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『D2C』を読んで、コンテンツの重要性を再認識した。

今さらながら、D2Cを読みました。

『D2C 「世界観」と「テクノロジー」で勝つブランド戦略』です。

とにかく世界観ということに重きを置いて説明している点が、

非常に印象的であり、勉強になりました。

今後、この「世界観」っていうものがますます注目されそうですね。

D2Cの定義とは

D2Cって、意外と、語り手によって定義が違ったりするのですが、

そのあたりはしっかり定義されていました。

いくつか、ピックアップします。

①デジタルネイティブが出発点

②ターゲットは、ミレニアム世代以下

③もちろん、顧客と直接取引

④顧客は仲間であり、コミュニティが大切

世界観を表現する枠は、有限ではなく、無限なり

これまでの大規模ブランドの広告戦略とはことなり、

SNSやコミュニティを主戦場とするD2Cブランドでは、

制約がなくなります。

例えば、CMをたれ流すのではなく、

いくらでも新しい発信を続けて、

世界観をアピールしていけます。

以下は、引用です。Away創業者の言葉。

Awayにおいて、いいプロダクトと悪いプロダクトを分かつものは感情だと思っている。そして、何よりコンテクストが重要だ

プロダクトはメディア化し、コンテンツ化する

ブランドがメディア化する。

これは非常に重要な考えだと感じました。

ユニクロも、「POPEYE」の元編集長を執行役員に迎えています。

さらに「LEON」や「OCEANS」の編集者も参画しているとのこと。

この狙いも、ブランドのメディア化があってのこと、

と筆者は書いています。

さらに、ブランドがメディア化するときに、

プロダクトすらコンテンツ化する、というのは、

なるほど、と感じました。

以下、引用。コスメを扱うGlossierのCEOの言葉。

Glossierはコンテンツ企業です。プロダクトですら、コンテンツの一部と考えています。

バズはD2Cには不要

エバンジェリストにブランド価値を何度も発信してもらうことは、バズを作ることとは全く違う

ああ、確かにそうだなと思いました。

バズは一瞬で消えて無くなる。

それに対して、D2Cが目指すのは、

継続的なコミュニケーションです。

そして、その会話を生み出すために、

D2Cでは意図的に、広告を介すのをやめることがあります。

広告を捨て、顧客とブランドの壁を壊す

どの業界であろうと、NikeやP&G、トヨタ、コカコーラのような大きな消費者ブランドは、本当の意味でB2C企業だったことはなかった。

どういうことかいうと、

常に、広告代理店を通して、メッセージを発信していたということです。

だから、D2Cでは広告プロモーションという手法はとらず、

直接的なコミュニケーションに力をいれます。

そして、直接的な取引を重要視します。

それは、顧客データを活用するデジタル戦略の意図もあります。

まとめ

D2Cは思わず語りたくなるストーリーを顧客に届け、

ある意味では、プロダクト以上に世界観を大事にする。

だから、ブランドは世界観を伝えるためのメディアであり、

プロダクトはコンテンツになります。

世界観をどう打ち出すか。

そのコンテンツを生み出せる人の価値があがっている。

雑誌が斜陽と呼ばれる中で、やはり編集者やメディアを生み出す人の手腕は形を変えて、

世界に求められるといいうことなのでしょうか。

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