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ハセガワ's逆噴射小説大賞2020ライナーノーツ

 800字の冒頭だけで勝負するパルプ小説の祭典【逆噴射小説大賞】、その2020年度のエントリー期間が終わりました。今年は4本の小説を無事投稿することが出来、予想以上にスキやコメントを頂いています。本当にありがとうございました。

 さて記憶が新しいうちに投稿作4本の振り返りを残しておきたいと思います。基本的に自分用のメモ書きですが『この人は書く時にこんなこと考えてるんだなぁ』等ちょっとでも面白いと思ってもらえたら幸いです。

総合

 逆噴射小説大賞は特殊な形式の賞なのでアプローチとして

1.小説全体の長さは映画1本・小説1冊をイメージ。出オチの短編や続きモノになる小説にはしない

2.長編のテンポで描写している隙はない。短編小説のように読者のイメージを借りて描写する。読者を信じて細かな説明を避ける。(界隈ではアセット式と呼ばれているようです)

3.とにかく情報を詰め込み物語を進める。1500字ぐらい書いてからゴリゴリ削る。1度は読んで貰える賞であることに甘えて可読性すら捨てる。

4.800字内で設定開示・物語の展開・キャラ立てを同時にしなければならないので、キャラ立てを工夫する。例えばジョン久作先生昨年度の大賞作のようにババアを出すなど。その他喫煙・飲酒を含めた飲食シーンを描くことで少しは血が通ったキャラになるかと。

5.タイトルは2単語の組み合わせぐらいが丁度いい。

ぐらいの事を意識していました。

 また書き方としては、内容と出力を分けて考えました。邦画みたいな撮り方をするのか、あるいはTRIGGERアニメみたいに出力するのか…みたいなのを頭に軽くイメージしていました。

1作目 「かつて信じた友さえ黄金に変わる」

 我慢できず1日目に投稿。自信作でスキも一番頂いています。ミダスと言う単語のフックと嘗ての友を裏切る必要があるかも知れない…と言う帰らない日々への淋しさと言うテーマをウリにしたクライムサスペンスです。

あらすじ
新聞記者として家族と満ち足りた生活を送るゴードンの元に、昔馴染みの刑事ハロルドが現れる。ハロルドは彼等が若い頃に取り組んでいた計画『ミダス』を復活させると言う。青春の名残に惹かれて心が揺らぐゴードンだが現状を優先し誘いを断る。その後ハロルドの計画の失敗が自身の生活を脅かす可能性に思い至りゴードンが友人の暗殺を企てていると他でもないハロルドの死の知らせが届くのだった。

 タイトルが大事になってくる賞なので開催前から素敵な題名をずっと考えていました。そこで目を付けたのがnetflixの「タコスのすべて」であり
「○○のすべて」って題はカッコイイな、と言う所からスタートしています。

 〇〇にミダスが入った瞬間、ブラックレインに倣って偽札の原版を出すことが決定。ギリシア神話が好きなのでそのエッセンスを取り入れられて良かったです。

 作品のテーマとしてはニンジャスレイヤーの中で稀に表れる「終わった青春」みたいなのを扱ってみたいな、と思っていたので、それを引っ張ってきました。初めの主人公たちのイメージはサークルシマナガシ。調子に乗って本物のヤクザに手をだす感じの勢いと万能感があった過去から時が経って4部初めのスーサイドみたいになっている…と言う予定でした。主人公のゴードンの名前はスタンド・バイ・ミーから借用。全編アメリカ映画をイメージしながら組み立てていました。

 と言う訳で『かつてギャングから偽札の原版を盗みだしたそれぞれに成功した男たちだが、仲間の誰かが情報を売ったらしく再びギャングに追われることになる。かつての友さえ黄金に変わる、偽札を巡ったクライムサスペンス』という雛形が出来ました。こっちの方が面白い気がする。失敗したか?

