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【Manila, Philippines→Hanoi, Vietnam】その日の夜に、僕はハノイに立っていた。(ⅰ)

「ニノイ・アキノ国際空港」第3ターミナルに着いたのは、午前4時だった。フライト時間は同日の午後10時なので、今日はマニラ観光の予定を組んでいた。空港内施設で少しの仮眠を取り、マニラ市内へ繰り出した。

まずは、事前に聞いていた「Intramuros(イントラムロス)」へ向かうことにした。イントラムロスはエリアの名前であり、スペイン時代の名残の要塞なのだそう(イントラムロスについては、こちらで詳しくまとめた)。

バスから降り、目的地を目指して歩いていると、先に「Rizar Park」(Luneta Park)と隣にある「National Museum of the Philippines(フィリピン国立博物館」に着いたので見ていくことにした。

フィリピンの国民的英雄と呼ばれる「ホセ・リサール」像が、ものすごい大きさで立っていた。

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フィリピン国立博物館はフリーで入ることができ、冷房も効いていて、とても快適だった。


気温は22度。とても暑かった。イントラムロスへ向かっていると、

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「Kalesa(カレーサ)」と呼ばれる馬車みたいな乗り物の乗り手が、「どこへいくんだ?」と尋ねてきた。

すかさず「イントラムロスだ」と答える。さらに「歩いていくからイラナイ」と付け加えると、おっちゃんは最初50ペソ(約115円)だったのが、「twenty、20」と言ってることが変わっていた。

そうなると、「あれっ、それは安いじゃん」と、了承することに。


そもそもこの時点で間違っていた! 要らないなら断固として断れば良いのである!


ぼくはイントラムロスまで行ってくれるものだと思っていたら、カートに乗り写真を撮ってもらい、20ペソ(約45円)が消えた。

「えっ! えっ!」とわめいていると、(イントラムロスまで)行くのには「追加で200ペソ(約450円)だ!」と、おっちゃんはのたまう。

「それなら、要らない」と振り切った。それから、10分ほど歩くとイントラムロスの入口部分が見えてきた。

ここで!! またもや言い寄ってくる影が!

今まで見たことがなかったが、自転車にカートが付いた乗り物だった。運転手が、イントラムロスの案内で300ペソ(約675円)だと言う。

もうこの手のことにはお腹いっぱいだったので、「要らない」と突っぱねて歩き続けた。

・・・が、最後の一台だけはひたすら追っかけてくる。しかも、どんどん叫んでいる値段が下がってくる。最終的には「200でどうだ? 200でどうだ?」とひたすら懇願するかのようだった。

またもや、「200だったら・・・」とその交渉に乗ることにした。


そもそもこの時点で間違っているのである! 要らないなら断固として断ればいいのだ!


だけれど、乗り出すと思っていたよりもイントラムロスのエリア内は広く、見るポイントがたくさんあった。

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イントラムロスは、牢獄としても使用されていたようで、その様子や実際の地下牢なども見学できた。

他にも、大学や高校などの教育機関がものすごく多く立地していたり、有名な教会が点々としていたりと回っていて、とてもおもしろかった。

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その一つが、「Manila Cathedral(マニラ大聖堂)」だった。訪れた時にちょうど結婚式が行われており、新婦の登場の瞬間を見ることができた


運転手のおっちゃんに乗り物について尋ねると、「Pedi Cab」と言うらしい(ペダル付きだから)。原付のカート付きである「Tricycle(トライシクル)」もあるが、イントラムロス内は環境保全のため、トライシクルは走らないのだそう。見ると、電動の小型バスのようなものも走っていた(その割には、乗用車がけっこう走っているなーと思ったのだが・・・)。

時間をかけて回ったので、おっちゃんといろいろな話をした。聞くと、おっちゃん家は奥さんと子ども7人の家族だそう! さらに、末っ子は生後3カ月だという。

「おいおい・・・家計の方は大丈夫なのだろうか?」と、今日初めて会ったばかりの人間だが、少し心配してしまった(余計なお世話である笑)。


そして!!

最後は、チャイナタウンの入口付近だった。

料金の段になって、「2時間走ったから900(約2,000円)な!」と言ってきた。

「は? ん? なんで?」となった・・・。


そして、これまたぼくの確認不足なのだが、よくよくおっちゃんが持っていた料金表を見てみると「30分 350ペソ(約800円)」となっている(この350ペソの部分を200ペソにするという意味だったようだ)。

「おい! まじかよー! 900って高いな! おい!」

と思いながらも1000ペソ(約2,300円)を渡すと、お釣りがないと言う。さらには、わざわざ自分の小銭入れを開いて見せて、何も入っていないことまで主張してくる。


「もう、いいよ」と、あきらめて手を振り、別れた。チャイナタウンに向かって歩きながら冷静に考えると、

「いや、待てよ。30分 200ペソで、2時間だったら800(約1,800円)じゃん!!!」

こんなことにも気づかないで、900ペソと言われて1000ペソ渡して、そのまま持っていかれる。完全なるというか、しっかり騙されている!


ふぅーっと息をついて、「あのお金がおっちゃんのビール代じゃなくて、子どもたちに使われていくのであれば・・・」と、勝手に良いように考えることにして、お腹の中から、ぐーっと盛り上がってくるものを抑えた。

今日、良かったことは教会を2つ見にいって、そのどちらも結婚式が行われているのを見れたことだなと、ふと振り返った。

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