【島×仕事】ワーケーション@喜界島 ミニマルな暮らしが実践出来る島(後編)
ワーケーションとは、ワーク「仕事」とバケーション「休暇」を掛け合わせた造語で、仕事をしながら休暇を取ったり、休暇を過ごしながら仕事をしたりする、いいとこ取りな働き方です。
「前編」では、ワーケーションに至った経緯や、ワーケーションの条件、島ぐらしの基盤についてまとめましたが、「後編」では島暮らしを通して変化した価値観についてまとめていきたいと思います。
離島で自炊するの最高すぎる!
基本的には自炊をするタイプですが、時間がなかったり、面倒くさかったりすると外食やコンビニに頼りがちでした。しかし、喜界島では都会の暮らしをそのまま持ってくるようなことはお察しの通り難しいです。
市街地まで車で15分も(15分しか?)かかるし、更には島のスーパーのお惣菜はお昼にはほぼ残っていないという、「仕事帰りにお惣菜買って帰ろう〜!」が出来ないときもしばしば。喜界島は、農業や土木など外でお仕事をされている方が多いのもあり、みなさん出勤前にお昼を買ってから行かれる方が多いのもありそうです。
ですので、必然的に自炊が一番便利(?)となるわけです。
離島のスーパー事情も内地とは大きく異なり、まず冷凍食品がめっちゃ高い、特に喜界島はチェーン展開しているスーパーがないので余計に高い、新鮮野菜も高い、他の食品も全体的に内地のスーパーと比べ2割〜2倍増くらいの値段でしょうか。輸送コストを考えれば仕方のないことですね。
一方で、喜界島産のお野菜とお魚は比較的リーズナブル、むしろめっちゃ安くて新鮮。週2ペースで喜界島のお野菜や特産物を取り扱う直売所「花だより」さんに通い大量のお野菜を買っていました。基本的に旬の食材を扱っているので、一番おいしい時期の食材が手に入ります。スーパーのように1年中同じ食材が手に入るというこではないですが、地産地消にも貢献し、旬のものを旬のうちにいただくって一番贅沢なことじゃないでしょうか?
そのような環境に身を置いたから必然的にそうなったという部分も大きいですが、意識してもいつでも、なんでも手に入る環境にいたらかなり意識をしないと出来ないことかもしれません。
パッションフルーツは1日の終わりにご褒美で旬の間は毎日食べていました(笑)
釣れたお魚をそのままいただくことも。
台風、夕立ち、全てはお天気とともに
私は、趣味でダイビングをすることもあって、普通の人よりかは天気は気にしている方かと思います。(windy.comや潮汐もよく見るし!)喜界島に限ったことではないですが、島で天気予報があてにならないことなんて日常茶飯事。必然的に幅を持たせて天気予報を見るようになります。
台風が来れば海は前後大体1週間くらいは影響が出てしまって、物資を運んでくれる船が1週間以上来なかったり、週末ダイビングに行けなかったり、飛行機も飛ばなかったり・・・厚めの雲がかかるとwifiの調子が悪くなったり、急な雷雨で洗濯物がびちょ濡れになったり。
ダイビングに行ったり、海でシュノーケルをしたり、写真を撮ったり、島の自然を感じるレジャーが好きだった私にとってはお天気が悪いことは死活問題。梅雨の時期はワーケーションなはずなのに「ワー」しかしていませんでした(笑)
都会では天気なんてよほどの台風や大雪による交通機関に影響が出るかどうかぐらいしか正直考えていませんでしたが、島暮らしではお天気が生活に密接に関係しています。天気を細かく気にしながら暮らしていく、それが本来自然なことなんだとも思いませんか?
台風が近づくたびに近くの海域でお仕事をしている作業船が目の前の早町港にやってきます🚢
★ご参考
”海のヒト”たちの間では見ていない人がいないくらいのWindy.com、天気予報と合わせて見るのがおすすめです✨そのうちこの風と波だと船止まるかも・・・とか分かるようになります(笑)
「環境循環」を意識した暮らしに
「環境循環」、サステナビリティや環境のことに関心がある方なら1度は聞いたことがあるでしょう。
自然界に存在するすべての動植物は有機的につながり、循環をしています。例えば、落ち葉や草花、動物たちの糞や死骸は全て微生物が分解し、栄養を作り、土に還ります。今、流行りのコンポストもこの自然の循環を利用し、”生ごみ”を”資源化=堆肥”するものですね。
つまり、自然の循環のサイクルの中にあるものは時間はかかるかもしれないが、いづれは自然に還ることができます。しかし、人間の世界だけで開発された石油由来の製品や、化学物質は自然に還ることはできず、ゴミを出し続ける形になってしまいます。
「島」という閉鎖的な地域では、島自体にゴミ処理施設が無いために島外へ運んで処理をしたり、生ごみは回収せずに自宅で処理(コンポストやディスポーザーなど)などと内地の状況とは大きく異なります。
生ごみはときどきコンポスト化をしたり、シングルユースのプラスチックは極力減らしたり、シャンプーなど下水に流れるものはできるだけ生分解性のものを使ったり、島の環境に負荷をかけない暮らしを心がけていました。
40mを超える透明度の喜界島の海。河川がないのもあるかもしれないですが、陸地からの生活排水による汚染が少ないから美しいサンゴ礁が残っているのだと思います。
失われつつある自然を見て「なんとかしたい!」って思う人は多いかもしれないですが、果たしてそのなかのどのくらいの人が「美しい自然の状態」を知っているのでしょうか。
なんとかするためには、本来の美しい自然の状態を知ること、それが地球環境に向き合うための第一歩だと私は考えます。
そうしたことを自然と感じさせてくれた島の暮らしに感謝をしています。
「自然とともに暮らすとは?」
この問いに対しての明確な答えは私にはまだわかりません。
ただひとつ言えることは、きっと私はときどき自分の好きな自然に囲まれて暮らし、働く、自分の生き方を優先した暮らして、それを幸せと感じることでこの問いに近づいていくのではないかと確信しています。
My next destination is...
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