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ミトコンドリアを元気にするための食事術とは?

前回は、ミトコンドリアを増やすための方法について述べましたが、今回は、ミトコンドリアを元気にし、ダイエットやアンチエイジングにも有効な食事術について考えてみたいと思います。


世の中には「健康」や「美容」にいい様々な食べ物や食事法が提案されていますが、ミトコンドリアを元気にするための食事法はあるのでしょうか?

実は、ミトコンドリアを元気にする食事とは、「代謝」を良くすることであり、そのためには、栄養バランスが整った食事をきちんと摂るのが一番なのです。

様々な栄養素のうち、糖類は、基本的なエネルギー源ですし、ビタミン類(特にビタミンB群)やミネラル類のほとんどは、糖代謝のために利用されます。

すなわち、代謝を良くするためには、十分な糖類に加えて、ビタミンとミネラルをきちんとバランスよく摂ることが大切になってきます。


糖質は制限ではなく「選ぶ」が大切。

ちなみに糖類は代謝を良くするための中心的な栄養素ですが、糖の摂取源としては、小麦を使ったパンやパスタといった麺類から摂るよりも、穀類ではない蜂蜜や黒糖やさつまいものほうが、消化の負担をかけずにエネルギー源になりやすいのでオススメです。


糖の種類

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糖質は制限ではなく「選ぶ」が大切。

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また、たんぱく質もミトコンドリアのエネルギー産生に関わり、代謝に欠かせない酵素を作るうえ、人間の体の組織を作るのにも欠かせません。

三大栄養素のうちの一つである脂質は、糖質の代わりの貯蔵率の良いエネルギー源になったり、脂溶性ビタミンの吸収を助けたりしていますし、それ以外にも、リン脂質、糖脂質、コレステロールは生体膜の成分となって、細胞の働きを維持するという重要な役割を果たしています。

すなわち、細胞が元気になるよう、お米や野菜、果物、肉や魚、鶏卵、発酵食品、海藻類などから、栄養素をバランスよく摂取するようにすることが大切なのです。


果物・フルーツ類は代謝のための栄養素が豊富。

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特に果物類は、糖類に加えてビタミンとミネラルが豊富ですし、このような果物の非常に優れた特性に関しては、たとえばアメリカで「ナチュラルハイジーン」という自然健康法を提唱するハーヴィー・ダイアモンド氏が、『からだの力が目覚める食べ方』(弓場隆 訳)のなかで、以下を挙げています。

①成分の約九〇パーセントは〝生命力のある水〟である
②消化にほとんどエネルギーを必要としない
③体に必要な五大栄養素をすべて過不足なく含んでいる


反対に、近年流行した「糖質制限」や「ケトン体ダイエット」に代表されるような、たんぱく質と脂質だけを摂り、糖質をほとんど摂らないようにする極端な食事法はやはりバランスが悪いといえます。


では、糖質とたんぱく質と脂質の摂取は、どのようなバランスが理想的なのでしょうか?


太田成男氏は『体が若くなる技術』のなかで、カロリー制限が長寿のために有効であるという見解を示しつつ、栄養のことに配慮しながら、「カロリー源としての炭水化物とタンパク質と脂質を、「3:1:1」くらいの割合で摂ればいいのです」と述べていますが、私自身も、炭水化物とたんぱく質と脂質の割合に関しては、「3:1:1」くらいの割合が丁度良いと考えます。


栄養素の摂り方の目安

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加工食品に含まれる食品添加物はスムーズな代謝を妨げる。

また、ミトコンドリアを元気にするための食事ということに関しては、食品添加物が多く含まれている加工食品を減らしていくことも重要です。

たとえばコンビニやスーパーで販売されているお菓子やスイーツ、カップ麺、惣菜パンや菓子パンといった加工食品の多くには、加工でんぷんや異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)、植物油脂など、何種類もの食品添加物が使われています。

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これらの食品添加物は、消費者の健康を気づかうのではなく、美味しく見せかけたり、メーカー側の製造コストを削減したりすることなどが目的で使用されていますので、代謝を良くするためには、何のメリットもありません。

しかも、異物として体内に入り込むことで、細胞のスムーズな代謝を妨げてしまう可能性も考えられます。


さらに、小薮浩二郎『食品業界は今日も、やりたい放題』を読んでも分かるように、数種類の食品添加物が体内でどのように反応し合うかについても解明されておらず、危険性が証明されるまでは、依然として使われる可能性が高いのも問題です。

しかし、食品添加物や加工食品はミトコンドリアや体の健康のために良くないとはいっても、日々の食事を加工食品に頼ることが多いという場合は、普段の食生活をいきなりがらりと変えることは難しいと思われます。


そのため、もし忙しかったり、ひとり暮らしをしていたりして、日頃から加工食品に頼ってしまうことが多いのであれば、まずは健康のために全体の3割程度を減らすことを心がけてみることが大切になってきます。

そして体の調子が良くなってきたと感じられたら、今度は5~7割を目標に加工食品を食べる機会を減らしてみてはいかがでしょうか?


なお、食品をお店で購入する際は、なるべく加工度の低いものを、特に野菜や果物、魚などは、出来るだけ新鮮で旬なものを選ぶようにしてみてください。

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今回は、ミトコンドリアを元気にするための食事術について述べてみました。

繰り返すようですが、ミトコンドリアを元気にするためには、細胞が元気になるよう、糖類を中心に、野菜、果物、肉や魚、鶏卵、発酵食品、海藻類、きのこ類などから、栄養素をバランスよく摂取するようにすることが大切なのです。

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たとえば、杏林予防医学研究所所長の山田豊文氏は、『細胞から元気になる食事』のなかで、「カロリーに比べて栄養的な価値が高い」「細胞から元気になる食事」として「マゴワヤサシイ」を挙げています。


・「マ=豆類」……タンパク質、ミネラル類、ビタミンB群、食物繊維などが豊富。

・「ゴ=ゴマなどの種実類」……マグネシウムや亜鉛などのミネラル類、ビタミンEなど。

・「ワ=わかめなどの海藻類」……カルシウム、マグネシウムや水溶性の食物繊維など。

・「ヤ=野菜」……ビタミン類やミネラル類など。

・「サ=魚」……タンパク質や脂質(オメガ3系不飽和脂肪酸)など。

・「シ=しいたけなどのキノコ類」……ビタミンDや食物繊維など。

・「イ=イモ類」……糖質やビタミンC、カリウムなど。


ミトコンドリアを元気にする」とはいっても、毎日どのような食事を摂れば良いのか具体的に思い浮かばないという方は、とりあえずこの「マゴワヤサシイ」を意識した食生活を実践してみるのが、栄養バランスを整えるためにオススメです。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^♪


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