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ネガティブ・ケイパビリティ〜「答えをすぐに出せない」ことも立派な能力だ

ネガティヴ・ケイパビリティ

皆さんは、今注目されている「ネガティヴ・ケイパビリティ」という言葉を知っていますか?

これは、次のような能力をさす言葉らしいです。

「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」
「性急に照明や理由を求めずに、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる能力」

なんだか難しく感じますが、簡単にいうと、

「答えを決められない」というモヤモヤした状態に耐える力のことみたいです。

この言葉をはじめて聞いた時、「答えをすぐに出せない」ことも能力って呼んでいいんだなと、かなり衝撃を受けました。

答えのない時代にこそ必要な力

一般的には、問題をすぐに解決し、物事に白黒をさっさとつけられる人は「決断力がある」といって褒められることが多いですよね。

逆に物事を中々決められないことは、「決断力がない」「優柔不断」というふうに言われてしまうことが多いと思います。

僕もどちらかというと優柔不断なので、すぐに答えを出すことが苦手です。そんな自分をなさけなく思うこともあります。

でも、この答えをすぐに出さない「ネガティブ・ケイパビリティ」という能力は、今の時代にとても大事な力なんじゃないかと思うんです。

だって今僕らが生きる社会って、簡単に解決できて、白黒ハッキリつけられることの方が圧倒的に少なくないですか?

今の新型コロナウイルスの問題もそうだし、気候変動の問題もそう。

いろいろな意見の人がいる中で、「こっちが正解だ!」とすぐに決めてしまうことは、むしろ危険なことだと思います。

また、これまでは人生の生き方についても、何となく「正解」とされるようなものがありました。

良い大学に行って、良い会社に入って、定年まで働いて、年金をもらいながら余生を過ごす、というような皆がイメージできた「正解」。

しかし、人生100年時代といわれる現在は、皆に共通した「正解」といえるものもなくなってしまいました。

そんな正しい答えがなくなってしまった時代だからこそ、すぐに答えをださずに粘り強く物事と向き合う力、「ネガティブ・ケイパビリティ」の能力が必要なのではないかと思います。

粘り強く考える

人間の脳は、物事がはっきりしていない状態が苦手です。だから、目の前に解決が困難な問題が現れると、とりあえずの「正解」をつくって、自分を納得させようとするそうです。

そんな時は、「ネガティブ・ケイパビリティ」のことを思い出して、すぐに答えをださずに、粘り強く考える力を鍛えることを意識してみてください。

参考文献


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