フィギュアスケートで投げ銭があったらどうしますか?〜投票結果から見えたこと〜
こんにちは、Aikaです!
今回は、先日の投票の結果を元に、考察をさせていただきます。
「フィギュアスケートに投げ銭が導入されたらどうしますか?」
というものです。
最近はプロ野球の阪神や、Jリーグも導入を始めており、各種目での投げ銭の是非論も活発化しています。
その中で、一般の人の声をデータ化してみたくなったため、Twitterの投票機能を利用して、アンケートをとらせていただきました。
その結果から見えてきたことをお話しします。
意見が大きく割れた投票結果
のべ457人が投票してくださり、結果は以下のようになりました。
(投票いただいた皆さん、本当に有難うございます!)
「もちろん投げ銭する!」が44.6%
「投げ銭するか迷う…」が25.8%
「投げ銭はしない」が29.5%
全体としては投げ銭に好意的な人が半分弱、懐疑的な層が3割弱、投げ銭に否定的な層が3割弱という結果となりました。
全体としては投げ銭をするという人が多いですね。
こういった結果から見えてくる分析を書いていきます。
投げ銭が受け入れられやすい文化的な下地
投げ銭をするという人が多い理由の一つとして、投げ銭が受け入れられやすい文化がフィギュアスケートにあったことが挙げられます。
古くから続く、選手の演技終了後に花やプレゼントを投げ込む風習のことです。
(日本国内では昨年度から禁止)
つまり、気に入った選手や素晴らしいパフォーマンスをした選手にプレゼントをするのは当たり前であり、それが「投げ銭」に代わっただけという認識なのでしょう。
こういった選手個人あるいはチームに対して何かを与える精神が強いファンが付いている競技は投げ銭制度が受け入れられやすいといえそうです。
このように、選手に対して見える形にしてほしいという声は以前からあります。
ただし、投げ銭の数ではなく「花」として置き換えてほしいという考えが多いようですね。
まあ、現金の額を並べられるのは少々下世話な感じがします。
やはり、花のプレゼントの代わり=投げ銭という考えが強いようです。
選手側にも受け入れやすいのでは?
投げ銭をする際には選手側の心理も考えなければいけません。
フィギュアスケートの場合、以前から演技後の花の投げ込みが普通で、もちろん人によって花の数が違うことも当たり前。
選手にとって、演技後に人気や出来栄えでファンからも評価を受けるのが当たり前の文化でした。
そのため、投げ銭制度という形で自分の演技後の人気や出来栄えの評価が反映されたとしても、比較的受け入れられやすいのではないかと考えています。
投げ銭を受け入れられやすいアイコンに変換
投げ銭=花のように、なんらかのアイコンにすることで、投げ銭が心理的に受け入れやすくなると考えられます。
YouTubeの投げ銭といわれるスーパーチャットは金額と共にメッセージが投げられる形ですが、スポーツ(特にアマチュア)の世界では受け入れにくい形です。
お金が絡むことに消極的だからですね。
投げ銭の使い道は?
投げ銭制度をする上で、その「使い道」も気になるところです。
投げ銭の使い道は、ファンからの投げ銭を獲得できるかどうかも左右するでしょう。
「選手にちゃんと還元されるのか?」
「ちゃんと選手が競技を続けるために使われるのか?」
ファンとしては気になるところです。
行き先がどうであれ、使途を明確にしなければ投げ銭は集まらないでしょう。
投げ銭の行き先が個人の場合
投げ銭が最終的にどこへ行くか、という点は意見がわかれました。
個人に入るべき、という考えも連盟に入るべき、という考えもあります。
(この辺の解釈が別れる書き方をしてしまったので、両方について考察します)
個人に入るのであれば、セルフプロデュース力も高める必要がある、というのはあります。
フィギュアスケートのような個人競技の選手からすれば、基本はこちらの考えになるでしょう。
投げ銭に関わらず、セルフプロデュース力を高める必要性はあると考えています。
人気も知名度も、その選手本人の出した結果や積み重ねてきた努力によるものですから、評価されて然るべきと思うのは自然なことです。
また、選手が何をファンにgiveできるかという視点は忘れがちですが、大切なことです。
選手からファンへのgive次第では、元からの知名度の差で投げ銭の額が決まってしまう仕組みを覆すこともありえます。
投げ銭の行き先が連盟の場合
一方、連盟に入るべきという考えもあります。
これは応援している選手が知名度のある選手かどうか、という点も多少は関係してくると思いますが、こういう意見もあります。
たしかに知名度のある選手以外は投げ銭の恩恵を受けにくいのは事実です。
まだ知名度の低い選手ほど、スポンサーなどの支援が少なく、結果を出すチャンスを掴むのが難しいという現状があります。
そういう意味で、「知名度のある選手はよりメリットを受けられ、知名度の低い選手はメリットを受けにくい」制度といえます。
「選手がファンに何をgiveするか」次第で変わる可能性はありますが。
しかし、連盟に入るのであれば、今までなかなかサポートを受けられなかった多くの選手にも、サポートが行き渡るチャンスが生まれます。
実際、連盟強化選手でさえ、クラウドファンディングで資金調達をしなければ競技を続けられないという現状がありますし、強化指定を受けられる選手も少ないです。
アイスリンクの経営支援や、練習場所の増設に回せる費用にもなります。
これらの公的な選手サポートは、連盟だからこそできることといえます。
投げ銭制度を実現するには?
投げ銭制度はただ実施すればいいとは考えていません。
フィギュアスケートにおいても、好意的な意見が多い反面、懐疑的な人もまだ多いです。
投げ銭という形になることによって、ファン同士の争いを懸念する声もあります。
スポーツにおいて、投げ銭制度を取り入れるかどうかは、今回あげたような
・投げ銭を受け入れやすい文化があるか?
・選手が投げ銭をどう思うか?
これが効果性を考えるポイントになってきます。
今回の考察の通り、フィギュアスケートにおいては、効果性が見込めます。
また、制度を成り立たせる上では、
・投げ銭の使途
・投げ銭のアイテムへの変換
・投げ銭の行き先(誰に行くか)
これらに工夫が必要です。
フィギュアスケートの例でいえば、
・投げ銭は花に変換し、ファンや選手に見える化する
・投げ銭の行き先は連盟:選手=1:9(肖像権料と同等の比率)
・選手、連盟共に「投げ銭の使途」を具体的に発表
・選手個人のセルフプロデュース力を高める指導や仕組み作り
・選手→ファンへのgiveを明確に作る
(投げ銭が増えれば増えるほど何ができるか?という形もあり)
・投げ銭をどの媒体でやるか(既存メディア?新アプリ?)
上記はあくまでざっと考えたものですが、投げ銭制度を取り入れるのであれば、これらを具体化する必要があります。
このプロセスは、選手にとっても連盟にとっても新たな取り組みが必要になりますが、後世に残せるスキルと経験が身につくともいえます。
ファンからの投げ銭受け入れの声が多い現状も踏まえ、スケート連盟はじめ他種目にも効果性を含め検討をしてもらいたいです。
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