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働く環境は自分で作る。同じ考えを持つ“ネット上の知り合い”が、仲間になるまで

SmartHRでは、リファラル採用に力を入れています。それは、紹介者にも入社する方にも良い影響があるから。このインタビューシリーズでは、リファラルの紹介者とそれにより入社したメンバーに、そのプロセスや工夫した点、リファラル採用のメリットなどを幅広くお話しいただきます。第3回目に登場していただくのは、 プロダクトデザイン統括本部に所属する、プロダクトデザイナーの金森悠さん、浦聡宏さんです。


知っているのはハンドルネームと考え方だけ。インターネット上で知り合ったお二人

──まずは自己紹介をお願いします。

金森:2020年3月に入社しました、プロダクトデザイン総括本部でプロダクトデザイナーをしている金森です。主な仕事として、プロダクト基盤と呼ばれるSmartHRのプロダクト同士をつなぐ基盤を作っています。また、UIコンポーネントライブラリやデザインシステムサイトの開発・運用を行なっています。

リファラル採用の紹介者である金森さん

浦:2023年1月に入社しました、金森さんのチームで同じくプロダクトデザイナーをしている浦です。人事評価のプロダクトや、HRアナリティクスを担当しています。また、マルチプロダクト戦略に伴い、デザインシステムの強化にも力を入れています。

リファラル採用で入社した浦さん

──本日は、金森さんが浦さんをご紹介したリファラル採用についてお話を聞かせてください。今回のリファラル採用は、金森さんがインターネット上の知り合いだった浦さんを誘ったのがきっかけとのこと。お二人の関係について詳しく教えてください。

金森:私が気に入っているScrapboxという情報共有ツールで、浦さんが情報発信していたことから、浦さんを知りました。そこで発信している情報や考え方に、何か惹かれるものがあったのだと思います。そこからXをフォローし、発信内容を見ていると、考え方ややりたいことが似ていることがわかりました。例えば「デザインとエンジニアリングは切っても切り離せない」といった考えなどです。実際に会ったことがなく、ハンドルネーム以外の情報を知らなくても、親近感を感じるインターネット上の知り合いでした。

浦:私は、金森さんのXをフォローしながら、そこで発信されるSmartHRのプロダクト開発の考え方に共感していました。特に、「多くの人が多様な状況でソフトウェアを使うためのアクセシビリティへの取り組みは、人権の尊重に直結する」という考えは私が大切にしてきたことでもあり、その考えを持った人が集まっているというSmartHRにも興味を持っていました。

「一緒に働きたい」という純粋な気持ちがきっかけを作った

──リファラル採用のきっかけについて伺いたいと思います。このリファラル採用は、金森さんが浦さんにお声かけしたものだとか。金森さんにとってリファラル採用は初めてだったのでしょうか?

金森:いいえ。これまでも他の人をリファラル採用で誘ったことがありますし、一緒に働きたいなと思ったら積極的に声をかけています。

──今回のリファラル採用は、どのようなきっかけで声をかけたのでしょうか。

金森:2021年の11月頃、SmartHRのプロダクトデザイナーが書いたnoteの記事にリアクションしてくれた人の中に、浦さんを見つけたのです。会社や組織の動きがちょうどいいタイミングであったことや、その時の気持ちがちょうど一致して「ああ、もう連絡しよう!」と半ば衝動的に「一緒に働けたら嬉しいです」とDMで連絡しました。

──浦さんはこの時どのようなお気持ちでしたか?

浦:実は、最初のお声かけでリファラル採用の選考に進むのを即決したわけではありません。いただいたDMをきっかけにオンラインでお話する機会をいただきましたが、自らのキャリアが採用要件に対して十分だとは思えなかったのです。しかし、このオンラインでのお話でさらにSmartHRに魅力を感じたのは事実でした。

その後、東京に行く用事があり、金森さんと「リファラルご飯」という制度を使って食事をさせていただきました。この時改めて組織や開発の話を聞き、今の自分のスキルセットでも選考にチャレンジできそうな手応えを感じたのです。外から見ていると、“ゴリゴリでつよつよ”なイメージがあり、私のキャリアの選択肢に入るかどうかもわからなかったSmartHRが、金森さんからの情報のおかげで身近なものになりました。この時の食事がきっかけで、選考に進むことになりました。

──最初のお声かけから少し間が空いて選考に進まれたのですね。金森さんはどのような気持ちでこの期間を過ごしていましたか。

金森:浦さんは考え方が合うことはわかっていたので、最初のお声掛けからずっとSmartHRに誘う気持ちは変わりませんでした。また、キャリアの心配はなく、プロダクト開発やデザインなどに対する考え方の合致が大事と話したのを覚えています。

──選考に進む時、お二人とも不安な気持ちはありませんでしたか?

