休職しないと気づけなかったこと〜生活編〜
休職して3週間が経ちました。
今回は休職したことによってやっと気づけた自分がおかしかったポイントとそれを今どのように克服していっているかを書いてみたいと思います。
休職しないと気づけなかった自分の異常性〜生活編〜
1.自分の回りが整っていないことの深刻さ
先延ばし癖があることは昔から自覚していました。
しかし、先延ばした結果自分の身の回りが整っていないことが他のことに影響を及ぼすほどのことだとはあまり思えていなかったようです。
自分の周りが整っていないことで発生していた弊害は、主に3つです。
①何をするにも最初からハードルが高い
例えば以外のような事象とハードルがありました。
新しいことにとりかかることのハードルはもちろんですが、日常生活を普通に送るための家事ルーティンに先延ばしを起因としたドデカハードルを作ってしまっていました。
常に視界にも頭の中にも未完了タスクとして、これらの家事が残っている状態だったのです。それゆえに、②、③にも派生していきます。
②集中力が散漫
①が原因で、常にあれもこれも気になる状態です。
どれも解決、完了していないので、目の前のやらねばならない課題にのみフォーカスできません。
同時並行であれもこれも考えて取り組んでいるが完了しないという悪い意味でのマルチタスクになっていました。
③浪費
①によって家ではできないことが増えていくと、以下のようなことが発生します。
身の回りを整えていないばっかりにお金もなくなっていくという悪循環です。
現在は、掃除をまず倒して自炊ができる状態を作り、ほぼ解決に向かっています。後ほど、どのようにして問題を潰していったかをまとめます。
2.あらゆることへの興味関心がなくなっていること
休職直前は、何事にも無関心でした。
私の趣味はアイドルの推し活なのですが、それ以外のことはめっぽう興味がありませんでした。
私が興味をなくしていたものと当時どう考えいたかを思い返してみました。
・美容や洋服
(元の自分)
そもそも自分の見た目に全く自信がありません。だからこそ、元の自分はできることはやろうとしていました。
(休職直前の自分)
そんな自分が美容に時間やお金をかけたとてキレイになれるはずがない。仮にキレイになったとて、なんのために?なったとて…という気持ちがありました。
・他人の話
(元の自分)
私は他の人がどんな考えを持っていて、それがどのようにして形成されたのかを深掘って聞いていくことが好きでした。
(休職直前の自分)
でも、休職直前は人が話しているテーマそのものに興味がないと、そこから聞く耳を持てず流してしまっていました。例えばゲームやアニメ、映画、ドラマなどです。
3.連絡への返信で気にする観点のズレ
休職直前というよりはここ2年ほど継続してしまっていた問題として、仕事は即レスなのに、プライベートの連絡の返信が非常に遅かったり、未読無視してしまったりすることでした。
私の中で、自分が闇堕ちしているとこのネガティブな気を相手に与えて不快な思いをさせたくないという感情がありました。
それゆえに、どのような文章で返したらよいかをしっかり考えないと思ってしまいます。
しかし、あらゆるものを先延ばしした結果未完了タスクが頭の中に散乱していて、一人一人にその時々の状況に合わせた文章を考えられる頭のキャパがありませんでした。
どんな言葉で返信するかよりも、なかなか返信をしないことの方が相手を不快にさせるのに、長らくそれに気づけず未読をためてしまっていました。
自分が返信をしないので、相手に連絡することもはばかられるようになっていきます。返信しないのにこちらから連絡をする資格はないと思うからです。
元々人見知りで友達は少ないのに、より一層人間関係を希薄にしていき、相談もしづらい状態を作り出していました。
4.スマホ・SNS依存
毎日仕事が終わった後の時間からが、私の1日の始まりのように思っていました。
当時の私にとって幸福な時間は、推し(好きなアイドル)を観ること。それだけです。
そのため、家事を放りだしてスマホとにらめっこ。
今日は推しからどんな供給があったのかのチェック、他のファンの人達がそれにどんなリアクションをしているのかSNSチェック、私はどう感じたのかをひたすらにアウトプット。
この時間だけはノーストレス。
今考えると逃げでしかないのですが、スマホ・SNSがないと嫌なことを考えることになってしまう。それを避けたくて仕方がなかったので、スマホを手放せませんでした。