 と言うのも新聞記者と刑事がバディとなって政界の闇を追うっていう小説を別で考えてて、それが混じってしまったんですね。その作品でミダスは『王様の耳はロバの耳』のミダス王から連想して、既得権益を持つ政治家連中の汚職を警察とマスコミの連携によって摘発するシステムに変わりました。偽札の原版もミダスと呼ばれていて、ダブルミーニングになっています。本当は「ミダスとは単なる偽札を生み出す版などではない、この国にのさばる豚を蹴落とす偉大なシステムなのだよ」バーンみたいなどんでん返しの展開があるはずでした。

 しかし産み落とされたのは今作でした。偽札をいくら持っていても社会的な成功には結びつきそうになかった…と言うのもありますが、ミダスのダブルミーニングをどうしても使いたい…と引き算を躊躇ったんですね。

 投稿作においては、

>「議員のロムニーに『ミダス』を仕掛けるつもりだ、お前の力が欲しい」

と言うセリフがあります。ここは初め単に『仕事』としてミダスという名前は出していませんでした。800字内ではあくまで原版がミダスとしておいた方が収まりが良いとの判断でしたが、『ミダスのすべて』というタイトルなのに偽札ネタだけではガッカリされるかも…と思い直してフックを増やしました。「ミダスを仕掛けるって何!?」となって貰えたら幸いです。まぁ偽札騒動の濡れ衣を着させるだけかと思われた可能性は高いですが。その他色々マイナーチェンジをして試行錯誤しています。

 細かな逆噴射用のテクニックとしては、やはり飲酒と喫煙をさせています。ハロルドは直ぐに死ぬキャラですが外見イメージに少し文字数を使いました。「昼間にいらした刑事さん」が示すのがハロルドと分かって貰えるか「金属塊」が偽札の原版と分かって貰えるか不安で説明や強調をするか悩みましたが読者を舐めない方がいいですね、ちゃんと分かって貰えたみたいです。妥協したのは物語が部屋の中だけで進んでいること。パルプなら冒頭でもう車が爆発するぐらいの展開は欲しかったですね、やや重厚に近づき過ぎた。

 この続きはハロルドの葬式からスタートします。ウォッチメンのコメディアンの葬式をイメージして、ハロルド以外の昔の友人…FBIに居るケイトーやマフィアのファミリーで出世したアーサーなどが登場しハロルドの下手人探しと原版争奪戦をする流れになる予定。今はありませんが気が向いたら書くかも。

2作目 バニーだったりメイドだったりニューハーフだったり

 2本目のこの作品、記事のリンク付きで感想をtwitterに呟いて下さった方が居て、そのツイートをかの朱鷺田祐介先生にRTして頂きました。dhtlsラジオを聞いたばかりであり、この作品はサイバーパンクらしさ…ハイテック&ローライフを意識していたので大変嬉しかったです。他にも感想を頂いており大変喜んでいます。本当に皆さんありがとうございました。

