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東京散歩

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【東京都江東区】浮世絵を歩いたついでに清澄庭園見物 24.06.23_15:30

【東京都江東区】浮世絵を歩いたついでに清澄庭園見物 24.06.23_15:30

 せっかく清澄あたりまで来たのだから、清澄庭園を見物することにした。

 清澄庭園は、下総関宿藩のお屋敷跡。

 明治に三菱の岩崎弥太郎が買い取る。

 西南戦争でボロ儲けをして海運王になった早々の頃、

 高知の田舎の下級武士だか農民だかのような人物が、出生のアドバンテージを乗り越えて日本一の金持ちになっていくって、豊臣秀吉依頼の立身出世物語を見るよう。

 なりふり構わぬ成金主義は、当時ネット

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【東京都江東区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第57景 三つまたわかれの淵 辺り 24.06.23_14:45

【東京都江東区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第57景 三つまたわかれの淵 辺り 24.06.23_14:45

 小名木川が隅田川に交わる部分が三叉の別れ。

 以前は隅田川の対面に箱崎川が流れ込んでいて三叉だったわけだ。

 旧新大橋のやや下流側のあたり。

 描いたのは今の芭蕉記念館展望公園辺りかな。

 正面の富士山に向けて流れているのが箱崎川。

 今は埋め立てられてもうない。

 箱崎川の左岸が田安殿のお屋敷。

 今と昔はかなり違うね。

 いかに水路と水運が大事だったか。

 絵を見てもわかる

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【東京都江東区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第56景 大川端萬年橋 を歩く 24.06.23_14:40

【東京都江東区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第56景 大川端萬年橋 を歩く 24.06.23_14:40

 隅田川を江戸時代はなかった清洲橋で渡った先、小名木川にかかるのが萬年橋。

 今も昔も同じ場所で同じ名前だ。

 ただ、今ではガッチガチの鉄の橋だが当時は当然、関東大震災までは木造だった。

 震災には耐えたらしいが老朽化に伴い今の橋にかけかえられた。

 江戸時代、橋の北詰に小名木川の船番所あったそう。

 小名木川は荒川とつながる、江戸の物流を支えた運河。

 江戸時代は、運河を舟で行き来し

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【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第58景 大はしあたけの夕立 を歩く 24.06.23_14:30

【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第58景 大はしあたけの夕立 を歩く 24.06.23_14:30

 大はしは、江戸の頃の新大橋のこと。

 あたけの夕立は、このあたりの町名が深川安宅町と呼ばれていたことから。

 幕府の艦船を格納するための船蔵があったそう。

 とはいっても初戦は木造船。たかが知れているとは思うのだが。

 当時の大はしは、今の新大橋とは異なり、芭蕉記念館辺りから、中洲公園あたりにむけて掛けられていた。

 今、近似の清洲橋は当然無い。

 今回は清洲橋を新おおはしに見立てて

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【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第59景 両国橋大川ばた を歩く 24.06.23_12:40

【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第59景 両国橋大川ばた を歩く 24.06.23_12:40

 両国橋は千住大橋についで隅田川に2番目にかけられた架橋。

 武蔵の国と下総の国の間にかけられたため、両国橋。

 江戸時代のはじめの頃は、墨田区や江東区あたりは下総の国だったんだね。

 細かく書かれた両国橋を西側から見た構図。

 この橋桁の間に舟を通すのは、船頭なかなかの技だ。

 帆掛け船はこの橋はくぐれまい。

 手前の賑は両国広小路。今の浜町河岸通りと国道14号の交差点辺りかな。

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【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第60景 浅草川大川端宮戸川 を歩く 24.06.23_12:25

【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第60景 浅草川大川端宮戸川 を歩く 24.06.23_12:25

 浅草川とは、隅田川の鈴ヶ淵より下流の呼び名で宮戸川と共に浅草付近の別名。

 川の西側を浅草川、東側を大川端、吾妻橋の奥が宮戸川と呼び分けていた。このあたりは寺社町であり下町だ。

 絵は神田川が隅田川に注ぐ地点、大山詣での人たちが左下に描かれている。舟に乗っている人達もいる。

 今は屋形船の船溜まりになっている柳橋には船着き場があったそう。

 でも、江戸時代には大火の後、両国橋はすでにかか

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【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第45景「八ツ見のはし」辺り これはリベンジ案件かも 24.05.25_15:00

【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第45景「八ツ見のはし」辺り これはリベンジ案件かも 24.05.25_15:00

 八ッ見の橋は、西に銭瓶橋、道三橋、北に常盤橋、南に呉服橋、鍛冶橋、東に日本橋、江戸橋、それに一石橋で八つの橋が見えたことから。

 描いたのは一石橋の北詰、常盤橋側らしい。

 もっとも、今残っているのは常盤橋、日本橋、江戸橋、一石橋の4つ。江戸時代から半減したわけだ。

 全面の広大な水路の日本橋川に荷船が二艘。道三堀が御城へと伸びている。

 手前に銭瓶橋、奥に道三橋。その向こうに御城、丹沢

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【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第43景「日本橋江戸ばし」日本橋辺り 24.05.25_14:30

