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『ピーター・グリーナウェイの枕草子』(1996)【海外映画の中の“日本”】

「肉体という書物」

日本語、広東語、英語、フランス語が交錯する、
トンデモ日本ボディカリグラフィBL劇場。

父(緒形拳)の性癖を受け継ぎ、肉体書道フェチとして
成長した主人公・清原諾子(ヴィヴィアン・ウー)。
自らの性癖を満たす存在を求め、男を渡り歩く。

だが父は、生活苦から出版社社長の慰み者となり、
遂に出会った性癖適合者のユアン・マクレガーも、
実は社長の愛人だった…。☆

―――そうか!『枕草子』「枕」とは、すなわち
書物の如く文字文章を書き綴った「抱き枕」
意味していたのか…。知らなかった(笑)

諾子から社長の元へ、次々と送り込まれる刺客…
というか、ボデイメッセンジャー
なんか江戸川乱歩とかあの辺の、ミステリアスで
倒錯的な世界。

まさか清少納言も、自分の作品が1000年後に
こんなオティヌティヌがいっぱい登場する作風で
映像化されるとは思わなかっただろう。☆(笑)


あと、文学と性癖に理解の無い夫が、アーチェリーで
飛び出し坊やを撃ちまくるのが謎で良かった(笑)

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