『東京上空三十秒』(1944)【海外映画の中の“日本”】
1944年当時の作品。つまり、バリバリのプロパガンダ。☆
1942年、ドーリットル空襲。
アメリカ陸軍の爆撃機を、海軍の空母に載せ、
東京を空襲後、そのまま中国本土へ渡って帰還、
という作戦。
空母を発進して日本本土に着いたB-25を、
海岸線でフジヤマがお出迎え。
東京に見えない東京市街を、超低空飛行で爆撃開始。
特撮はチカラが入ってるけど、描写としては実にアッサリ。
この空襲で犠牲となった罪無き東京市民の事には
もちろん一切触れておらず。
アメリカと中国が、共通の敵を前にガッチリと手を組み、称え合う。☆
不時着で負傷したアメリカ兵を懸命に看病した中国医師。
「このお礼は必ず…!」
「もう頂いております。日本を爆撃してくれました!」
中国の子供達が集まり、アメリカ国家を合唱。
涙を滲ませながら聴き入るアメリカ兵。
…その他諸々、我々をう~むと唸らせてくれる描写が
盛り沢山。☆
この頃はもう戦勝ムードだったためか、
全体として殺伐とした緊張感は薄めで、
アメリカ兵の人間ドラマがメイン。
余裕が感じられる。
同題材の『パール・ハーバー』も観てみる必要がありそう。
(←観た。)
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