【誰でもできるを実感!】インサイト発掘トレーニング
こんにちは!事業会社でマーケティングの仕事をしているOLまっぴです。
普段は主に新規集客の領域でお仕事をさせていただいています。その中で「インサイト」を使うことが多くあります。私は、お客様になる可能性の高い層が今関心の高い出来事や、何をモチベーション、楽しみにして生活されているのかなどを把握・想像し、仮説立てて、広告クリエイティブや新サービス案に転用していきます。
自分では普通だと思っていたのですが、「洞察力」はよく長所として指摘頂くところで、人より得意なのかもしれません。これは恐らく人間観察から来ていて、周りの人たちの正直に思っていること(本音)や言葉の裏を読むことがいつの間にかできています。それが仇となって、キツい言葉でインサイトを突いて指摘してしまうこともしばしば😅(同期のAくんごめんなさい)
今回はこれまで先天的な素質だなどとセンス良い風を気取っていたことを反省し、「インサイト発掘トレーニング」として、初めて体系化しました。
こんな人に読んで欲しい!
・いつも企画、施策を考える際に、誰の何のためにやってるんだっけ?と迷走しがちな方
・お客様視点で考えるのがマーケティングと言いながら、会社として見せたい形に落ち着きがちな方(書きながら耳が痛い👂)
・クリエイティブディレクターやコピーライターの仕事をされている方、その卵の方
・自分の仮説がことごとく外れがちな方
そもそも「インサイト」とは?
インサイトとは、消費者の行動や思惑、それらの背景にある意識構造を見抜いたことによって得られる「購買意欲の核心やツボ」のこと。インサイト把握とは、消費者が置かれている生活環境を理解し、共感し、それによって考えられる消費者が欲しているもの、行動を理解すること。
インサイトは欲求を行動へと促す要因であり、インサイトを確定させることで、消費活動や購買意欲を促進させるような効果的な商品・サービスの開発や広告宣伝活動を行うことができる。
*参考
日頃の一工夫で誰でも出来る!「インサイト発掘トレーニング」
【お客様側から見る目を養う。利用者側の感覚を忘れない】
Step1.自分の行動の背景に敏感になる
❶振り返る
自分の行動とその背景を自分の外に出してみる
例)日記をつける
❷吐き出す
ぶっちゃけ…実は…ホントのところ…をキーにダークサイドの心情にも斬り込む
また、なぜ?を繰り返す、「どんな気持ち?」「物や出来事動物などに例えるとどんなイメージ?」などと問答を繰り返すことで見出していく
❸解釈する
自分のとった行動の背景(インサイト)を言語化する
❹転用する
同じインサイトが生まれる他の場面を探し、どう使えるか考える
私が大学生の頃に自分でやった行動を振り返るとこんなアウトプットになります。お恥ずかしいないようですが、ご参考まで!
■アウトプットイメージ
❶事象を振り返る
▶︎昨日お昼にコンビニで、から揚げ弁当と特茶を買った
❷吐き出す「なぜか?」
▶︎ガッツリしたモノを食べたかった。喉が渇いていた。
❸吐き出す(問答)「数あるお茶の中で特茶にしたのはなぜ?」
▶︎ガッツリしたモノは食べたかったが、揚げ物は良くないよなぁと思って特茶に手が伸びた。罪悪感を消したかった。
❹解釈する
▶︎特茶などのトクホや機能性表示食品は、表示された機能によって、人々の罪悪感を和らげることにつながっている。
▶︎人は罪悪感の消化のための消費をすることがある。
❺転用する
▶︎罪悪感を感じさせるモノと打ち消し合うモノのセット買いを促す販促キャンペーンができそう。ホットスナック前にトクホ系飲料を置き、セット購入で特典をつけてみるのはどうか?
※補足
この事象は、学問的な目線を入れると、「認知的不協和」の状態から自分を解放させるための特茶という構図でも捉えられます。認知的不協和とは、「矛盾する認知を同時に抱えると、不安定な状態になること」です。特茶はここで免罪符として機能しています。
Step2.他人の行動の背景に敏感になる
会社や家族、自分の属すコミュニティ、カフェ、電車などで、この人なんか気になるかもと思った人を対象にして、人間観察をしてみましょう。基本的には、自分に対して行ったStepと同じです。
❶状況を把握する
❷Step1で培った解釈力を使って、相手の心に入り込み、Step1の❷〜❸をやってみる
❸転用する
【お客様と売り手の間に立って分析する目を養う】
Step3.自分の気になる会社の商品・サービスについて分析する
こちらはマーケティングトレースがぴったりだと思いますので、そちらをやってみてください。
【売り手側でもお客様側の視点で施策を考える】
Step4.自社の商品・サービスにインサイトを活かす
自社商品・サービスを使うであろうお客様を対象としてStep2をやってみる
インサイトに関わるオススメ書籍3選
①「心」が分かるとモノが売れる(鹿毛康司さん)
この本は最近読んだマーケティングの本で一番自分寄りの思考を持った方だったので、刺さった1冊です。ムシューダや消臭力のCMでお馴染みのエステーでクリエイティブディレクターをされている鹿毛康司さんが大切にされてきた「お客様の心を知る」ために実践されてきたこと、そしてそれをどのように転用して数々のCMを送り出してきたのかを赤裸々に語ってくださっています。エステーが好きになる本でもあります。
科学的アプローチや数値の裏付けが大切な側面もありますが、結局お客様が動いてくださるかどうかが一番大切です。人は95%無意識で意思決定をしている生き物です。論理で説明できないことも多くあります。それを理解した上で、実践に落とし込んできた鹿毛さんから学ぶことは多いと思いますので、ぜひ一度手にとって読んでみられてください。
以下の2冊はまだ読んだことがないのですが、インサイト系の書籍として非常に有名だと思いますので、掲載しておきます。
②「思わず買ってしまう」心のスイッチを見つけるためのインサイト実践トレーニング(桶谷功さん)
以前読書会に参加した際に、参加者のマーケターの方もオススメされていたので買い物リストにまで入れてあります💦
③「欲しい」の本質(大松孝弘さん・波田浩之さん)
就活生の頃、著者の大松さんが経営されている株式会社デコムのワークショップ型インターンに参加したことがあります。インサイトに至るまでの過程に非常にワクワクして、マーケティングってやっぱり面白いと思えました。深みがなかなか一人でやると出ないので、深く突き詰めて考えてみたい方にはこちらの書籍オススメかもしれません。
最後に
ここまでご覧くださりありがとうございます!今回は、日頃の生活から取り入れやすいことから段階を立ててインサイトを発掘するトレーニング方法をご紹介しました。
途中でご紹介した「マーケティングトレース」は、外部環境、企業、お客様、競合企業のさまざまな利害関係者を俯瞰する力(鳥の目)を養う側面が強いと思います。一方、「インサイト発掘トレーニング」は、N1に深く入り込んで示唆を得るもので、虫の目を養う側面が強いです。
この2つを組み合わせたら最強だなと思いましたので、余力が出てきたら併用をオススメします!!
今後はワークシートを用意して配布したり、実際にオンラインでワークショップなども出来たりするといいなと思っています。
「これからも定期的に読んでやってもいいけど…?」という心優しい方がいらっしゃいましたら、フォローいただけると嬉しいです😊保存の意味を込めてのスキもとても嬉しいです💕引き続き宜しくお願いします!
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