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『眠狂四郎 多情剣』(1966)【忍者映画】

独特の「間」が特徴的な、眠気を誘う演出(笑)が随所に散見。

眠気といえば、眠狂四郎の代名詞である円月殺法
おそらく皆が疑問に思っている事が、劇中で解説される。

今回対峙した相手は、円月殺法が「一種の催眠術」である事を見破り、
神経を麻痺させないために、クチを噛みしめてこれを逃れる。

しかし、そこまでだった。
攻撃に転じる事もままならず膠着状態となってしまい、
「これでは勝負にならん」
と狂四郎は刀を納める。

他のシリーズでも、円月殺法に
「斬り込まず、待つ」
という策をとる敵は居たが、やはり決着はつかず仕舞いだった。

「“殺法”と名付けてはいるが、俺のそれは殺人剣では無い。
斬らねば斬られるから、斬るまでの事。
相手が斬り付けなければ、いつまでも待っている…!」

つまり、あくまで防御に徹した剣
まさに、狂四郎のニヒリズムや人間性を象徴している剣だね。

もうひとつの策として、
「狂四郎の動きに合わせる」
という攻略法。
『無頼剣』で天知茂が見せた「円月殺法 vs 円月殺法」の様に、
攻撃に転じて勝負に出る剣。

今回の中谷一郎が見せたのは、
「鏡の様に動きを真似る」
という攻略法。
果たして、勝負の行方は如何に…?☆

少女を身受けしたり、悪党から命懸けで救出したり、
何時に無く優しい一面を見せる狂四郎に萌えですぞ。♪

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