見出し画像

残像/近似

大船ルミネの野菜中華ダイニング「千里」から持ち帰った冷凍餃子を晩食で焼く。

店内でいただくのに近い美味さをホットプレートでじっくり蒸し焼きして再現。そのためのレシピが餃子に添えられている。

ビールや焼酎、安ワインを呑みながら佳い焼き色がつくのを待つ。そのなんと幸せなひとときよ。妻が手作りする餃子に次いで世界で2番目に好きな餃子に箸を伸ばすとき満面の笑みが浮かぶ。

そんな食卓の情景をクールに傍観していた猫が階上の居場所へ移動。心も深く満たされて佇まいを観ていたら、ほろ酔い気分でスナップ欲が湧いた。

壁に飾ったタカラガイの写真と猫の毛色。撮ったあと画像を確かめていたら、餃子の造形と色彩にどこか通じることに気づいた。幸福な味わいと色が直結しつつ残像、余韻として心に刻まれたからだろうか。無意識に似た被写体を選び、シャッターを自然と押したようだ。猫だけでなく、人の行動も神秘と快楽に満ちている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?