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『ザ・ミカド』(1939)【海外映画の中の“日本”】

凄いモノを観てしまった。☆(笑)
この卓越したセンス!このワンダーな世界観

その後の世界中の著名作品多大な影響を与えた
というのも、大いにうなずける。


“日本風”の登場人物が織り成すドタバタコメディ。
1885年作のイギリス製オペレッタを映画化。

19世紀後半から欧州で起こった日本ブーム
波に乗った形で生まれた歌劇。
後の『蝶々夫人』もそうだね。

…よく、“トンデモ日本”とか“デタラメ日本”とか言われ
苦笑されてる、洋画の日本描写

―――だが!そんなものは、この作品の足元にすら
到底遥か遠く及ばない。☆


『47RONIN』を、さらに数倍増しで振り切った華やかさ。
日本風というより、琉球風に近いかな。
…いや、コレはもはや、スペースオペラの世界!(笑)

実はコレ、日本を題材としたものでは無く、当時の英国で
自国政府を痛烈に風刺するためのカムフラージュとして、
遠い異国風の描写が利用されたという背景だそうな。

「JAPAN」という名の“架空の国”で繰り広げられる、
悲喜交々のファンタジーというワケだね。

しかし、国王であるミカドの登場シーンには、
“日本初の軍歌”と言われる
『宮さん宮さん』が大合唱される。


作品を観た当時の日本人からは、多数の批判が殺到
いや、当然といえば当然か。(笑)

しかし、その芸術性が高く評価されたのも事実で、
日本でも今日まで数多く公演されている。

コレは、このままのカタチで未来永劫、
後世に残すべき優れた演劇であると断言致します!

こんなにも素晴らしく楽しく皆がハッピーになれる物語。
もはや、世界の宝と言っても良いでしょう。♪


【その他の特筆点】
▼やっぱりドラ(笑)
▼謎の青い怪獣
▼皆の持ってる扇子、やっぱりデカ過ぎ

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