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【Manila, Philippines→Hanoi, Vietnam】その日の夜に、僕はハノイに立っていた。(ⅱ)

チャイナタウンを抜け、やはり騙されたことに対して「ぐうぅうぅ」となっていたので、やけになってひたすら歩くことにした。

次の目的地は「Gregorio Araneta Avenue」で、この道は大変にぎわっていると英語学校の先生が教えてくれた。

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「電車で行けるっ!」

と考えた。電車であれば、パッと行けるだろうと考えていた。

最寄り駅に着いたのが、午後5時15分ごろ。カウンターに行くと、次の電車時刻は5時37分とある。

そしてふと横を見ると、50人くらいが列を作っていた。

「なんじゃこりゃー!!」

と思いつつ、キップを買い(15ペソ)、列に並ぶ。

開いた口が塞がらなかった。

そして、時間になると順番に電車へと人を流していく。前にいる人があまりにも多いせいで、自分がこの時間の電車に乗れるのかどうかも不安になってきた。

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無事に乗れた・・・。

走っている間、「ピッピー」と音が鳴り続けるこの電車は大丈夫なのだろうかと考えながら、4駅分の30分間、立ち続けた。

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出口を出て、ひたすら目的地を目指すが想像以上に遠い。時計をチラチラ見ながらだったが、「Gregorio Araneta Avenue」に着いたところで、見ただけで引き返すことにした。飛行機に間に合わなくなると思ったからだ。

空港まで15km。グーグルマップで見ても、とても遠く見えた。

この時点で午後6時。フライト時間は10時なので、8時には空港でチェックインしておきたい! 電車のスピード感と、列車駅から空港までの距離を考えると、7時ごろには電車に乗っておきたい。

急いで引き返す。途中、なぜだか変な余裕からミニストップに寄る。ソフトクリームとジュースを買い、外に出ると土砂降りだったーー。

「ああっー!!」と漏れた。

すぐさまコンビニ前にいたトライシクルを捕まえ、元来た駅までと伝える。この時点で6時。駅に着いてキップを買おうとすると、次の時刻は7時35分とある。

「ん? 何かの間違いだろう」と思い、尋ねてみる。すると、7時35分発で間違いないという。次の電車は一時間後だと。

「あかん! 間に合わん!」

と引き返して、早歩きで大通りに出る。

マニラのタクシーは危ないと、ずっと言われてきたので避けていたが、乗ることにした。・・・けれども全然来ない。

10分ほど経ってようやく一台が止まり、「どこまで?」と問われる。

「第3ターミナルまで」と答える。

「第3ターミナル?!」

驚いたのは向こうだった。とりあえず「乗れ」と言い、すぐさま「ハウマッチ?(いくらにする?)」か聞いてきた。

ぼくは「そこまでだと、いくら?」と聞く。交渉の末、600ペソで落ち着く。

「ちょっと高いな」と思いながらも、運転手は大きい声で「おれはスカイウェーを行くからな!」と、おそらく高速道路のような道を走るから、その金額が妥当だ! と息巻く。

***

到着は、7時15分ごろ。思ったよりめちゃくちゃ早く着いたな、と同時にとりあえず間に合ったと安堵した。


そうして、その日の夜にぼくはベトナム・ハノイに到着していた。

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