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物食日記

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美味しいもの、美しいものが好き。 散歩とスナップに夢中。
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2022年3月の記事一覧

怪我の功名

怪我の功名

造園業務中、足の甲に怪我をして生まれて初めて整形外科に通い始めた。

湘南国際村の内田宙司(ひろし)整形外科。峯山を経て葉山長者ケ崎方面へと抜けるトレイル入口に立地。以前はよく抜けていた林を観ながら不思議な縁を感じる。ちなみに隣は現在の職場を営む親方の本家による畑が広がる。

初めて訪ねたとき自然光があふれるモダンな建築、ゲルチョップのDIY作品が配置される、さながらアートギャラリーのようなインテ

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残像/近似

残像/近似

大船ルミネの野菜中華ダイニング「千里」から持ち帰った冷凍餃子を晩食で焼く。

店内でいただくのに近い美味さをホットプレートでじっくり蒸し焼きして再現。そのためのレシピが餃子に添えられている。

ビールや焼酎、安ワインを呑みながら佳い焼き色がつくのを待つ。そのなんと幸せなひとときよ。妻が手作りする餃子に次いで世界で2番目に好きな餃子に箸を伸ばすとき満面の笑みが浮かぶ。

そんな食卓の情景をクールに傍

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大船で昼食

大船で昼食

めったに外食しないけれど、思い返せば大船駅直結のルミネ内「野菜中華 千里」で食事する機会は多い。何度、この店の美味しさにblogなどで言及してきたことだろう。

湘南方面に出かけるときの立地の利便性に加えて昼間は7階の窓からの眺望も魅力。ひとり席で伸びやかな心地になれる。

昨日は『白胡麻坦々麺』を楽しむ。麺類や日替わり定食がテーブルに運ばれてくる速さにいつも感心。支払いにお得なルミネカードを含め

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久々ミスド

久々ミスド

心機一転の職場を求めて大船へ。

駅から歩いて15分ほどの会社での面接の時間より早めに着いて駅前のミスドでブレイク。

真っ先に眼に留まったのは『エンゼルフレンチ』。昔も今もいちばんの好物はこのど定番。

茶色いトレー、白無地の器と赤いカップ。この色合いが成すアメリカンな風情に心浮き立つ。

まずまず美味い深煎り系ブレンドコーヒーはマイルドな味わい。おかわり自由なんて嬉しすぎる。

面接はアドリブ

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朝の点光

朝の点光

玄関近くや居間、寝室など家のいたるところに平穏無事な日常、招福を願うものを飾り、神棚に見立てている。

それら心を寄せる好きな物々に朝の斜光が差し当たり、スポットライト的に浮かびあがる情景が劇的で見入ってしまう。

ここは健やかな毎日を祈念する黄色コーナー。湯町窯のスリップ皿、浜松張子の虎、今戸焼の巾着、インドの偉人人形などを置いている。

光は瞬く間に移ろい、ほんのひととき輝き、夢のように消えて

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椅子と猫

椅子と猫

猫は居心地いい場所を見つける天才。くつろぎの居場所に椅子をよく選ぶ点がこの動物の特徴かもしれない。

土間のダイニングに据えている椅子のそばは格好の隠れ場でもある。上からの不意な接近を防げるシェルターと捉えているのかな。

イームズのビキニチェアと猫の影が重なるシーンが絵になると思い、写真家エリオット・ワーウィットさんまたは岩合光昭さんよろしく裏技で誘い出そうと企むが、上手くいかない。猫は甘くない

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椿の庭@葉山しおさい公園

椿の庭@葉山しおさい公園

葉山しおさい公園の葉山しおさい博物館と一景庵で『葉山一色海岸アート展』を楽しんだあと、園内をゆっくり散策。

出展者のひとりとして参加していた昨年まではビジターの対応でどこか気持ちが張り詰めていて、こんな気持ちのゆとりはなかった。

宮内庁が管理する松林のなかに季節ごとにさまざまな花が咲き誇る空間。寄せては返す波音を聴き、潮風に包まれ、海辺の温かな光を背景にそれらの色彩や造形を観られるのは、元葉山

