『The 8th Samurai』(2009)【海外映画の中の“日本”】
あの『七人の侍』が、実は当初『八人の侍』だった!?
一体なぜ、“八人”から“七人”へと変更になったのか?
役を降ろされた、幻の“八人目の侍”とは…?☆
映画『八人の侍』の撮影初日当日、
唐突に無茶振りをカマす、黒澤っぽい監督。
「夢を見た…!」
昨夜見たその「夢」で、監督を囲む八本の樹のうち一本が
監督めがけて倒れて来たそうな。
「侍は“八人”じゃダメだ!“七人”にしよう!!」
「―――はぁ?何言ってんスか!?
『七人の侍』じゃ、映画にならないでしょ!!」
←←そうなのか??(笑)
「…で、誰をクビにするんスか…?」
「夢によれば、向こうからやって来るはずだ」
その場に駆け込んで来たのは、今回の“八人の侍”役に
一世一代、人生の大勝負を掛けていた主人公、
尾崎英二郎であった…。☆
そう!『硫黄島からの手紙』『ヤクザプリンセス』の、
我らが尾崎英二郎だ。☆
『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』で演じた侍、
マサオ・クメは熱かったぞ。♪
亡き母をイマジナリーフレンドに励んで来た英二郎。
この二人の対話内容こそが、物語の主軸。
何をやっても自己不振や不運で中途半端に終わった
己の人生を、今度こそ変えてみせるぜ!
だが、またしても運命のいたずらに翻弄される
英二郎であった…。
無情にも片付けられる、八個目の椅子。
侍に扮し、刀を抜き払い、黒澤っぽい監督の背後へと
にじり寄る英二郎!
…殺るのか?殺ってしまうのか…!?☆
アメリカのジャスティン・アンブロシーノ監督が
アメリカン・フィルム・インスティテュートでの卒業論文
として製作した、全編日本語のモノクロ作品。
本作は、LAショーツフェストの最優秀賞をはじめ、
米国内外の映画祭で7つの賞を受賞している。
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