Shinichi Komeda | 米田 真一 @ 富士通にてマーケティング変革

マイクロソフト→オートメーション・エニウェア (RPA)→富士通でマーケティング変革に…

Shinichi Komeda | 米田 真一 @ 富士通にてマーケティング変革

マイクロソフト→オートメーション・エニウェア (RPA)→富士通でマーケティング変革に従事中。製品開発と大企業でも使えるB2Bマーケティングの最新動向やリアルな現場の情報をお伝えします。 ※発言は個人の見解であり、過去及び現在所属する企業の正式見解ではありません。

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日本企業に転職して考えたこと、そして私のパーパス

私は過去20数年間、アメリカベースの外資系企業であるマイクロソフトやオートメーション・エニウェアに勤めていましたが、今年の5月から、日本の大手IT企業である富士通に転職しました。なぜ20年以上も外資系企業で働いていて日本企業に入ろうと思ったかというと、ご縁もあったのですが、いままで顧客として接してきた日本企業の内部に入って日本企業の内側から日本を眺めてみることに興味があったからです。 40代にもなると、社会人のキャリアの中で、自分が仕事をする意味 ― 自分は何のために仕事を

    • 協業関係者にプロ扱いしてもらうためのコミュニケーション法

      読者の皆様が組織内の関係者、もしくは社外のパートナーと組んで大きなプロジェクトを動かそうという場合に「なんかいつも自分の立場が弱くなってしまう」「一人前扱いされない」「自分の価値が出せていない」と感じることはありませんか?他方、周りを見てみると、同じようなことをうまく要領よくこなしてプロとして信頼を得ている人もいる、となったときに、「自分とその人は何が違うのか?」と考えさせられてしまうことがあるかもしれません。 この記事では、そのような状況の時にどういった視点で自分を見直せ

      • 日本の社会に足りない労いの言葉

        こんにちは! 米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。 最近、ニュースを見ていて2つ気になることがありました。企業や自治体の長のやり取りです。日本の組織に共通する課題を感じるとともに、自分も人ごとではなく気をつける必要があると改めて思いました。 東海道新幹線の事故復旧に対する愛知県知事の言葉7月22日の早朝、保守車両同士の事故が原因で東海道新幹線が始発から運休し、名古屋駅と浜松駅間は終日上下線とも運休となりました。翌日から復旧したものの夏休み開始直後の乗客約25

        • 部下のプロデュースは上司の役目

          「うちの部門の〇〇さんはなかなか期待する成果を出してくれない」「✕✕さんはなかなか成長しない」など、部下についての悩みを持つ部門長の方も多いのではないかと思います。私も管理職になってから常にこの悩みは抱えています。 部門内では成績優秀者とそうでない人が固定化してしまう場合もあります。そんな時、「いろいろ指導したけれど部下が伸びないのは部下のやる気や能力のせいだ」と決めつけてしまっては、上司の役割の半分しか果たしていないことになります。この記事では、そのような悩ましい状況でど

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          ITツールの発達で管理職はなくせるのか?

          インターネットと繋がったパソコンや携帯・スマホといったITツールが仕事場に導入され始めてから四半世紀が経ち、それまで人手と時間が掛かっていた情報伝達・収集・分析業務が飛躍的に効率化されるようになりました。そしてこれに伴い組織マネジメントのやり方や人員配置、さらには管理職の数や階層、役割まで変化してきました。 多くの企業・団体でこのような変化が進むと同時に、最先端の組織では「ティール組織」と呼ばれる階層型ではないフラットで管理職不在の自立型チームを構成する事例も出てきました。

          セールス・プレイブックでB2Bエンタープライズ営業力を最大化

          「マーケティング」という単語や役割が持つ意味は、会社によって異なるということを昔の記事で書きました。マーケティング部門は自らの仕事の成果を、営業チームと密に連携して営業と地続きのKPIを常に共有しつつ、営業チームにもデータドリブンマーケティングに沿った動き方をしてもらうように働きかける弛まぬ努力が必要であり、また、それ以外のマーケティング施策での期待値設定についても続きの記事で書きました。 ただしこの仕組みを回そうとしたときに、理論的には「言うが易し」で実際には営業との連携

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          先端技術を広く訴求する際に気をつけるべきこと

          先端技術を持っている企業が、そのメリットを一般のお客様向けにアピールする際に、ついつい「技術の詳細な説明をしてしまう」「技術の最新情報をふんだんに入れた内容にしてしまう」ということをやっていませんか?その道の専門家に話すならそれで正しいのですが、そうでない人たちにアピールするにはどう話せばいいのか?今回はそれを見ていきましょう。 まず肝に銘じておかなければならないのは、専門家でない人々は、あなたの技術的に詳しい話や正確な話を聞くことには興味がないということです。少しは興味を

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          ユニーク・セリング・プロポジション (USP) に関する誤解

          こんにちは、米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。皆様は、USPという言葉を聞いたことがあるでしょうか? 新しい商品・サービスの販売計画を立てる際に、USPの検討をすることが多いです。この記事では、USPを検討する際に、特に現代におけるB2B領域で正しく作成・活用するために気を付けるべき点に触れながら、その概要について触れていきます。 USPとは?USPとは、「Unique Selling Point」或いは「Unique Selling Proposition

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          ソートリーダーシップ (Thought Leadership) マーケティングとは!?