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めぐるさんの和菓子@一景庵

めぐるさんの和菓子@一景庵

連休中日の日曜日。観光客で賑わう葉山しおさい公園へ。昨年まで参加していた『葉山一色海岸アート展』をビジターの立場で観に行く。

葉山のビーチなどで拾い集めたプラスチックごみで照明作品を造るリサイクラー、さいとうとおるさんは今回が初参加。同じくビーチに打ち上がるもので写真作品を創作する写真家ブルース・オズボーンさんの展示と響き合って一色海岸の自然にいっそうと寄り添う表現に。素晴らしい! さいとうさん

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Spotfiyを転送

Spotfiyを転送

へとへとになった心身を和らげる居間空間。寝椅子でくつろぐ夜あるいは休日のひとときにはiPhoneのSpotfiyに登録したお気に入り音楽をMacやTVモニターで聴くようになった。

MacはSafari経由で、モニターはGoogleのchrome castを介してiPhoneと接続、転送。ワンタッチで操作できる流れがあまりにも容易く楽ちんで、ケーブルなどできちんとオーディオ機器につなげるのが億劫に

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横須賀、伊勢屋のおはぎ

横須賀、伊勢屋のおはぎ

雨の休日に横須賀へ出かける。ならば、米が浜通りの「伊勢屋」に寄らないわけにはいかない。

朝8時過ぎに着くように予定を組んだ。主目的をさしおき、大好きな甘味がより大事だから。いなりやのりまき、餅菓子各種など、すべて驚くほど安くて美味いから昼までに完売してしまう。開店から間もないタイミングに目指したいのだ。

ちょうど春の彼岸入りだから、家を出る前からおはぎを買おうと定めていた。いなりやだんごのファ

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春の若芽

春の若芽

いっきに春めき、鳥の声で目覚める時季の到来。葉山一色の庭々も若々しい緑で彩られ始めた。

植栽豊かな庭で若芽が天日干しされる日常的景色が見られるのが、この海辺の町の特徴。

相模湾では希少となった養殖ではない、天然ものの若芽。2軒隣りの漁師さんは今春、一色海岸にて無事収穫できたよう。ここ数年は水温上昇の影響で皆無だったこともあるから、まずは安堵。ちゃっかりお裾分けに期待している、ここ数日。

TWO FACE

TWO FACE

家で過ごしながら警戒心を解かず、野生剥き出しの表情を保つウチのキジ寅。唯一、平穏な愛らしい顔になるのは階段脇のスペースのみ。いざというときの避難ができる場所だからか、最接近をはかっても動じずに鎮座している。

最近はいっそう肝が据わり居眠りする余裕も。この写真だけみたら甘えん坊な飼い猫と勘違いされるかもしれない。

同位置から焦点を玄関上の神棚にずらしていくと102歳まで生きた尊敬する祖父のポート

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墓参のち鳥ぎん

墓参のち鳥ぎん

佃島に暮らす家族と鎌倉霊園で落ち合い墓参り。「鎌倉殿」ゆかりの「太刀洗」から園内に入る。

あと少しで桜が開花。佳い枝ぶりの樹のそばに我が家の墓がある。よく樹木が整えられ、季節の花々で彩られる空間には朗らかな陽光、清らかで開放的な空気が満ちている。ぼくはいつものように手を合わせながら苦境を抜け出して良縁にめぐり合えるよう独りよがりに祈る。不思議なことにたいてい願いが叶うから守護されているんだろうと

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猫のポーズ

猫のポーズ

媚びず気ままに過ごす我が家の野良猫。カメラを向ければ絶妙なポージングをしてくれるもんだから、ついつい連写で追随したくなっちゃう。

差す光に対してベストな位置に佇むから、おのずと劇的なスナップが増えていく。

背景との関係を悟っているかのような佇まい。表情の振りと変化もパーフェクト。愛らし過ぎる仕草にメロメロ。ニャンコ・スナップに興じる時間にこの上ない幸せを想う2022年の春。