを素直に聞けない。まさに今日出会った論文で言うところの「不完全性の秘匿」だ。これが職場の空気を澱ませて、表面的な会話しかできなくなる。

新たに雇っても事態が変わらず金太郎飴状態。そりゃそうだよね。土地柄がそうなんだもん。長年にわたって培われた地域性。そうか…この6年、俺は地域性と戦っていたのか…金太郎飴は歴史の長さ。かなうわけない。

でも今わかってよかった。絶好のタイミングで知れた俺は運がいい。片倉組仙台製糸所の工場長を見習おう。中期計画がはかどりそうだ。幸運に乾杯。

しかし、まいった。武田負けたな。派手に負けたな。可愛そうだな、馬が。

<参考資料>
国立国会図書館デジタルコレクション「仙台市民読本」(47〜49コマ)

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