          こんにちは、米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。今回は、日本ではまだあまり一般的になっていなく、個人的に満足が行く日本語の説明が見つけられなかった「ソートリーダーシップ (Thought Leadership)」によるマーケティング手法について、実際に実施してみての話も踏まえて解説します。 ソートリーダーシップ (Thought Leadership)とはインターネット世界の拡大と共に、世界ではだんだん注目度が増しているコンテンツマーケティングの一分野として「

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          生成AIがあれば専門家はいらなくなるのか?ロジックツリー生成に使ってみると...

          マーケティングの勉強をするときに基礎として習うのが「ロジカル・シンキング」の手法です。ロジカル・シンキングは言うまでもなく、事象を論理的に捉え、問題解決能力の向上、意思決定の質の向上、議論の質を高めて説得力を向上させることなどに役立ちます。そして生活に浸透しつつある生成AIもロジカル・シンキングを行う際のツールとして活用することができます。この記事では、ロジカル・シンキングを使ったプロセスに生成AIがどの程度使えるのかを実際の例を見ながら見てみたいと思います。 事業計画の作

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          「スーパーアマチュア」目線を大切にしよう

          こんにちは、米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。最近、アップルがEVプロジェクト断念との報道があり、驚きました。エンジン車から電気自動車へのシフトが簡単に進むわけではないことを匂わせる出来事で、業界の変革は一筋縄ではいかないことを改めて認識しました。ただし、このようなことは、なんらかの変革に関わっている読者の皆様の身の回りでも大なり小なり発生していることと思います。この記事では、変革の際に大切にすべき目線について考えてみます。 「新結合」を作り出すのに必要なこ

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          全社統一CRMの運用後に現場で出てくる実践的課題と解決策

          こんにちは、米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。今回は、比較的大きな組織で全社統一のマーケティングオートメーション (MA) やCRMを導入して運用を開始した際に、営業部とマーケティング部の間でよく発生する課題とその解決策について書きます。私も、現職、前職、前々職で、ビジネス側のMAやCRMの運用に携わってきましたが、割と共通で出てくる課題があります。これらのことを予め想定して先手先手で次のフェーズに移っていくことで、MAやCRMの運用を着実なものにして効果を出

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          「人間レベル」とは何か、を明らかにすることが人工知能研究の究極のゴール

          2022年、2023年と、人間の創造的な仕事を支援してくれる生成AIがかなり身近になってきました。2024年も引き続きAIは大きな進化を遂げてより多くの人に色々な形で使われるようになっていくことが予想されますが、その時に常に課題になるのが、AIが人間のようにきちんと仕事をしてくれるのか、ということです。でも、「人間のように」っていったい何のことでしょう?今回はこの「人間のように」について考えてみましょう。 ヒトは人による仕事とAIによる仕事を見分けられる?年明けにこのような

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          どうなる2024年?

          こんにちは、米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。いよいよ2024年が始まりますね。2023年は約3年に渡って世界中に大きな影響を与えた新型 コロナ 禍が明け、みんなマスクを外して元の生活に戻ろうとしたら、人々の思想や嗜好、社会情勢や働き方など完全には元に戻らないものも多くありました。2024年は皆さんはどのような年になると思いますか?私も、勝手に想像してみることにしました。 ポストコロナ2年目2023年は新型 コロナ 禍が完全に明ける最初の年となりました。20

          マーケティングプロモーション部門は製品やサービスの理解とフィードバックを意識せよ

          こんにちは、米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。私も社内の事業部門や別会社の人々と話す機会が結構ありますが、どこの会社でもマーケティング部門に不満を持っているケースがあるようです。他の部門はマーケティング部門にどのような不満を持っているのか、そしてそれはどう改善できるのか、この記事では私が聞いた話と考察をもとに見ていきたいと思います。 マーケティング部隊に不満が持たれているケースある一定以上の規模の企業には、「マーケティング部門」に相当する部門があることが多い

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          生成AIを使わない企業の言い訳とあるべき活用方法に関する考察

          こんにちは、米田 @ 富士通にてマーケティング変革実行中です。ChatGPTをはじめとする生成AIが世の中で一般的に聞かれるようになってから約1年が過ぎました。ニュースでも引き続き連日のように生成AIの話題が放送され、一般の人々の知名度も高い状況ですが、日本企業が仕事で活用しているかどうかというと、また話は別の様です。この記事では、生成AIを活用していない企業の状況と理由、そしてあるべき状況について技術の詳細に踏み込まない視点から考察します。 ChatGPTの話題と裏腹に企

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