金森:「受からないかも」という不安は一切ありませんでした。転職は候補者の技術力やスキルではなく、会社の状況とのマッチングで叶わないことも少なくありません。一緒に働けることを確約して声をかけているわけではないことは、どちらもわかっていることですから。

浦:私も不安な気持ちはありませんでした。金森さんが仰るように、転職にはタイミングの要素が大きいですし、「絶対に受かるだろう」という気持ちがなかったので「落ちたら、落ちただな」と割り切れていたのだと思います。また、金森さんの誘い方が、壮大なことを期待しているのではなく、ただ「一緒に働きたい」というシンプルなものだったので、プレッシャーを感じずにすみました。

金森:そうそう。この純粋な気持ちが、誰かを誘う時に一番大切です。そして、その時にうまくいかなかった時のことなんて気にしなくてもいい。本当に一緒に働きたい人で、今回採用が叶わなければ、また時期を見計らって声をかけることもできますからね。

カジュアル面談のように、包み隠さず情報を伝え不安を取り除く

──ここからは、選考が始まってからのことを教えてください。選考はどのくらいの期間をかけて行われたのでしょうか。

浦:2022年の9月に選考がスタートし、3回の面接を経て2ヶ月後の11月に内定をいただきました。

──この間に、金森さんからどのようなサポートがありましたか?

浦:自身のキャリアが十分であるかどうかや、考え方のすり合わせはすでに「リファラルご飯」の時にできていたので、選考中ならではの情報共有や、特別なサポートはありませんでした。けれど、最終面接を迎える時にDMで「応援しています」と言っていただけたのはとても嬉しかったです。

金森:浦さんと一緒に働きたいという思いが強かったので、選考スケジュールをチェックして気にかけていました。一方で、選考は実力で進んで受かってほしいという気持ちが強かったので、裏から情報を渡すようなことをしないように気をつけていました。選考が始まったら、私は応援するだけ。その分、内定が出たと連絡をもらった時の喜びはひとしおでした。

──選考を振り返ってみて、浦さんが最も助かったことや、嬉しかったことは何でしたか?

浦:「リファラルご飯」で金森さんが私の不安を取り払ってくれたことです。SmartHRはとても魅力的な組織でしたが、プロダクトデザインのチームの平均的な社会人経験や、デザイナー経験と、私のそれに少し開きがあることが気になっていました。また、福岡で独学でデザインをやってきたこともあり、スキルも経験も足りないのではと思っていたのです。

それに対して、「キャリアだけでなく、考え方が合う人と働きたい」という話をしてくれたり、エンジニアからデザイナーに転向した人もいると教えてくれたりしたことで、徐々に不安が和らいでいきました。肝心のスキルにも「大丈夫だと思う」という言葉をもらえて、とても勇気づけられました。

金森:SmartHRは情報の透明性が高く、出せない情報がほとんどありません。カジュアル面談の時にそうするように、不安なことや気になっていることを聞いて包み隠さず答えること、浦さんの持っているイメージと実態の“ズレを埋める”のを心がけてコミュニケーションをとりました。

──たくさんの情報の中で、浦さんが選考に進む決め手になったのは何でしたか?

浦:当時のプロダクトデザインチームには、すでに10名あまりのメンバーがいて、もう自分にやれることはないのではないかという懸念がありました。この気持ちをぶつけたところ、金森さんが今のチームのことやこれから目指していることなどを話してくださいました。それを聞いて「自分にも貢献できることがあるかもしれない」と思うことができ、選考に進むことにしました。

同じ考え方を持つ人をチームに誘える、リファラル採用のメリット

──入社後、浦さんは金森さんのチームで働いていらっしゃいました。リファラル採用経由で入社して、良かったことはありますか?

浦:事前に金森さんから組織や働き方についてお話を聞いていたので、入社後に感じるギャップが少なかったことです。初めから働き方のイメージがついていたので、スムーズに仕事に取り掛かることができました。また、入社してからしばらく僕の直属の上長が金森さんだったので、わからないことや不安に思ったことを気軽に相談できたことに助けられました。

そして何よりも、同じ考えを持つ人と一緒に働けることがとても嬉しいです。金森さんが「同じ考え方を持っている」ことを起点にして声をかけてくれたおかげで、同じ考え方の人とプロダクトを作れることに、今でも感謝を感じています。もし、リファラル採用ではないルートで入社していたら、SmartHRに入社していたとしても同じ考えを持つ人を見つけられなかったかもしれません。

──浦さんに声をかけた金森さんはいかがですか。

金森:嬉しいです。けれど、これは人が増えたことの嬉しさであって、リファラル採用だからというものではないかもしれません。プロダクトデザインのメンバーが増えて、活躍しているのは採用ルートに関わらず嬉しいものですからね。私たちが目指しているのは、私たちのチームやその考え方がデジタルプロダクトデザイン業界のデファクトスタンダードになること。ですから、人数が増えて影響力が大きくなることがとても嬉しいんです。

──SmartHRには、まだリファラル採用をしたことがない方も多いと聞きます。そんな方に、リファラル採用の魅力を伝えるとしたら?

金森:働く環境は、誰かに用意してもらうものではなく、自分たちで作り上げるものです。リファラル採用は、それに貢献できるアクションのひとつ。自らが「一緒に働きたいな」と思う人に声をかけ、組織に貢献できるなんて、こんなに魅力的なことはありません。まだリファラル採用をしたことがない人は、積極的にやってみてはどうでしょうか。

浦:私は、SmartHRを受けようかどうか迷っている人にぜひリファラル採用をおすすめしたいです。採用の難易度は同じでも、それを利用することで事前に組織や仕事のことをインプットできれば、転職がもっと良いものになるはず。考え方が合うSmartHRで働いているオンライン上の知り合いがいるならば、気軽に声をかけてみてほしいです。もちろん、私へのお声かけも待っています。私が話せることは何でも話しますよ。

金森:いいですね。“リファラル立候補”、大歓迎です!

前回のリファラルインタビュー記事はこちら

(写真・文:出川 光)