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介護のこと

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パーキンソン病の母を介護施設にいれました。
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介護のはじまり⑨特別養護老人ホームというところ

介護のはじまり⑨特別養護老人ホームというところ

特別養護老人ホーム。略して特養。
母が入所したのは特養と呼ばれる施設です。

特養とは?

そう。特養は積極的なリハビリは行わない。あくまで介護で日常生活を営む場である。レクリエーションも無い。リビングには常にテレビが点けてあるのでテレビは見れるし、自分の室内にテレビやラジオ、操作が可能なら携帯電話も許されている。

お風呂は週2回。最初の説明を受けたときは「週にたったの2回?」と驚いたが、週2回

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介護のはじまり⑧レスパイト入院の退院から施設へ

介護のはじまり⑧レスパイト入院の退院から施設へ

レスパイト入院で母を病院に入院させた。「栄養不足とリハビリ」ということで母には話した。

レスパイト入院→介護者を休ませるための制度。1回につき最大60日まで。母の入院先は退院後3ヶ月空けたら再度利用可能とのことだった。1度入院手続きしているため、再度入院するときは手続きがラクだそうだ。

そうか、辛ければまた預かってくれるんだ。少しだけ希望が持てた。預かってくれる病院があるのだ。

父も私も母の

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介護の始まり⑦通帳の整理

介護の始まり⑦通帳の整理

母の介護が始まり、なんやかんやと自腹を切ることが多くなった。

こちらはまだ大学生に仕送りをしている身である。正直痛い。

ヘルパーさんから「リハビリパンツの残りが少なくなっています」「使い捨ての手袋を用意してください」など連絡が入る。とりあえず買わざるを得ない。

母の栄養補助にメイバランスなどの飲み物であったり、好きなおやつやジュースであったり、父に頼まれたものであったり、と小出しになかなか痛

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介護の始まり⑥レスパイト入院

介護の始まり⑥レスパイト入院

母のショートステイの日を楽しみにしていた父。やれやれやわ。とその日を指折り数えていた。

そしてショートステイ当日。

なんとあろうことか、父はショートステイをキャンセルしてしまった。

理由は「やっぱり可哀想だから」

ちょっと待って。自分の時間が無い無いと言うてたのはどの口や?

ショートステイの施設さんは「当日キャンセルはよくあること(体調的に)またいつでもいらしてください。」とのことだった

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介護の始まり⑤デイサービスで激怒した母

介護の始まり⑤デイサービスで激怒した母

母の介護度は明らかに上がってきた。
介護サービスを充実させるには介護度を上げてもらわないと要介護2の範囲では実費負担が増えてしまう。
再度、市の認定調査員さんに来てもらった。

要介護4。

1年で二階級特進である。ガンダムじゃないんだ。全く嬉しくない昇級だ。

この頃から母はトイレが間に合わなくなった。

デイサービスからリハビリパンツを履いてきてください、と言われる。
ケアマネさんからも電話が

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介護の始まり④毎日誰かが来る

介護の始まり④毎日誰かが来る

母がパーキンソン病と診断されて父の生活は180度変わってしまった。

家事などしたことがない82歳は悲惨である。自分の妻が寝込んでいても「俺の飯は?」と言うタイプだった父。
Xなどでたまに話題に上がってくるやつだ。

パーキンソン病を患った母は歩行困難で手が震えるため家事が出来なくなった。

父は妻に手料理を作るために奮闘するタイプでは無い。
肉を焼いたこともないのだ。フライパンに油を垂らすところ

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介護の始まり③薬が余るの巻

介護の始まり③薬が余るの巻

母はパーキンソン病と診断された。

パーキンソン病は指定難病になっている病気である。

神経内科で母はドーパミンを補う薬など3種類を処方された。

これをきちんと飲めば症状が緩やかになるはずだ。先生も薬を飲めば落ち着くとおっしゃっていた。

私は父にも母が食後にパーキンソンの薬を飲むようにしてほしいと伝えた。

最初の頃はきちんと飲めていた。
震えの症状が少し落ち着く。良かった。
このまま落ち着い

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介護の始まり②立ち上がり補助用品とベッド

介護の始まり②立ち上がり補助用品とベッド

記憶の時系列が前後すると思います。

地域包括センターに電話するとその日のうちにセンター長さんとケアマネさんが来てくれた。

母の様子を見て、介護保険制度の対象にはなるだろうとのこと。
見なし介護認定で要支援2を想定。
デイサービスをまずは週2回利用してリハビリをすることになる。

市の介護認定調査も申し込んだ。
認定調査員さんの訪問があり、最短で認定まで1ヶ月かかるとのこと。

地域包括センター

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介護の始まり①きっかけは階段からの落下

介護の始まり①きっかけは階段からの落下

約3年前、実家の母(当時79歳)が階段から落ちた。
幸い骨折は免れたが腰を強打しておりどうにも動きがおかしい。床から起き上がれないのだ。

私に連絡が来たのは母が階段から落ちて数日経ったころだった。

母は明らかに弱っていた。そして体の震えが止まらないのだ。

母の手の震えが始まったのは5年くらい前だったか。その頃はもう息子たちも大学生になり、今までは2ヶ月に1度は実家にご飯を食べに行っていたのが

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