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SS1「紫陽花の咲く庭で、また」
揺蕩う酸味に、芳ばしい豆の香りが混じり合い、部屋の趣に深みを持たせていた。
扉の前に立ち尽くした私の足下で、ぽたり、と傘から雫が垂れる。スラックスの裾を濡らし、滲みゆくその間に、彼は現れた。
「いらっしゃいませ」
まず病弱を疑い、次に色素欠乏症を疑う外見をした彼は、骨張った指先に茶色のティーカップを載せている。
「まずはお一つ。うちのオススメでも如何でしょうか」
カウンター越しに映える紫陽
短編「ドッペルゲンガ―の夢」
※過去作
真冬の、それも雪が降り積もる、冷たい朝の出来事でした。
「……すみません、あの」
見た目は中学、高校生ぐらいでしょうか。セミロングの長い黒髪と、それに不釣合いな薄茶色の目をした、少し平坦な表情の少女が、彼女の家を訪ねてきました。
「あら、いらっしゃい」
突然の来訪者に、彼女は鷹揚にお辞儀をして出迎えます。さらりと肩から零れる艶やかな黒髪に見惚れて、少女は呆然と立ち尽くして
短編「水晶」
創作JK百合「ハイコントラスト」より #タイトルをもらって小話を書く でその昔書いた短編です。
タイトルは青ちょびれ様よりいただきました。
◆◆◆
キャラ紹介
◆◆◆
「雪の結晶は細かく見るとこうなっているんですよ」
理科の先生が語り、教科書には載っていないような大きな雪の結晶をスクリーンに映す。
透明でいて不透明な雪の結晶は、その環境下に寄って好き勝手に形を作るという。
1人として同じ
[Original short story]Sophilia
昔書いていた英語のお話の冒頭です。いわゆるサルベージ。
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Title is made by 3 words, "So," "Sophy"and"Philia".