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1.5万人が自主的に避難訓練に参加する福岡市のすごい防災コミュニケーションの話

こんにちは、「最も市民の利用が進み、暮らし変化しているSmart City」LINE Smart Cityを推進しているSmart City戦略室のおたねです。

とつぜんですが、最後に避難訓練に参加したのはいつですか?

学校でやったのが最後。オフィスで強制参加でやった。そんな方が多いのではないでしょうか。「防災」って大事なのはわかるけれど、普段から意識するのは難しい。。

しかし、2020年の9月1日に実施した、福岡市オンライン避難訓練『とつぜんはじまる避難訓練』は、強制ではなく、自主的に1.5万人もの方が参加してくれました。これ結構スゴくないですか?

今日は、福岡市とLINE Fukuokaがどのように防災に取り組み、また、1.5万人の方が自主的に参加いただけるほど利用が浸透したのか、福岡市の防災コミュニケーションについてお伝えしたいと思います。

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① 福岡市民はLINEで災害に備える

まずは、福岡市が提供しているLINE防災機能について。

福岡市では災害が発生すると即座にLINEに通知が届きます。また、位置情報を送信すると、災害の状況に応じて開設される避難所を案内します。最寄り、開設済み、地震に対応、など様々な観点で避難所を探すことができます。

さらに、現在いる場所に合わせ災害発生時にとるべき行動をチャットボットでお伝えしたり、避難場所を家族で共有する機能も提供しています。

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災害時はどうしてもあわててしまい、冷静な対応が難しいこともあると思います。そんな中、災害時だけ使うシステムを使いこなすをはハードルが高いことだと思います。

だからこそ、普段から使い慣れているLINEで災害に備える。

そんな防災のコミュニケーションが福岡市では実現しています。

防災情報の受信設定は10万人を超えており、また、災害によって街に損傷が発生した際に活用できる「通報機能」は、月に平均150件の通報をいただいており、多くの方にご利用いただいています。

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② 機能提供だけでなく、まちへの浸透に魂を込める福岡市とLINE Fukuoka

次に、タイトルにした避難訓練の話ですが、この機能をどのようなコミュニケーションで福岡市民のみなさんに自主的に使っていただけるようになったのか、についてお伝えします。

防災って「命を守る大切な機能なんだから使ってよ」とか「みんなの意識が低いから使われない」と思ったり使ってもらうための思考が止まっているケースが結構ある気がします。

LINE Smart Cityでは、暮らしを便利にする様々なサービスを提供していますが、多くの方に使っていただいてはじめて、街全体の利便性の向上につながる。という観点で、みなさまに使いこなしていただくことにも、魂を込めています。

その1つが「とつぜんはじまる避難訓練」です。今回は、この企画において、みなさまに使っていただくために工夫した点をお伝えします。

■LINEを使った福岡市オンライン避難訓練「とつぜんはじまる避難訓練」
・事前申し込みをしておくと、LINEでとつぜん通知が届き、避難訓練開始。
・LINEで送られてくる動画などの指示に従って、災害ごとの正しい避難行動が学べる。
・5分程度、完全オンラインで体験可能。

詳細はこちら▶︎プレスリリースを読む

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使ってもらうための工夫①
社会の動きに合わせ課題を解決する

2020年9月の防災の日、コロナの中で密を避ける観点で防災訓練を中止した自治体が多かったと思います。しかし、コロナ禍では災害への対応に追加で感染症の対策が必要になり、行動も変化します。そのため、今こそ避難訓練を行う必要があるし、防災に意識を向けていただく良い機会になると考えました。

使ってもらうための工夫②
新しい体験の提供

また、利用していただく上で大切なのが新しさだと思います。

今回の避難訓練の新しさは『とつぜんはじまる』という点です。避難訓練といえば、日時が決まっていて、事前にアナウンスがされることが多いですが、災害は突然やってきます。そこで、突然の災害にも対応できるように、『とつぜんはじまる』という形で避難訓練を実施することにしました。

この新しい発見や体験がなく、ただ「コロナなのでオンラインでやりましょう」だったらここまでたくさんの方に参加していただけなかったのではないかと思います。

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使ってもらうための工夫③
真面目な中にもワクワク感をつくる

最後に、たくさんの人に使っていただく上で、遊び心も大事だと思います。

いきなり福岡市市長からメッセージが届くオープニングだったり

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避難訓練後にテストを行い、正解した人をベタ褒めしてみたり

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防災という真面目なテーマだからこそ、いろんな観点で興味をもってもらう必要があると思います。

まとめ

このように福岡市では、普段から意識するのは難しい防災に対し、

① 普段から使うLINEで防災できる機能を提供する
② 防災に興味を持ち防災機能を使っていただく方法を考え抜く

ことで、1.5万人もの方が自主的に避難訓練に参加し、防災に取り組む街になることができました。

社会課題を解決するサービスを提供することはもちろん、どうやったらみなさんに利用いただけるかまで考え、街にサービスを浸透させることが大切です。多くの方が利用することで、はじめて社会課題は解決に向かいます。

わたしたちLINE Smart Cityは、LINEの身近さと様々な技術を掛け合わせることで『日本で最も市民の利用が進み、暮らしが変化しているSmart City』を目指しています!

2021年も福岡市を中心により良い暮らしの実現を目指し、毎月2-3のプロジェクトを実行しております。ご興味のある方はぜひHPよりお問い合わせください。

それでは、また次の記事にて!ありがとうございました!

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