https://note.com/mktbn/n/n32e9407b653b

 またこちらのピックアップで数々のパルプスリンガーの方と並んで紹介いただいております。やったね。

 さて他人の見た夢の話なんて聞きたくないとは思いますが少し聴いて下さい。読み飛ばしたかったら引用部分をそのまま飛ばしてください。

夢の中で僕は暗くネオンライトが光る遊技場に居てそこのカウンターで一服していました。そしたらそこの職員の女がフランクと言うかぞんざいに喋りかけてくるのです。世間話は好きな方なのでダラダラ雑談していて、その時は話し易い女だとしか思っていませんでした。場面が変わり遊技場の帰り道、なんとなく不完全燃焼だったのか急に風俗店に行くことを思い立ちます。それで風俗店の立ち並ぶ通りに行ったところ呼び込みの看板を持った先程の女に出会います。彼女はいかがわしいメイドリフレの職員でもあった訳です。ここで女の解像度があがり地雷メイクの完全地雷女になるのですが、さっきまではその女に1ミリも欲情を抱いていなかった僕は急に女を性の対象として見たことで滅茶苦茶興奮してしまい、金を払って彼女を抱くこととしました。しかし女は中々ベッドに行きません。何故かまずパチンコパーラーに連れていかれます。俺が渡した金でタバコを吸いながらスロットを回しているわけです。凄い勝手で調子の良い女です。でもなんか焦らされると興奮しますね。そこに女の顔馴染みらしい男が話かけてきます。ケバい女を連れ、嫌らしい笑顔を浮かべた不快な男です。そいつはどうも雑魚っぽいのですが何か調子に乗っていて、身を売って金を得ながらパチンコを打つ女のことを小馬鹿にしてきます。僕は別にそいつとは絡まなかったのですが何かムカついて女の顔を見るとちょっとバツが悪そうで今までの調子のいい笑顔はそこにありません。そこでグッと沼にはまるんですね。そして場面は切り替わり古いホテルです。もう興奮が頂点に来てるのでエレベーターに乗り込んだ瞬間からベロチューです。相手の鼻まで舐めたと記憶しています。そのまま狭い部屋に雪崩込み服を脱がすとですね、鏡に映ってるんです。女…と思っていた人の股に陰茎がぶら下がっているのが。もう手術済みかホルモン摂取してるのか萎縮して小さいものにはなっていますが…「アレッ、お前が持ってた看板ってニューハーフヘルスのやっけ!?!?!」となりましたが、思い直しました。別にいいじゃないですかニューハーフでも。俺は最高にムラムラしてますし、そのまま彼女を押し倒し…と言う所で目が醒めました。

 はい。小説を読んで貰った方には分かるかと思いますがこの夢をそのまま小説にしたのがこの作品です。改めて無茶苦茶なキッカケですね。しかし小説にする上で幾つか手を入れています。そしてそれが滅茶苦茶な難産でここで力を使い果たしたので残り2作はかなり力を抜いています。

  まずはこの小説をどう言う方向に進めるかとそれを象徴するタイトル付けです。ここでも以前から考えていたタイトル案が役に立ちました。ジャックポットという単語ってすごくカッコよくないですか?タイトルにこれを入れる事を決めた時点で小説の中での登場人物の目指す目標が決まりました。カジノの金を総取りするボーイミーツガール?で始まるクライムアクションドラマです。

 次は情景の定義でした。どうも夢の風景は映画で見た、そして自分でも行ったラスベガスが元になっているのですが、それより少し猥雑で灰暗いサイバーパンク的な情景が適していると思いました。そもそも今作で一番大事なレディはどう考えても日本人ですし、どうも彼女のイメージの源泉は大阪・日本橋でみたメイドリフレのチラシを配っているヤバいオーラを纏っている女の子にあるようでしたので場所は大阪を舞台とすることになりました。またも精神的サイバーパンク作品であるブラックレインの影響が見えます。 

 最後に夢で見た情報量を800字に収める作業です。これがえげつない。
1.遊技場でレディと話す
2.風俗街にてメイド服になったレディと出会う
3.パチンコパーラーに行く
4.ホテルにてSEX、レディが男と気づく
の4場面を描いた上に、この小説の目標であるカジノの金を狙う要素を示す必要があります。正直800字に収まるはずもありません。3はカット出来ますがそれだと味気ない。それにレディと主人公の2人しか登場人物がいないと世界が狭すぎて面白くない。4もカット可能ですしレディはそのまま女にしておいた方が素直な小説になるとも思いました。でもレディがニューハーフだってのが味噌だしインパクトだから削りたくない…そして取られた荒業が以下です。

 カジノで今月の生活費を擦り仕方なくフロアの隅でタダ酒を煽っているとバニーに絡まれた。『お前は賭け事に向かんからはよ家業継げ』『私にはカジノの金庫を奪う策がある』だの仕事もサボりくだを巻いていたが、気を遣わないので酒の相手には悪くない女だった。だが次のバイトに行くと言い女は急に帰ってしまった。
 そんな訳で俺はカジノを出てフラフラと大阪都で最低の歓楽街、違法合法の娼館が並び客引きに溢れる旧堂山町に来たのだった。金はまた親から借りるしかあるまい。

