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物語のある英語

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【英単語×裏の話】 言葉は人によって作られた。だからその過程には物語があって味がある。 辞書には載っていないその物語をハッシュタグ3つで表し、なぜそのタグがつくかを解説していく… もっと読む
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Eat my hat =#100%, #命賭けたる #マカロニ【新生・物語のある英語vol.37】

こんにちは!語学の裏設定のSlovarです。 今日はしばらく連載が止まっていた「物語のある英語」シリーズを扱っていきます。 初めてこのシリーズに触れるという人向けに、概略を。 単語は人によって作られた、だからその裏には物語がある。そんな物語の裏話をハッシュタグ3つで表し、なぜそのタグがつくかを解説していく連載です。英語表現の裏側の物語を知ると、英語に深みが出るので、よりネイティブと共感できる英会話を楽しむことができるのです。 ということで、今日は「Eat my hat

play possum = #危機+ #習性+ #死んだふり 【新生・物語のある英語vol.36】ブログ構造改革の一環で、新しいレイアウトでの登場。

こんにちは、単語プロデューサーの Slovarです。 物語のある英語第36回目は、直訳すると「タヌキを遊ぶ」になる「Play possum」を推していきます。 新生・物語のある英語とは 言葉は人によって作られた。だからその過程には物語があって味がある。 辞書には載っていないその物語の裏話をハッシュタグ3つで表し、なぜそのタグがつくかを解説していく連載です。 1.「#危機 」「#習性 」「#ふり」が付く理由アメリカに「キタオポッサム(英名:Virginia opos

物語のある英語、新レイアウト化、マガジン化

[ブログ構造改革中間報告1] 物語のある英語をマガジン化しました。 旧レイアウトが入っておりますが、今後順次新レイアウトに変更します。 https://note.mu/slovar/m/ma9a83ff623a2 また、一定時間後、ブログ景観のために、このツイートは削除されます。

hit the nail on the head = お、確かに!という共感の瞬間に使えるピンポイントなフレーズ[物語のある英語 Vol. 35]

「良いこと言うな!共感できるよ!」こんな時に放てるフレーズがある。おかしなことに、Hit the nail on the headの直訳は「頭の上で釘を打つ」という、即死レベルの訳だ。なぜこれが、「確かに!」という意味で使われるのか。これが今日のテーマだ。 1.Hit the nail on the headのheadは人間の頭ではない! 釘の平たい部分のことを、headと呼ぶ。 そして、釘は真上から金槌で打った時に最も深く刺さる。これを例に利用したフレーズなのだ。誰か

Come out smelling like a rose = 上手く切り抜ける→悟りの世界へようこそ。[物語のある英語 Vol. 34]

人生の闇を抜けたら、そこに光が見えた、と言いたい時に使える表現を紹介する。直訳すれば「切り抜けてから、バラの香りがする」という意味だ。SLOVAR式に超哲学訳すれば、悟りは泥の中から生まれるという「西洋式の悟り」だ。バラには「誇り」や「愛」など多くの花言葉があるらしいが、この記事を書いていて「悟り」というのを加えたらどうか?と提案したくなった。 1.Come out smelling like a roseはゴミの山に落ちた人から生まれた 初めてこの表現が使われたのは20

Spick(釘) and Span(木片) =ピカピカな[物語のある英語 Vol. 33]

直訳すると「釘と木片」になり、光る要素がないのに、なぜピカピカな、という意味になるのか? 1.由来の話が長いので、先に使い方から紹介輝きが見えるほど、新しい状態のことを指す。 The apartment was spick and span. (アパートはピカピカの新品だった。) She's always cleaning because she likes her home to be spick and span. (部屋を常にピカピカにしていたいので、彼女はいつも

Hit the spot=あそこを直撃する...ではなく、満足感が満たされる、になる理由[物語のある英語 Vol. 32]

直訳すると「あそこを直撃する」という、何やら痛そうなフレーズ。Spotは、ピンポイントで照らすことができるスポットライトお馴染みで、「箇所」という意味だ。なぜHit (打つ)とthe spotが組み合わさることで、満足感が満たされるという意味になるのか?今日はこの表現と、他の「hit」を使った表現を見ていこう。 1.Hit the spotは元々はアーチェリーが起源だったアーチェリーの的の中心の点のことを「Spot」と呼ぶ。矢を放って、真ん中にズドン!これほど爽快なことは無

