プノンペン・グラフィティ探訪03
プノンペン南部の新興エリアに、Factory Phnom Penhというインキュベーション施設がある。
オフィススペース、コワーキングスペース、ギャラリースペース、その他カフェやエンタメスポットなど併設される、カンボジアの文化的発信がギュッと詰まったエリアだ。
『発展途上国』のイメージを持って、この場所に来ると『イメージとのギャプ』に衝撃を覚えることは間違いないだろう。
そしてこのFactory Phnom Penhは、3回目になるこのグラフィティ探訪にとって、紹介せずにはいられないグラフィティスポットだ。
Factory Phnom Penhは、名前の通り2018年に古い工場跡地をリノベーションされてテクノロジーやアートのハブを作り出すためにスタート。
WhiteCnavasのオンラインミュージアムがる、VRプラットフォームCOMONYを開発するラストマイルワークスも、ここにオフィスを構えている。
年々、進化していて、かなり広大な敷地を誇る。
広すぎるので敷地内の移動のために、レンタル自転車もあるほどだ。
巨大な工場の壁は、グラフィティアーティストにとっては恰好のキャンバス。巨大な扉は遊び心もあって、グラフィティを巡りながら散歩するのも最適かもしれない。
描くアーティストも大物ばかり。
三つ目のうさぎ耳の赤ちゃん。この独特なキャラクターは名前は『マルディちゃん』。タイの大物グラフィティアーティストALEX FACEの作品だ。
近年ではロンドンのフリーズアートフェアにて描いた作品が大反響を受け、その独創的なタッチが世界的に注目されてる。
東南アジアだけではなく、世界的にも注目のグラフィティアーティストだ。
そしてこちらは、Theo Vallierは2007年からカンボジアで活動するフランス人アーティスト。カンボジアテイストも入れながら、世界に向けて発信している。
床にも描かれる蝶々。
敷地内を所狭しと、グラフィティが描かれている。
そして、敷地内にはギャラリーとともに、アーティストが作品を制作できるレジデンススペースも準備されている。
現在のカンボジアで、最も大規模なギャラリーと言っても過言ではないだろう。定期的に、国内外のアーティストの作品が並ぶ展覧会が企画されている。
10年前、来た際にはカンボジアアートシーンはほとんど存在しなかった。ところが、近年、美術の芽はカンボジア内で確実に育ってきているのだ。
Factory内のグラフィティの写真をあげたらキリがない。まだまだ、多くのグラフィティが描かれている。
カンボジアに来た際には、ぜひ足を運んで欲しい。カンボジアの今を感じ取ることができるだろう。というか、私もカンボジアに来た人をぜひ連れて行きたいエリアと言っていいだろう。
それがFactory Phnom Penhだ。
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