 1の場面を回想で済まして、セリフにカジノの金庫を奪う策があると入れることで目標の匂わせをしました。同時に名前のない主人公のキャラ立ても行っています。 

 それでも字数に収まらず、同じ小説を5回程初めから書き直しています。死ぬかと思った。安スーツの安岡と言うワードはお気に入りですがコイツは1度女になっていますし、大阪描写に力を入れた「カジノのある大阪第7ビルを出てネオ曽根崎通を歩き新御堂筋を曲がってネオ堂山町へ」などの文言はフルオミットされています。ただ大阪を大阪都(否決されましたね!)にしたり堂山町を旧堂山町にしたりして近未来感を匂わせています。気付いてもらえたでしょうか?パチンコパーラーも諦めてパチ屋にしましたし、コフィン娼館と言うシステム(激セマホテルに客と嬢が詰められる暗黒非合法買春システム)も名前を消しました。何より関西弁!!これはキャラ立ての為ではありません。関西弁の口語は標準語より文字数が少ないので涙ぐましい努力で生まれた字数消化テクニックです。少しイメージに合わないので字数制限がない完全版では標準語になります。ちょっと気が強く且つ自立的になり過ぎますね。もっとメンヘラ地雷になって欲しい。

 さて…この物語の続きですが…レディプレイヤーワンみたいな感じで女(仮)と男(ダメ)が出会ってカジノと言う巨大資本と戦う物語になります。ただし2人の計画は失敗して死にます。クズ2人がカジノと戦うなんて上手く行く訳ないですよね。でも計画中は2人は退廃から救われて目標に向かって突き進む訳で。失敗したけど満足です、みたいな感じで死ぬ予定です。書きたいな…でも肝心の計画をなんも考えてません。だから書けない。

3作目 狂人の介護も編集者の仕事だ!

 2作目で魂を使い果たしてラフに書いた作品。去年の大賞が魔法使いの弟子からタイトルをそのままお借りしていたのに倣って何か古典からタイトルを取りたいと思っていました…が結構難しいんですよね、タイトル借用して上手くやるのは。

 求人を捜していたら自費出版をサポートする会社が営業かつ編集となる社員を募集していて、すこし迷ったのですが自費出版をする人が狂った政治思想を持ってても相手しないといけない可能性に思い至り履歴書を出すのをやめました。ありそうやし。その妄想力をそのまま小説にしたのがこの作品です。狂人の相手をするならサンチョパンサでしょう。古典からの引用で先行きが分かりやすい。と言う訳で殺人ノワール邦画イメージ小説が生まれました。

 正直日数的にも活力的にも余力がなかったので流して書いています。初めは冒頭に留置場に居る編集者の元に会社に手配された弁護士が訪れるシーンがあったのですがオミットしました。暗い破滅の未来の匂わせですしお気に入りでしたが、どう考えても入りきらないし入るにしても字数削りの努力をもうしたくなかったので。まぁ未来はなんとなく分かるでしょう。

 さらっと書いたら800字だったのでそのまま投稿しています。それでも最後の方はかなり省略をしていて伝えたいことが伝わっていない気がします。無念。細かなテクニックとしては飯を食わせる隙がなかったので北白川先生の服飾描写に字数を割き、また吉田編集が介護経験者であることをほのめかせています。北白川先生は痩せたジジイですがイケメンです。私はカッコイイジジイが好きです。丸眼鏡にハット、シャツの上に羽織を着て、襟の上からネクタイを締めているがタイも斜めにずれている…そんな老人が鉄のステッキを振り回して人を殺すのです。僕はそれが大好きで…

 悩んだのは先生の政治思想です。高等教育を受けた文学の人をイメージしているので現代日本で左派とされる思想の人とは決めていたのですが、生々しいと読者は引くでしょうが、そこの立体感も損ないたくない。結果としては

