見出し画像

耳に残りまくる映画音楽の世界(ジョン・ウィリアムズ編)

 film music world Ⅱ


 さて、自分にとって記憶に残る映画のテーマ音楽を紹介している記事なのですが、前回の記事で扱うつもりが、字数が多くなってしまったため、独立させたのが、数々の印象的なテーマ曲を作成した

 ジョン・ウィリアムズについて!

 すぐにフレーズを口ずさめる曲がたくさんあったりして、ほんとに偉大な作曲家の方だと思うのです。
 今回は、そんなジョン・ウィリアムズのスコアたちを紹介していきたいと思います。

(前回noteはこちら)


+ + + + + +


◎70年代後期の2つのテーマ曲

 私が映画館で観た映画で、ジョン・ウィリアムズのスコアだったものが2つあって、一つが「スターウォーズ」、そしてもう一つが「スーパーマン」です。

 それまでも数々の大作を担当していたジョン・ウィリアムズですが、自分にとっては、映画館で感じたこの二つの作品のテーマ曲がジョン・ウィリアムズの原体験でもあるのです。


「スターウォーズ」

 冒頭の ”ジャーーン” を大音量で聴くために、映画館に観に行ってたと言ってもいいぐらい、大好きなテーマ曲です。

 漆黒の宇宙空間を舞台にしたSFアドヴェンチャーに、オーケストラが似合うのは何故なんでしょうね。
 この映画にこのスコアを書き下ろしたジョン・ウィリアムズは、やっぱり偉大だと思います。

 そして、テーマだけでなく、劇中曲として使われた「帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)」も、もはや定番曲となってしまいました。
 こちらの印象も強くて、学生時代、学校の怖い先生が登場すると、後ろでこのテーマが聴こえてくることがありますもんね。
  ↑
それは、自分だけだろ!


「帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)」


「スーパーマン」

 「スターウォーズ」のテーマ曲とともに、小学生の自分に強い印象を残したのが「スーパーマン」のテーマ曲。

 このテーマ曲もカッコいいんですよね。
 テレテ、テッテテーッ、テ、テレテテー と、ファンファンーレのように吹かれるホーンセクションに痺れます。

 この2作を観た当時は、どちらもジョン・ウィリアムズが関わっているとは知らなかったのですが、メインテーマが似てるとこがあるんですよね。

 大抵の場合、思い出せないのは「スターウォーズ」の方だったりするので、それだけ「スーパーマン」の方が印象的だったのです。



◎スティーブン・スピルバーグとのコンビ

 後述する「ジョーズ」のテーマ以降、スピルバーグ映画の音楽担当といえば、ジョン・ウィリアムズなのです。

 スピルバーグ映画の持つ、未知への憧れ、冒険心、ファンタジー要素と、ジョン・ウィリアムズの書くスコアの相性は抜群なのです。


「E.T.」

 「フライング・テーマ」と名付けられた楽曲は、映画のシーンとともに忘れられない感動を提供してくれます。
 私の友人の中には、このテーマを聴くとウルウルしてしまう人がいたりするほどなのです。

 でも、このシーンはほんとに綺麗なんですよね。
 自転車が飛んでいくスピードと、テーマのテンポのシンクロも完璧!
 だからこその名場面なのです。


「インディ・ジョーンズ」

 「インディ・ジョーンズ」のテーマも、冒頭のファンファーレのような部分が印象的で、「スーパーマン」のテーマの系統の曲です。

 自分の中では、雨上がりの大きな水たまりに自転車で突っ込んでいく時に、よく頭の中で演奏されていました。
  ↑
突っ込まんでよい!


「ジェラシックパーク」

 「ジェラシックパーク」では、どこか大自然を感じられる楽曲です。
 本当の曲では、あの印象的なフレーズにたどり着くまでに、かなりの行程があって、古代からの時間の流れを感じさせるような構成になっています。

 このテーマ曲を聴いた時は平和そうな感じがしたのですが....


 オーケストラで壮大な感じをイメージする楽曲の多いジョン・ウィリアムズですが、スピルバーグの作品に合わせて趣向を変えています。

 例えば、「シンドラーのリスト」では、ヴァイオリン協奏曲のような感じで、悲しいの調べが印象的な曲になっています。

「シンドラーのリスト」


 スピルバーグもいろんなタイプの映画を制作している監督ですが、それとともにジョン・ウィリアムズも形を変えていきながら数々の名曲を残しています。
 この二人が出会えたことは幸せなことですよね、ほんと。



◎劇中効果を最大限発揮するテーマ曲

 壮大なオーケストラで聴かせるテーマ曲の多いジョン・ウィリアムズなんですが、いつもとはチョット違った感じのテーマ曲もあるんです。

「ジョーズ」

 ドゥードゥン...  ....  .... ドゥードゥン、と、間を空けながら静かに奏でられるコントラバス。
 海中で、危険な鮫がゆったりと泳いでる様子が目に浮かびます。
 少しずつ獲物との距離が近づいていくに連れ、コントラバスやバスドラムが鳴らされ始め、警告音のようにホルンが吹かれます....

 かつてない緊迫感のあるテーマ曲の冒頭は、海中での鮫の目線による演出に合わせて作られていて、映画のシーンとともに記憶に残ります。
 ドリフのギャグでも頻繁に使われてたりして、子どももみんな知ってるテーマ曲なのです。

 1975年制作のこの作品は、スティーブン・スピルバーグ監督との初コンビ作品で、以降、コンビが続いていくわけなのですが、互いの感性がかみ合って生まれた作品だったのでしょうね。


「ハリーポッター」

 2000年代のジョン・ウィリアムズを代表するのが「ハリーポッター」シリーズで使われる「ヘドウィグのテーマ」。
 「ハリーポッター」といえばこの曲ですが、ここでは壮大なオーケストラでなく、”チェレスタ”という鍵盤楽器の調べから始まります。

 シリーズをずっと見てきてない人でも、この不思議な音色を聴いただけで、魔法の世界へ入っていけると思うのです。
 まさに世界観を構成する一要素になってる感じですよね。

 TVのいろんな場面でも、異世界へ入り込むような場面で使われていて、ほんとに印象的なのです。


+ + + + + +


 最後に、映画のテーマ曲ではないんですが、ジョン・ウィリアムズの作ったオリンピックのファンファーレを紹介します。
 ロサンゼルス・オリンピックの開会式で使われたものですが、舞い降りるロケットマンの姿とともに、このファンファーレを忘れることもできないのです。


 こういう、壮大で勇ましいスコアを書かせたら並ぶ者がいないですよね。
 「スーパーマン」や「インディ・ジョーンズ」のマーチに通じるものを感じさせるのです。

 数々のテーマ曲に関わってきたジョン・ウィリアムズは、ハリウッド史上、もっとも重要な音楽家の一人であることは間違いないのです。



(関係note)

この記事が参加している募集

#思い出の曲

11,248件