【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第43景「日本橋江戸ばし」日本橋辺り 24.05.25_14:30

 江戸百景43景は、日本橋から下流の江戸橋方面を眺めている図。

 その向こうに鎧の渡しの白壁の蔵が並ぶ。

 江戸の生活がレイヤーしている感じが良い。

 町方の橋で欄干に擬宝珠が使えたのは格式が高い橋だけで、江戸では日本橋と京橋のみだったのだとか。

 密集した屋根がすごい。改めて、日本橋や人形町は下町だったんだなぁと。

 ただ、これでは火事が起きたら一撃だろう。

 河岸が近かった日本橋ら

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【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第44景「日本橋通り一丁目略図」 COREDO日本橋辺り 24.05.25_13:30

【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第44景「日本橋通り一丁目略図」 COREDO日本橋辺り 24.05.25_13:30

 江戸時代から一丁目なんていう言い方をしていたのか・・・に驚いたりする。

 広重は、日本橋通り一丁目を通りの東側から白木屋呉服店を描いている。

 白木屋呉服店はやがて百貨店の白木屋になり、紆余曲折のあと、現在はCOREDO日本橋。

 日本有数の商業施設へと変貌したわけだ。

 絵では、ほとんどの人が傘を指している。

 日傘とするなら、今も昔も変わらないじゃないか。

 頭に乗せる傘は、東京

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【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第46景「鎧の渡し小網町」 兜町辺りを歩く 24.05.25_13:00

【東京都中央区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第46景「鎧の渡し小網町」 兜町辺りを歩く 24.05.25_13:00

 江戸百景「鎧の渡し小網町」の鎧の渡しは、現在の日本橋川鎧橋付近にあった渡船場のこと。

 渡船場が鎧の渡しと呼ばれていたのは、源義家が奥州攻めの際暴風雨に襲われ、その時鎧を川に投げ入れ竜神に祈ると橋を渡ることが出来たという伝説にちなみ、それ言えここがが鎧の淵と言われるようになったことにちなむとか。

 どうして兜ではなく鎧だったのだろう?街は兜町だ。なんだか話が合わない。

 義家の時代ここには

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東京都中央区】東京散歩 水天宮に参拝 24.05.25_12:00

東京都中央区】東京散歩 水天宮に参拝 24.05.25_12:00

 兜町から日本橋あたりをウロウロしようと思ったので、ついでに水天宮に寄ることにした。

 水天宮は福岡久留米にある水天宮の分社。

 元は久留米藩有馬家の三田の藩邸に勧進されていたもの。

 藩邸内にあったが、一般参拝の許可が出ていたとか。

 情け有馬の水天宮と言われていたが、実は、久留米藩に年間2000両を超える副収入をもたらしていたとも。

 明治になり、有馬屋敷が移転し赤坂に遷座したが、翌

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【東京都目黒区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第24景「目黒新富士」 別所坂辺り 24.04.19_14:20

【東京都目黒区】浮世絵を歩く 名所江戸百景第24景「目黒新富士」 別所坂辺り 24.04.19_14:20

 代官山の舌状台地を目黒元富士から少しズレた場所に名所江戸百景24景の目黒新富士がある。

 蝦夷探検で知られる幕臣近藤重蔵が目黒の別邸に築いたもの。

 今は、別所坂児童公園の奥に石碑だけばぽつんと残っている。

 新しい富士塚の出現により、すでに目黒にあった富士塚は元富士と呼ばれるようになる。

 当時は新富士の山開きに沢山の人が集まったらしい。

 浮世絵が見下ろす川は三田用水。桜が綺麗だ。

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【東京都渋谷区】写真展観賞で訪れた代官山は疎外感の街 24.04.19_13:00

【東京都渋谷区】写真展観賞で訪れた代官山は疎外感の街 24.04.19_13:00

 ヒルサイドテラスでの写真展を見にやってきた代官山の街。

 そこはかと漂う一般市民への疎外感。

 代官山の住所は代官山町で丁目の設定がないっていうのも上流感だわ。

 同潤会のアパートがあった場所って、どこもそんな感じがするのはなぜだろう?

 そういう方向性で街を作ってきたのだろうから、まんまと思うツボってことなのだろうけど。

 そんな代官山で一線を画す旧朝倉家住宅へ。

 朝倉徳次郎が明

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【東京都目黒区】目黒川桜、中目黒下流を散歩 24.04.13_15:30

【東京都目黒区】目黒川桜、中目黒下流を散歩 24.04.13_15:30

 目黒川を中目黒駅から上流部分をふらりと歩いて、小洒落た中目黒駅の上流部分の桜は殆ど終わりな感じだった。

 が、駅から下流側の桜は結構まだまだ見頃だったり。

 そのギャップがおかしい。

 東横線を挟んだだけなのに、なぜこんなに桜の先具合が異なるのか?

 もっとも、川岸の風景も結構地味。

 商業施設は影を潜め、人家や公共施設が立ち並び始める。

 桜の持ちがそれで変わるとは思えないのだけれ

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