邪馬閥だよ吉田くん」
 先生は語り始めた。
「現代社会に蔓延る邪悪には君も気付いている筈だ。不正は放置され、反面規律は強いられる…」

 としました。邪馬閥は凄く胡乱な陰謀論っぽさがあってお気に入り。邪馬台国の邪馬ですが大和に通じるので右よりさを感じます。○○会議や○○党などの案もありましたが閥にしたのはザイバツ・シャドーギルドから。音の響きが良い。その後のセリフは政治体制をソフトかつ端的に表すモノにしました。癒着とか自助とかその辺のイメージですね。書き過ぎたぐらいの方が狂人感が出ますが、字数も足りないし読者が引くのでかなり省略しています。

 狂人感で拘りがあるのは目です。字数が使えればもっと書きたかったのですが、実際に狂人と会うと目がこの世を見ていないんですね。あの目には自分がいる世界との断絶を感じます。幼少期に祖母で経験したのですがアレは本当に怖い。そんな訳で狂人を書く時には絶対目に言及しています。

 続きとしては殺人と破壊を繰り返し、ヤクザ・警察機構に追われながら2人は邪馬閥の謎と先生が如何に狂ってしまったかに迫っていきます。先生は闘病中に妻を亡くしていますが、狂った根本原因はそこではなく説けども説けども響かない民衆への絶望があります。そこを頑張るのが仕事かも知れませんが、心が折れてしまったので…また結果としては邪馬閥は実在し先生の推理自体は狂っていなかったことが明かされます。セクトは復活不可能になるまで破壊され先生は悲願の達成に歓喜し絶叫しながら絶命。吉田編集は警察に捕まりますが釈放。シャバに戻った彼はニュースで内閣解散と総選挙のニュースを知る…と言う終わり方です。多分与党は与党のままですし政治的な風向きは変わりませんが。民衆は変わらないので。北白川先生が狂った後に為した事にはどれだけの意味があったのでしょうか…オチが決まっているので真ん中は蛇足ですから書きません。

4作目 TRIGGER作画をイメージせよ!アニメチックカンフー!!

 自信作!!正直に今一番書きたいのはコレ!!伸びは悪いですしイヤグワシステムを使っているので大賞は厳しいでしょうがお気に入りです。昨年の逆噴射小説大賞の時点でカンフーを使う漫画家が同門の壮年ヤクザと戦うという小説を考えていたのですが何とも纏まらずお蔵に。そこに今年の大賞に向けたタイトル案収集で得たハンマープライスと言う単語と合わさり、アニメっぽく表現することを決めたことで、痛快カンフーアクションアニメ小説が生まれました。

 今作は一切のシーンカットなしで800字に入りました。繰り返しますが1600字を半分にする作業は2度としたくなかったので。時間も無かったし。最後のシーンはレストランでマフィアに絡まれた時のジョセフをイメージ。巨漢をやっつけると強さが分かる。まぁジョセフはガタイデカいですが…

 細かいところも何もないくらいストレートな作品です。センセイの遺品が龍の瞳と言うストレートさ。拘ってもしょうがないですからね。拘ったのはキャラクターです。

ヤス…分かり易いあほの下っ端。愛嬌を感じて貰えたら。
タカ…ちょっと偉い下っ端。頭も回そうとするタイプ。平凡なので視点役に。
敖竜会…ヤクザ組織。中華街の用心棒や港での交易をシノギとする。灰崎龍吾が実質のトップで彼が育てた組織。「敖」の字は四海竜王から。中国的な竜の香りを感じてもらえたら。
灰崎龍吾…同じヤクザ側だがカタカナじゃないネームドキャラ。寡黙で動かざること山の如しってキャラ。武闘派でカンフーの達人。龍をモチーフにしており物事を俯瞰して視るタイプ。イメージカラーはで清濁併せ吞む感じ。ロージェノムをイメージしてます。根本に諦観がある。
白瀬直虎…無頼の漫画家。まだ若い。カンフーを使う。cv松山ケンイチをイメージしてます。オークション会場で強奪する気満々の向こう見ず。イメージカラーは。純白でまっすぐ。穴倉で満足しないしアンチスパイラルから逃げて諦めないし螺旋力が起こす破滅から目を背けないしバーニッシュを犠牲にしない。
尾白編集…背が低く巨乳の新米漫画編集者。TRIGGER作画をイメージしたら生えてきた満艦飾マコ。主人公が一人だと寂しいし、岸辺露伴のことを考えると傍には編集者が居たので。主人公チームなのを分かりやすくする為に名前に白を入れました。スズメバチの黄色メソッド。

兎に角TRIGGERを意識してます。イメージカラー黒はオークションをやってるヤクザで何名かネームドが出る予定。キャラがオークションを巡ってキャラがガンガンぶつかります。お楽しみに!!

