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健康的な肥満の解消・ダイエットには「代謝」と「ミトコンドリア」に注目することが必要。

毎日、不安/ストレスによって、つい食べ過ぎてしまう、お腹周りの脂肪、コロナ太りが気になる、という方は多くいらっしゃるかもしれませんが、健康的に肥満を解消していくためには「代謝」と、その代謝を担っている「ミトコンドリア」に注目することが必要になってくるように思います。


一般的には「代謝」が良いと太りにくく、「代謝」が悪いと太りやすいといわれますが、ではそもそも「代謝」とは何なのかといえば、まず「代謝」とは、大ざっぱに言えばエネルギーの生産と消費のことで、酸素や食事をとりいれて、それらをエネルギーや体の材料に変え、排せつするまでの一連の流れのことを指します。


別の言い方をすると、「代謝とは生命維持を可能にする化学反応の総体」であり(注1)、大きく分けると「異化」と「同化」に区分されます。


代謝における「異化」と「同化」とは?

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異化」とは、物質をばらばらにすることで、分子を小さな構成部分に分解し、エネルギーを取り出す代謝過程のことを指しています。

例えば、炭水化物であれば細胞は取り込んだ糖を分解して、二酸化炭素と水にしますが(この二酸化炭素と水は体外に排出されます)、その異化の過程で様々な生命活動に必要なエネルギーを生み出しているのです。


また、「同化」とは、「異化」によって作り出されたエネルギーを使うことで、より単純な化合物から自身の体の部品を作り出す反応のことを言います。

要するに、器官や組織を組み立てることであり、この「同化」によって、骨の成長や筋肉の増加などのように、細胞は成長、分化し、複雑な分子が構成されて個体は大きくなっていくのです。


そして全身の細胞のなかにあって、エネルギーを作り出す工場のような役割を果たしているのが「ミトコンドリア」なのであり、この「ミトコンドリア」は私たちヒトの生命力の源であるといっても過言ではありません。


「代謝が良い」とはどういうことか?

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というのは、実は私たちが多種多様な生命活動を行なえるようになったのは、ミトコンドリアが酸素や水素などを利用することで、糖を分解してエネルギーを得る解糖系の何倍もの量のエネルギー「ATP」(アデノシン3リン酸)を生み出せるようになったからです。


(「ATP」は正確にはエネルギー通貨ですが)このミトコンドリアが生体に必要なエネルギーを効率よく作り出せることが、いわゆる「代謝が良い」ということになるのです。


つまり、代謝が良ければ、食べたものがエネルギーとして使われやすく、脂肪として溜まりにくいということになります。

すなわち、医師の内藤眞禮生氏が述べているように、「これからのダイエットで大切になってくるのは、摂取カロリーをいかに抑えるかという100年以上も前の古い考え方ではなく、ミトコンドリアをいかに活性化して代謝力を高めるかという考え方なのです」(注2)。



ミトコンドリアを増やして代謝を良くするには?

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では、そのミトコンドリアを増やすにはどうすれば良いのでしょうか?

具体的には、からだがエネルギーが必要だと感じるような状況を作り出すことです。


そのためには、

・マグロトレーニングをする
・姿勢を保つ
・寒さを感じる
・空腹を感じる

などが有効だとされています(注3)。


マグロトレーニングをする

ヒラメのような瞬発力のある筋肉(白筋)ではなく、マグロのような持久力のある筋肉(赤筋)を鍛える。サーキットトレーニングのように、ウォーキングの合間にジョギングを混ぜるなどして、緩やかな運動の合間に少し負荷がかかる強めの運動を組み合わせると効果的。


姿勢を保つ

ミトコンドリアは、筋肉の中でも姿勢を保つための筋肉、背筋と太腿の筋肉に多く含まれているため、日常生活において背すじを伸ばすこと(よい姿勢を心がける)が非常に重要な意味を持ってくる。


寒さを感じる

寒さを感じると体はミトコンドリアを増やしてエネルギーを作り出そうとするため、風邪をひかないよう注意しながら、時々寒さを感じるようにする。


空腹を感じる

空腹になると、からだはエネルギーがもっと必要だと認識するようになり、ミトコンドリアを増やそうとする。そのためプチ断食など、時々食べない時間を数時間ほど作って、あえて空腹を感じるようにする。


今回、肥満を解消していくことに関して述べたかったことは、無理せず健康的にヤセるためには、「代謝」と「ミトコンドリア」が大切であるということです。

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ミトコンドリアを活性化したり増やしたりすることは「代謝」を良くすることになり、健康的に肥満を解消することにもつながっていきますので、ぜひ日々の生活習慣に「ミトコンドリアを元気にする」という発想をとりいれてみてください。


ここまで読んでくださり、ありがとうございます(^^♪


注1 『人はなぜ太りやすいのか 肥満の進化生物学』 マイケル・L・パワー、ジェイ・シュルキン 著 山本 太郎 訳 みすず書房

 代謝とは生物が、さまざまな形態を通じてエネルギーを循環させ、必要な分子を生み出し、必要な生命機能を果たすための手段である。代謝とは生命維持を可能にする化学反応の総体でもある。分子はエネルギーを放出しながら、構成要素に分解される。これを異化という。あるいはエネルギーを使いながら前駆体からつくり上げられる。これを同化という。(136頁)


注2 『ウエスト20㎝減、体重15㎏減!ミトコンドリア・ダイエット 医師が自ら実証した健康痩身メソッド』 内藤眞禮生 著 SB新書

注3 『体が若くなる技術 ミトコンドリアを増やして健康になる』 太田成男 著 サンマーク出版



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肥満を解消するためのマインドフルネス・ダイエット ストレス太りをやめて少しだけ健康になってみる。』 塩川水秋 著

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