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TWO FACE

家で過ごしながら警戒心を解かず、野生剥き出しの表情を保つウチのキジ寅。唯一、平穏な愛らしい顔になるのは階段脇のスペースのみ。いざというときの避難ができる場所だからか、最接近をはかっても動じずに鎮座している。

最近はいっそう肝が据わり居眠りする余裕も。この写真だけみたら甘えん坊な飼い猫と勘違いされるかもしれない。

同位置から焦点を玄関上の神棚にずらしていくと102歳まで生きた尊敬する祖父のポートレートに視点がスイッチ。達観という意味で両者の顔は通じるのかな。

階上の橋板も何か落ち着くのか、よく佇んでいる。ここは心持ちが異なり、近づくと睨みつけてくる。それでもライカレンズのピントが合う最短距離、1m弱までのにじり寄りは許し、さまざまなポーズすら取ってくれる。その間合いと駆け引きが面白くて、ついつい似通うスナップを重ねてしまう。自身の魅力を熟知しているかのような態度に魅せられ、心が掴まれる。猫はすごいなぁ。

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