最後に

 ここまで読んで頂き(読んでくれた人が居たら!)ありがとうございました。自分がどのようなことを考えて小説を書いているか知って欲しくて長々と書いてしまいました。改めて製作過程を書きだすと反省もいっぱい出てきますね。今年のエントリー作4作品はどれも心血を注いだ作品なので、大賞を手にしたいのは勿論ですが皆さんに読んでもらいたいです。ツイートしたりピックアップして多くの人の目に僕の小説を届けていただけたら…(サポートとオススメもくれたら…)

 と言うか既に感想・スキ・ピックアップをしてくださった方!!何度も繰り返しますが本当にありがとうございました!!どれも凄く嬉しかったです!!

2020 11/03 深夜 ハセガワ


付録 参考資料

大前提

必読。ここで触れられたルールは必ずしも守らなくてはいけない訳ではないが審査員は逆噴射聡一郎先生なので媚びた方が大賞に近付くのは明らか。尚私は今回かなり守れていない。

総合  

傾向と対策を練ることが大事。第一回も参考にした。

本編の内容はアロハ天狗先生並の才覚が無いと参考にならない。オーディオコメンタリーでは1つの作品を書き上げた男が如何に思案していたかの足跡を感じることが出来るので、アロハ天狗先生ほどの才能でもこれ程の背景意図を練って書いていると言うことが分かる。これまで色々頭で考えて書くのは腰抜けであり、しんの作家は心で書くのだ!と考えていたが、それが全くの傲慢であると言う事にこれを読んで気付いた。作品を作り上げるのは思考である。改めて言うが本編は参考にならない。驚異的なバランス感覚が必要。

メシを食う描写の大切さを教えてくれました。

1作目参考資料リスト

ブラック・レイン、スタンド・バイ・ミー、ニンジャスレイヤーよりサークルシマナガシ、WAR(冒頭が書斎から始まる)、ウォッチメン

2作目

夢、なんばのメイドリフレの人、大学の女の子、中高同級生の中性的な顔の男の子、私、ブラック・レイン、ニューロマンサー、ニンジャスレイヤーよりアイアンアトラスシリーズ、オーシャンズ11、大阪駅周辺、ラスベガス、都構想

3作目

日本で一番悪い奴ら(カットされた冒頭の留置所シーン)、帽子男先生(アイコンが北白川先生のイメージ)、京都大学(地名を人名に使っています)、ニンジャスレイヤーよりヤクザ天狗、祖母、幻冬舎メディアコンサルティング(編集の仕事について着想)、講談社(社名)、アマゾネス☆ポケット(編集者のイメージ)、表三郎先生(左派おじいちゃんのイメージ)

4作目

ニンジャスレイヤーよりバトルクエスト・クレンチ・ユア・フィスト、スズメバチの黄色、兵庫県神戸市、グレンラガン(ロージェノム)、キルラキル(満艦飾マコ)、プロメア(ガロ)、ハンターハンター(マフィアが集まるオークション会場というアイデア)、アイドルマスターシンデレラガールズ(龍崎薫のせんせぇ!と言う呼び方。可愛い)、カンフー映画、岸辺露伴は動かない(漫画家が主人公)、迫先生(武闘派漫画家のお一人として)、ジョジョの奇妙な冒険第二部(マフィア撃退シーン)、宇崎ちゃんは遊びたい(未読。背が低くておっぱいが大っきい女の子と言うアイデア)







 




 

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