休職したからこそ問題に気づけた理由
私がこれらの問題点に休職してからようやく気づけたのはどうしてか。
休職を機に仕事に関わるモノ、情報を遮断され、毎日8〜10時間割いていた仕事の時間がなくなりました。
ゆえに、自分自身のこと、家のことしか考えるものがなくなったからです。
休職期間は家事や自分と向き合うことそれ自体が私の本業になりました。
仕事がうまくいかなければ生活がボロボロになるというくらい、仕事が時間としても自分の中の重要度としてもウェイトが高かったことに気づきました。
仕事を強制的にでも剥がされなければ、今のように他のことに目を向けられない状態が続き、より治すのが難しくなるほどまで悪化していたと思います。
問題点の克服方法
掃除や自炊、美容など克服中のことがいくつかありますが、どれにも共通していた克服までの流れを整理してみたいと思います。
1.自分の特性や苦手を把握する
自分が今どんな状態になっているのかをひたすらに書き出していました。
家族や友達に今考えていることや感情を話し、客観的な視点でそれがおかしいことなのかどうかの判断材料をもらうこともありました。
2.特性を活かしながら克服する方法を学びマネする
1.で見えた特性や苦手は一気に大きく変わることはないという前提に立ち、それらを活かしながらも苦手を克服する道を探していきました。
診断をされたわけではないのですが、特性とうまく付き合っていくという意味で大人の発達障害やグレーゾーンの人向けの本を読みました。弱みを強みに変えて克服することしか書かれていないので、ハードル低く苦手に向き合うにはぴったりでした。
また、同じように克服していった人の方法や基本的な家事の方法を動画や本で学んでいきました。
3.スモールスタート
一気にすべてやろうとせず、お風呂だけ、お風呂の中でも浴槽だけなどまずは1箇所掃除するところから始めていきました。
大きな問題をそのかたまりのままで解決することはできないし、モチベーションも上がらないので、小さく分けて考えて、1個ずつ潰していくのは私に合っていました。
4.続きをやりたくなる状態ができる
3.の結果として、浴槽掃除したら床も、鏡も、壁も…と掃除したい箇所が広がっていきます。
やりかけたら、このままやっていきたくなります。中途半端が苦手なのでその完璧主義の特性に合っていました。
料理も同じで、1個作ったら残りのこの食材とこの食材であれを作れるかもと思えるようになっていきました。
5.好きになる
そうやって続けていくと掃除も料理も好きになっていきます。掃除した場所はもっと使いたくなるし、料理も他のものに挑戦したくなります。
6.良い状態を維持したくて仕方がなくなる
一度キレイにした場所はこれをキープしたくなります。
料理も、作り置きが常に2個冷蔵庫にある状態が気持ちよくなり、一つ食べきったら一つ作るというサイクルができていきました。
7.他のジャンルにも興味が出てくる
掃除、料理と逃げてきたものを倒した結果、苦手だと思っていたことはやり方が分かってなかっただけで苦手なんじゃなかったのかもしれないと思えるようになります。
それで美容や洋服などにも興味ややる気が湧いてくるようになりました。
今すごく良い循環が回り始めたところなので、勉強にもこのサイクルを意識して取り組んでいきたいと思います。
最後に
当初医師に適応障害と診断されたとき、第一に休職を勧められましたが、私はそれを拒否して仕事を続けながら治す道を選ぼうとしました。
ここで休職したら、自分にも上司にも負けた気持ちがしたからです。今思えば何と闘ってるんだまったく…という感じなのですが。
その後、産業医の先生や労務の方、同僚の後押しでようやく休職することを決意できました。周りの方のおかげで仕事から一旦離れることができたこと、今は感謝の気持ちでいっぱいです。
私はこの一時停止を、長い人生の転換点にしたいと思って今を過ごしています。
休職はマイナスな面のほうが多いように書かれることもありますが、全く働けない状態になって取り返しがつかなくなるよりは何十倍もマシだと思っています。
明日起きるのが嫌で仕方がなかった日々から、明日は何をしよう、何を作ろう、何を書こうと考えられるようになりました。
復職のことを考えるとまだ憂鬱ではあるのですが、このあとキャリアや生き方の整理をしていくこと自体は楽しみです。
今もし、病院に行ってみようか、休職するか続けるか仕事を辞めるかを迷っている方がいらっしゃったら、休職の選択肢も検討してもらえたらと思います。