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風景が美しい季節には、村下孝蔵の歌が聴きたくなる。


 桜満開ですね~
 ほんと春らしい感じです。


 1年に何度か、”季節を報せる” 風景や光景に出会うことがありますよね。

 昔より機会は減ったかもしれませんが、そこには変わらぬものがあるような気がします。(桜なんかは、ほんと変わらない感じがします。)

 私の場合、そんな美しい風景に出会うと、不思議と聴きたくなるのが、故・村下孝蔵さんの歌声だったりするんです。


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1953年2月28日 - 1999年6月24日

 村下孝蔵さんは、1980年、CBSソニーからデビューし、1999年、46歳で早世したシンガーソングライターです。

 自分の中学時代、邦楽では、シティ・ポップやナイアガラサウンド、YMOが聴く音楽の中心で、すでにフォークは昔のこと、ニューミュージックも古さを感じさせてた頃です。
 洒落た音楽を好みながらも、心のどこかに、素朴でアコースティックな音に魅かれる自分もいたんです。

 そんな自分が好きだったのが村下孝蔵さんだったんですよね。

 
 村下孝蔵さんを知ったのは、中学2年の時、「ゆうこ」が、じわじわとヒットしてた時です。

「ゆうこ」1982年4月

 作詞・作曲:村下孝蔵 / 編曲:水谷公生

 切ないんですが、いい歌だったんですよね~。
 あまり飾らない感じでしたが、フレーズの歌詞が文学的で抒情的で惹きつけられんです。

言い出せない愛は 海鳴りに似ている
遠くから絶え間なく寄せ 胸を強く揺さぶる

 伝えられない衝動的な思いを「海鳴り」に例えるなんて、純文学っぽくないですか?
 もちろん、当時はあまり意味はわからないのですが、こういう言葉選びに感じるものがあるわけなのです。

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 不思議なんですが、自分にとって、村下孝蔵さんは「春」のイメージがあるんです。
 って、よく考えてみたら「春」に関係してる曲も多いんですよね。
 そこから来てる当たり前のイメージなのかもしれません。


「春雨」1981年1月

 作詞・作曲:村下孝蔵 / 編曲:水谷公生

心を編んだセーター 渡す事もできず
一人 部屋で解く糸に想い出を辿りながら

 離れて暮らしてた恋人の心変わりを知った「春」の歌です。


「初恋」1983年2月

 作詞・作曲:村下孝蔵 / 編曲:水谷公生

五月雨は緑色
悲しくさせたよ 一人の午後は

 言わずと知れた大ヒット曲なんですが、五月雨から始まるので、もう春も終わった頃のなのかもしれません。
 ただ、2番の歌詞をみると、季節は巡ってる感じもするんですよね。

風に舞った花びらが 水面を乱すように
愛という字書いてみては 震えてたあの頃
浅い夢だから 胸を離れない

む~ね~を はなれない~♪ 
(むねをはなれない~♪)
い~ま~も はなれない~♪ 
(いまもはなれない~♪)


「踊り子」1983年8月

 作詞・作曲:村下孝蔵 / 編曲:水谷公生

答を出さずに いつまでも暮らせない
バス通り裏の路地 行き止まりの恋だから
何処かへ行きたい 林檎の花が咲いてる
暖かい所なら 何処へでも行く

 林檎の花が咲く頃なので、桜よりもっと後だと思いますが、何か肌寒さを感じているんでしょうね。


「少女」1984年4月

 作詞・作曲:村下孝蔵 / 編曲:水谷公生

白い壁を染めて 草笛が響く丘
菜の花と そして夕月
切れた鼻緒 帰り路の少女が一人
灯りが恋しくて震えてた

 草笛、菜の花、夕月、鼻緒、灯り
 日本の原風景みたいな世界なんですよね。


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 桜の風景を見ながら、つい聴きたくなった村下孝蔵さんの話だったのですが、今日、聴いていたのはこちらのベスト盤です。

 まあ、あまり公言はしてなかったんですが(友達には言いづらいこともあって)、高校時代によく聴いたベスト盤なんです。
 当時、自分が持っていたのはカセットテープ版だったのですが、久しぶりに1曲目から聴いてしまいました。

 やっぱ、言葉がきれいですよね。
 なんか癒されました。


 そして、村下孝蔵さんのアルバムジャケットには、よく「切り絵」のイラストが使われていて、より和の叙情性を増していたと思うのです。

 あの「切り絵」を作っていたのは、村上保さんという彫刻家・イラストレーターの方です。
 もはや、村下孝蔵さんの世界と、切っても切れない感じなんですが、やっぱり素敵ですよね。