え、ダジャレが?英語には存在する「チャイナにいっちゃいな」という真面目なフレーズ (Take a slow boat to China)[物語のある英語 Vol. 31]

3流のオヤジギャグが英語では真面目なフレーズとして使われるという話が今日の内容だ。「チャイナに行っちゃいな」は明らかに寒すぎる。が、英語だと心温まるフレーズなのだ。 1.Take a slow boat to China元々のフレーズは「I'm gonna get you on a slow boat to China」で、「私は君を中国にゆっくり行く船に乗せれたらな」という意味で使っている。「行っちゃいな」と一方的に送り出すのではなく、自分も同伴して行くので「チャイナに行

Stop on a dime = 急に止まる、から見える英語の距離感[物語のある英語 Vol. 30]

直訳すると、「ダイムの上に止まる」となるこの表現。ダイムとはアメリカの10円玉のことだが、急に止まることと10円玉にどのような関係があるのだろうか? 1.最小単位のお金だからアメリカのお金の中で、ダイム硬貨は最少額のものでもあり、それゆえサイズも一番小さい。直径で言うなら17.91 mmだ。このことから、短い距離を指すようになったのだ。 止まろうと思ってから、2cmも進まないうちに止まることができる、と考えが発展し、stop on a dime は「すぐに止まれる」という

At the drop of a hat =秒で [物語のある英語 Vol. 29]

直訳すると「帽子が落ちる速さで」で、速いのは分かるが、なぜ帽子なのか?今日は「帽子」「コート」「そで」に関する表現を紹介していく。 1.At the drop of a hatは戦闘開始の速さが元 写真の中の男性に注目だ。全員帽子をかぶっている。現代ではただのファッションだがそれ以上の意味が19世紀のアメリカには有った。身体で一番目立つのは、一番高いところだ。そこに被るものはその人のシンボル的なもので、例えば社会的ステータス、その人の生き方、個性、などを表現できる。いわば

Water off a duck's back=効果がない。[物語のある英語 Vol. 28]

直訳したら「アヒルの背中に水」なのだが、「効き目が無い」という意味になる。実はアヒルの毛繕いと関連が深いのだ。今日はこれを含めた、アヒル関連の表現を3選お届けする。 1.Water off a duck's back =効き目がないのは油のおかげアヒルはなぜ浮くか?その答えは毛繕いにある。アヒルは首の後ろから油が出るようになっており、その油を全身に塗ることで浮くことができるのだ。油は水に浮くというのを、どういうわけかアヒルは知っているらしい。 油が水に浮くのは、水を弾くこ

Worth  salt、塩の価値がある=人在[物語のある英語 Vol. 27]

塩は人間の生命に欠かせない物質だが、なぜWorth salt (塩の価値がある)で「平均点の人材」なのか。砂糖なら良いのだろうか?? 1.Worth salt = 給料分の働きはある=人在 昔、塩は給料として支払われていた。給料分の仕事をすれば当然給料分の塩はもらえる。故にWorth saltとは給料分は働ける人という意味で使われる。 We decided that you are worth your salt, and you can stay on as offi

春は曙、夏は夜...冬はおじいちゃん[物語のある英語 Vol. 26]

春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、で始まる枕草子の有名な冒頭。 では冬は? 日本式なら「冬はつとめて」になるが、英語式なら冬はおじいちゃんとなる。 その理由は英語にはOld Man Winterという表現があるからだ。これは一体何なのか?なぜおじいちゃんなのか?今日はその謎に迫っていく。 1.冬=爺という考え方の起源はどこから? 2.そして凍死をプレゼントするサンタクロースが由来 *本記事は「シルバー記事」です。記事等級についてはコチラから。 https://not

「I'll cut the cheese→オナラをするよ」チーズは英語で嫌われ者の理由[物語のある英語 Vol. 25]

「はい、チーズ!」と写真を取る時お馴染みのチーズが、実は英語圏では汚物並の扱いを受けている、というお話をしていきます。 目次 1.Cheeseという単語が嫌われる理由 2.そこから生まれたあんな意味やこんな意味 3.究極に悪い意味として使われる場合(金箔記事読者様限定) *本記事は「金箔記事」です。記事等級についてはコチラから。 https://note.mu/slovar/n/nd175096a55aa 1.Cheeseという単語が嫌われる理由 一言でまとめると、匂

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